ある人に報告する事があり、泊まりがけで出掛けた高木刑事。伊達刑事の命日に墓参りに行こうと約束していた佐藤刑事も高木から行き先を教えられていなかった。伊達は1年前に交通事故に遭って他界した高木の先輩刑事だった。翌日、コナン、元太、歩美、光彦は子供防犯プロジェクトのパンフレットの撮影のために警視庁にやってくる。元太たちが待ち合わせした高木を待っていると、そこに笛本隆策(ふえもとりゅうさく)が現れる。 笛本は高木からの贈り物を恋人の刑事に渡してほしいと小包を光彦に手渡す。そして、笛本は「生モノだから早めに開けてくれ。遅くとも明日、明後日にはダメになってしまうから」と佐藤刑事への伝言も託して去っていく。この後、元太たちと合流したコナン。安室透も用事があって警視庁に来ていた。その頃、佐藤は千葉刑事から話を聞き、高木の様子がおかしかった事を知る。高木は手帳に貼ったプリクラを見て涙ぐんでいたという。 元太たちは佐藤を呼び出して小包を届ける。中にはタブレット端末が入っていて、佐藤が電源を入れると、そこには口にテープを貼られ、首にロープを巻かれた高木が映っていた。コナンはブルーシートの映像を見て、高木がいるのは建築現場と推理する。地上から数メートルの所にある板の上に縛られた高木は眠っていて、寝返りを打って下に落ちたら首が吊られる危険な状況だった。この後、目が覚めた高木は自分の状況に気付いて驚いた表情になる。高木は昨日会った人に薬を嗅がされて意識を失った事を思い出していた。コナンたちは笛本の伝言が高木の命も明後日までという意味だった事に気付く。 松本管理官は高木が誰と会っていたのかを調べ、同時に高木がいる場所の特定も急ぐ。佐藤は高木を助け出すと心に誓う。この後、コナンたちは高木の胸元から警察手帳が落下する映像を確認。高木は手帳で何かを伝えようとしていた。そして、高木が先週、資料室で1年ぐらい前に首つり自殺した女性3人の事件資料を見ていた事が判明。この後、伊達の話題になり、佐藤は高木が伊達の遺品の手帳を使っている話をする。コナンは伊達航と高木渉、2人が同じワタルという名前だったと知り、高木が拉致された理由に気付く…。
何者かに拉致され、危険な状態の高木刑事。千葉刑事はタブレットの高木の映像が揺れている事に気付き、白鳥警部はカメラを固定した棒にカラスが留まったと予想する。松本管理官は自殺の件で高木に恨みを持った人物の犯行の可能性が高いと考える。コナンは高木渉が伊達航と同じワタルという名前だった事が引っ掛かっていた。コナンは伊達の事を詳しく調べれば、3人の自殺者の誰と接点があったかがわかると考える。 2日目、映像の高木はかなり衰弱していた。光彦は気付いた事を佐藤に伝えるため、コナンたちと一緒に警視庁にやってくる。光彦はタブレットを渡す時、笛本の言葉遣いが変だった事を思い出したのだ。笹本は「遅くとも明日、明後日にはダメになってしまう」と発言。本来は「明日か遅くとも明後日には」が正しいのだ。話を聞いたコナンは3人の自殺者の1人、北海道出身の英語教師だったナタリー来間の関係者が高木を拉致したと判断。「明後日」を「明日、明後日」というのは北海道の方言だった。 そしてコナンはナタリーが伊達の彼女だったと推理。ナタリーは伊達が亡くなった事を知らず、捨てられたと勘違いして自殺した可能性が高かった。高木は彼女の遺族にこの事実を伝えに行ったのだ。ナタリーから彼氏の名前をワタルと教えられた遺族が伊達と高木を勘違いしていると推理するコナン。遺族は彼女を捨て、自殺に追い込んだワタルという刑事が会いに来ると勘違いして、高木をあんな目に遭わせたのだ。 だが、ナタリーの両親は遺体を引き取りに行く途中で事故に遭って他界。代わりに遺体を引き取ったのは英会話教室の年配の先生、笛本隆策だった。コナンは同郷のナタリーを娘のようにかわいがっていたという笛本が高木を拉致した犯人と確信する。被疑者の笛本は仕事を辞めて北海道に帰ったが、引き払っていない都内のマンションに潜伏していた。佐藤たちは笛本に会って誤解である事を説明。コナンの推理通り、笛本は高木がナタリーを捨てたと勘違いしていた。佐藤は高木の居場所を聞き出そうとするが、笛本は絶叫しながら絶命。笛本は警察に踏み込まれた時点で毒入りワインを飲んで自殺を図ったのだ。
笛本は高木刑事の居場所を明かさないまま自殺し、高木を見つけ出す方法はタブレットの映像だけになってしまう。高木の足元の板の裏には時限爆弾がセットされていた。松本管理官はナタリーが自殺した時間を訊ね、白鳥警部は午前10時頃と答える。ナタリーが自殺したのは1年前の明日で、目暮警部は明日の午前10時に爆破タイマーがセットされていると推理する。爆弾が爆発するまで18時間しか残されていなかった。 千葉刑事は爆弾を固定しているガムテープが剥がれそうになっている事に気付く。千葉たちは爆弾が下に落ちればいいと願うが、高木は拘束された両足で爆弾を挟んで板の上に載せてしまう。コナンは高木の行動から、下に誰か通行人がいたと推理。高木はその通行人を守るために爆弾を板の上に載せたのだ。この後、コナンは高木がいる場所を北海道に限定した方がいいと目暮に伝える。映像に映っていたカラスはヨーロッパに生息する西コクマルガラス。このカラスが日本に迷い込んだのは2回とも北海道だったのだ。 千葉は高木の後ろの空に細い光の柱が映っている事に気付く。これは太陽の光が空気中のダイヤモンドダストに反射するサンピラー現象だった。ダイヤモンドダストが発生するのはマイナス20度以下で、松本は高木が拉致されている場所は北海道と断定。松本は北海道警に捜査協力を仰ぎ、目暮と佐藤はヘリコプターに乗って北海道へ向かう。だが、北海道の4階以上の建設現場を調べても高木を見つける事ができない。コナンは高木が警察手帳を落とした理由を考えた後、高木の映像を確認して何かに事に気付く。 翌日、高木は今にも事切れそうな疲労困憊の状態に。コナンは犯人がトリックを使って拉致現場を4階以上に見せかけていた事を松本に報告する。映像の手帳を見て、鏡のトリックに気付いたコナン。正面の画像の下半分は鏡像で、実際は2階程度の建物なのだ。松本は捜査の対象を2階以上に変更するように道警に連絡する。この後、コナンは高木の後ろの空に凧が映っている事に気付き、近くで凧揚げ大会が行われていると推理する。だが、凧揚げ大会は3ヵ所で開催されていると判明。すでに爆発までは5分を切っていた…。
コナンと哀は阿笠博士、少年探偵団が向かったスキー場まで沖矢昴に車で送ってもらう事に。信号で停車中、コナンは高木刑事を見つけて声をかける。その時、「落ちたァ」という叫び声が響き、コナンたちは高木と一緒に現場へ向かう。そこでは勝本大作(かつもとだいさく)が倒れていた。目撃者たちは勝本が上から落ちてきたと証言。高木が勝本の胸ポケットに入った携帯を確認すると、勝本は直前にメールを複数の人に一斉送信していた。 コナンがもう一度、一斉送信すると、野次馬の中にいるカメラマンの荻野啓佑(おぎのけいすけ)、雑誌編集者の月原香(つきはらかおり)、ライターの袖崎和友(そでさきかずとも)の携帯に同時に着信。勝本がメールを送ったのはこの3人だった。勝本は出版社社長兼芸能ゴシップ誌「週刊グレイト」の編集長。3人と勝本は同じマンションの住民で、勝本は26階、3人は3階に住んでいた。コナンは3人を怪しいと感じ、それぞれの部屋に行ってみようと提案する。昴は遺体の損傷具合から勝本はかなり上の階から落ちたと推理。勝本が落ちて4分しか経っておらず、殺人の場合、犯人は26階から勝本を突き落し、そのまま下まで降りてきた可能性が高く、自分の部屋にいた痕跡があれば、容疑は晴れるのだ。 コナンたちは最初に荻野の部屋を確認。荻野はグラスのビールに残っている泡が少し前まで部屋にいた証拠だと訴える。次にコナンたちは香の部屋を訪ね、香は湯気が出ているコーヒーが証拠だと主張する。最後に袖崎の部屋を訪ね、袖崎は煙が上がるタバコが証拠だと訴える。そして3人は勝本の部屋にはいっていないと証言して身の潔白を主張する。 メールが送信されたのは騒ぎがあった午前7時30分の直前の7時25分。メールの内容は「俺を殺せるもんなら殺してみろ、部屋の扉を開けて待ってるぞ、返り討ちにしてやる」というものだった。自分の部屋から勝本の部屋に行って、1階に降りたら部屋を10分以上空けていた事になり、泡も湯気も煙も消えてしまう。つまり、3人は部屋にいたというアリバイがあったのだ。この後、勝本がメールを3人に送った理由が明らかに。3人は自分たちの名前を勝手に使い、でっち上げの記事を雑誌に掲載した勝本を恨んでいた…。
カメラマンの荻野、雑誌編集者の香、ライターの袖崎は出版社社長兼芸能ゴシップ誌「週刊グレイト」編集長の勝本をマンションの高層階から突き落としたと疑われる。3人は自分たちの名前を勝手に使い、でっち上げ記事を雑誌に掲載した勝本を恨んでいた。 同じマンションに住む3人の犯行だった場合、部屋を10分以上空けていた事になる。だが、グラスのビールに泡が残っていた荻野、コーヒーから湯気が出ていた香、タバコの煙が上がっていた袖崎。泡と湯気と煙は事件の直前まで3人が自分の部屋にいたという証拠だった。目暮警部はコナンに促され、泡と湯気と煙の実験をやってみる事に。 室温が低いと湯気は長持ちするが、香の部屋の温度は高めの27度。実験すると、コーヒーの湯気が消えるのは8分位だった。香は部屋を出る直前、荻野の部屋からベルの音がしたと証言する。続いて目暮たちは荻野の部屋へ。ベルの事を聞くと荻野は目覚まし時計のベルだと答える。ビールの泡が消える時間は6分前後だった。荻野は階段で1階に降りる時、下の方で神崎が降りる音が聞こえたと証言。袖崎は腰に鍵の束を付けているという。 最後に目暮たちは袖崎の部屋へ。タバコが完全に燃え尽きるのは9分弱だった。袖崎は現場に着いた時、香の携帯の着メロが鳴ったと証言。その電話はスクープ写真を撮った担当カメラマンからだった。この実験により、3人が部屋を10分以上空けていなかった事が判明するが、目暮は警視庁で3人の事情聴取を行う。実験に立ち会わなかったコナンは高木刑事から目覚まし時計、鍵の束、着メロの話を聞いて何かに気付く。その直後、コナンは小五郎が貧乏学生の頃にやっていた事を思い出し、3人の中の誰が犯人かを見破る。 この後、コナンは事件の状況を伝えた工藤新一から推理のメールが届いたと説明して3人を連れてマンションへ戻る。そして香の部屋に泡立ったビールを入れたグラス、コーヒーの湯気の立ったカップ、煙を立てるタバコを用意。コナンは泡と湯気と煙の実験をもう一度行い、犯人のトリックを暴こうとしていた。コナンは高木に協力してもらいながら犯人を追い込んでいく…。
コナン、歩美、光彦、元太、哀が下校していると、歩美の友達の三沢真央(みさわまお)が助けを求めてくる。子犬のキャンディが宅配便の配送車に乗り込んでしまったという。その近くでは千葉刑事が宅配便の配送車を停めて調べていた。その車にキャンディは乗っていなかった。そこに慌てた様子の高木刑事が駆けつける。警察は手分けして必死に配送車を調べていて、コナンは何か重大な事件が起きていると察する。 コナンは変声機を使い、小五郎として目暮警部に連絡。探りを入れると目暮は事件について語り始める。この日の正午、地裁判事の殿村幸三(とのむらこうぞう)の家に届いた宅配荷物が爆発。午後2時には地方検事、佐伯和彦(さえきかずひこ)宅に届いた荷物が爆発し、2人は重傷を負ってしまう。この後、事件は急展開。荷物に付着していた指紋から爆発物取締法違反の前科がある工員、宇津木正人(うつきまさと)が逮捕される。 自分を起訴し、裁いた人を逆恨みして犯行に及んだ宇津木は自分を逮捕した元刑事、兼子重吉(かねこじゅうきち)にも爆弾を送っていた。爆発予定時刻は午後4時で、警察は配達中の配送車を特定するが、予期せぬトラブルが起きる。金融会社から金を強奪して逃走中の強盗犯、海老沢金吾(えびさわきんご)と蟹山銀二(かにやまぎんじ)が何も知らずに爆弾を積んだ配送車を盗んでしまう。金吾たちは警察無線を傍受するため、無線機を搭載した配送車を狙ったのだ。キャンディはこの車に乗っていた。 コナンは道路状況から強盗犯の逃走経路を推理。さらにコナンは強盗犯の心理も読み、少年探偵団と共に走って配送車を追跡する。この後、配送車は渋滞に引っ掛かり、コナンたちは50メートルの距離に迫る。だが突然、配送車は左折して脇道へ入り、コナンたちは配送車を見失ってしまう。そこに連絡を受けた阿笠博士が車で駆けつけ、コナンたちは車に乗って追跡を再開する。そして爆発まで30分に迫った時、コナンは小五郎として再び目暮に連絡し、ニセの検問情報を無線で流してほしいと頼む。無線を聞いた金吾たちはこのトラップに引っ掛かってニセ検問を回避。コナンたちが待ち伏せする道に姿を現すが…。
コナン、元太、光彦、歩美、哀は阿笠博士と共に準備中の湯貸村アイスフェスティバルの会場にやってくる。昨年、阿笠の友人で、このお祭りの生みの親でもある前村長がスリップ事故を起こして他界。跡を継いで実行委員長の務める娘の板倉美加(いたくらみか)に招待されたのだ。夕方、コナンたちは氷でできたアイスホテルを見学。この後、美加は氷彫刻家の塩田哲也(しおたてつや)が作業をするメイン広場にコナンたちを案内する。 前村長の世話になった塩田はお祭りを盛り上げたいと言って参加。アイスホテルを発案したのも塩田だった。そこに現在の村長、山口太郎(やまぐちたろう)と秘書の小木和幸(おぎかずゆき)がやってくる。山口はこの場所にレジャー施設を建設しようと計画。この祭りに否定的な山口は村人たちが作った氷の白鳥の首を折り、美加は山口に怒りを露わに。すると、山口は赤字続きの村の財政をひっ迫させたのは前村長の責任だと言い放つ。 その時、氷でできたメインゲートが倒壊し、美加は山口と小木の仕業と疑う。前村長は視界の悪い吹雪の日に山口に呼び出されて事故を起こし、美加は山口の事を恨んでいた。塩田と美加は徹夜して翌朝までにメインゲートを修復する事に。コナンたちは宿泊する氷でできたファミリードームへ移動。この部屋は寝袋に入り、氷の棺の中で眠る仕組みになっていた。その頃、VIPドームの前では山口が小木に激怒。明日はレジャー施設の建設に絡む大手リゾート会社の人が視察に来る大事な日。このリゾート会社に見せる資料に不備が見つかり、山口は明日までに修正しなければクビだと小木を怒鳴り散らす。 翌日の午前7時、小木はVIPドームにいる山口を起こしに行って山口の遺体を発見する。コナンは寝袋の首のあたりの生地が溶けている事、そして前頭部の索条痕に気付く。この後、原口明(はらぐちあきら)警部が捜査を開始。死亡推定時刻は午前5時、美加と塩田は村人たちとメインゲートを修復し、小木は事務所で作業をしていたという。光彦は6時過ぎに山口の魂を見たと証言。VIPルームの中で炎が動いていたという。それを聞いたコナンはドームの壁にある動かぬ証拠を見つけ、犯人の巧妙なトリックを見破る…。
朝6時、非番の高木刑事はジョギング中のスーパー店員、笹本秀子(ささもとひでこ)を追い抜いた時にボストンバッグを拾う。道の真ん中に落ちていたバッグには3千万円の札束が入っていた。高木は秀子と一緒に近くの交番にバッグを届けた後、自分が拾った事もあり、近所の人たちに聞き込みを行う。そこに話を聞きつけたコナン、光彦、元太、歩美がやってくる。その時、高木の携帯に落とし主が現れたという連絡が入る。 落とし主は最近、奥さんが他界した自然食品店経営者の平沼登志之(ひらぬまとしゆき)。この3千万円は保険会社から受け取った奥さんの生命保険金だった。昨夜飲んで帰宅した平沼は今朝起きて保険金を入れたバッグを落とした事に気付いたという。だが、コナンは朝まで誰もバッグに気付かない事を不思議に思い、落とした時間を平沼にもう一度確認。平沼は昨夜だと答えるが、コナンは腑に落ちない。この後、コナンは平沼の上着の背中に塗料片が付いている事に気付く。平沼の靴の踵あたりには泥も付いていた。 落とし主が現れて一件落着と考える高木だったが、朝5時に問題の道にバッグが落ちていなかったと証言する新聞配達員が現れる。コナンはバッグが落ちていた道にある廃屋に注目。コナンは塗料が剥げ落ちる廃屋の外壁、ぬかるんだ地面の足跡を見て、平沼がここに身を潜めていたと推理する。コナンがこの事実をそれとなく教えると、高木は平沼がわざとバッグを落とし、毎朝ジョギングする秀子に拾わせようとしたと気付く。 高木は秀子の事を調べるため、上司の大場国太郎(おおばくにたろう)から話を聞く。秀子の夫は強盗に殺害されていた。犯人がわからないまま、1週間前の先月30日に15年が経過。大場は秀子に結婚を申し込み、夫の命日に一緒に墓参りしたという。高木は秀子と平沼の接点も調べ、15年前、平沼が秀子の夫を殺害した容疑者の1人だった事が判明。コナンは犯人の平沼が償いのために秀子に3千万円を拾わせようとしたと推理する。だが、高木は当時足を骨折していた平沼の犯行は不可能だったと説明。それを聞いたコナンは…。
小五郎に彼氏の浮気調査を依頼した後、石段から転げ落ちて他界した笹森薫(ささもりかおる)。葬儀の時、兄のカメラマン、笹森隆司(ささもりりゅうじ)は薫の恋人だった芸術家の柘植光(つげひかり)を怒鳴りつける。笹森は柘植が薫を突き落したと疑っていた。柘植のマネージャーの野口麻里子(のぐちまりこ)は2人の間に入り、葬儀には小五郎、薫の友人のバレリーナ、石倉和美(いしくらかずみ)も参列していた。 3ヵ月後、柘植から犯人を教えるという連絡があり、豪雨の中、小五郎はコナン、蘭と共に山中にある柘植のアトリエへ向かう。柘植は笹森、麻里子、和美もアトリエに呼んでいた。山道では警官が検問をしていて、アトリエの先で土砂崩れがあったと説明。コナンは警官の口ぶりから先に誰かがアトリエに向かった事に気付く。そして小五郎たちがアトリエの駐車場に到着後、笹森、麻里子、和美が別々に車でやってくる。この後、コナンたちは真っ暗なアトリエに入って電気を点け、頭から血を流して絶命した柘植を発見する。 作業台の上には「Demurrer」(異議)と書かれた紙が貼られていて、コナンは作業台の状況から何かが置かれていたと推理する。そして目暮警部と高木刑事が捜査を開始。柘植光の本名は日影律(ひかげりつ)。柘植という名前は本名のアナグラムだった。死因は後頭部殴打による頭蓋内損傷。凶器の金槌は近くに落ちていた。 検問を通った車は小五郎たちの4台のみ。検問の山道を下った車はなく、アトリエの先も土砂崩れのため、犯行現場は逃げ場のない密室。コナンは笹森、麻里子、和美の中に犯人がいると考える。コナンは自分たちより前にアトリエを訪ねた人がいると目暮に報告。犯人は口封じのため、柘植を殺害した後、何食わぬ顔で皆と一緒にアトリエに行ったのだ。 親の遺産相続で薫と揉めていた笹森、2股と知らずに柘植と交際していた和美。そして柘植の創作活動に薫の存在は邪魔と考えていた麻里子。3人には薫を殺害する動機があった。作業台に置かれていたモノが事件解決のカギになると考えるコナンは土砂崩れの周辺を探し回り、犯人が現場から持ち出したモノを発見。コナンは誰が犯人かに気付いて…。
蘭、園子、世良は工藤新一の父親で推理作家の工藤優作の話題を話しながら登校する。日本にいた頃、警察の捜査に協力していた優作が唯一サジを投げた奇妙な事件について話している時、蘭たちは路地の自販機前に座り込む高市勲(たかいちいさお)に気付く。高市は口から血を流して絶命していた。高市はアルコール依存症で、自販機には酒が入ったままの状態。肝硬変による静脈瘤破裂で吐血して他界した可能性が高かったが、世良は地面に書かれた「死」という血文字を見て、悪意を持った何者かによる犯行と推理する。この血文字は優作が諦めた10年前の事件の現場に残されたものと同じだった。 放課後、コナンが持っている新一用の携帯に蘭から10年前の事件と同じ状況の現場に遭遇したというメールが届く。蘭は当時の現場写真を探すため、世良、園子と一緒に工藤邸に行こうとしていた。コナンは世良に家の中を物色されると困ると考え、慌てて自宅へと向かう。この後、先回りしたコナンは家に来た蘭たちに10年前の写真を見せる。世良は今朝の血文字と酷似した写真を見て同一犯の犯行と推理。同じ殺人犯が再び現れたと考える。 コナンは10年前に優作が「死」という文字を書き残す殺人犯は金輪際出現しないと断言した事を思い出す。コナンは当時の事件の書類を確認する事に。当時、亡くなったのは保育園の園長で、警察は事故死と判断。園長は金魚鉢を持って転倒し、金魚鉢の破片が心臓を貫いて他界したと考えられていた。第一発見者はお寺の住職の1人息子だった園児の西村亮佑(にしむらりょうすけ)。書類にはドロップの菓子袋を持つ亮佑の写真も入っていた。 亮佑は公園でこっそり飼っていた犬を見に行く時に遺体を発見。亮佑は園長が息をしていないと気付いて公園の花を摘んでお供えしたという。コナンは今朝の現場の事を訊ね、蘭は遺体のそばに血まみれのタバコが落ちていた事を教える。この後、コナンと世良が事件について話していると、居候の昴も話に加わってくる。蘭は高木刑事に電話して今朝の事件の捜査状況を確認。10年前の事件も担当した目暮警部は今朝の事件を窃盗事件と判断したという。コナンは10年前に優作が殺人事件ではないと推理した理由を考えるが…。
路地で口から血を流して絶命した高市勲を発見した蘭、園子、世良。その現場は警察の捜査に協力していた優作が唯一サジを投げた10年前の事件と酷似していて、地面には「死」という血文字が残されていた。世良は殺人事件と考えるが、10年前の事件も担当した目暮警部はこの事件を窃盗事件と判断。コナンは10年前に優作が殺人事件ではないと推理した理由を考え、世良と昴も今回の事件と10年前の事件について話し合う。 そして、世良は犯人がわかっているのに警察ぐるみで隠ぺいしている可能性もあると推理。だが、蘭はそんな理由で優作が手を引く事はないと反論する。この時、昴は工藤邸に住んでいたのが高校生探偵の工藤新一だった事に気付く。蘭は新一から昴にあまり自分の事を話すなと言われ、何の取り柄もない高校生が住んでいたと昴にウソをついていたのだ。 この後、世良は新一に電話をして推理を聞こうと提案する。すでに蘭は事件の概要を新一にメールで伝えていた。コナンは慌ててトイレへ駆け込み、昴と世良はその姿をジッと見つめる。昴は電話をしようとする蘭に声をかけ、新一に一言添えて欲しいと頼む。そして蘭は新一に電話。コナンは変声機を使い、新一として電話に出る。 蘭は電話の最後に昴から頼まれた一言を新一(コナン)に伝える。新一(コナン)はその一言をヒントに事件の真相に辿り着き、今朝の事件の現場へ行ってくれと蘭に伝えて電話を切る。コナンは10年前の事件も優作がサジを投げたのではなく、敢えて皆に真相を話さなかった事に気付く。この後、コナンたちは今朝の事件現場へと移動。コナンは新一から聞いたと前置きして、今回と10年前の事件の真相について語り始める…。
アメ車を専門に扱う会社、ニューイメージの社員が立て続けに襲われる事件が発生。その後、犯人から社長の石田元(いしだげん)に現金2400万円を要求する脅迫電話がかかってくる。犯人は現金の受け渡し役に小五郎を指名。小五郎は石田からも頼まれて受け渡し役を引き受ける事に。当日、小五郎は犯人の指示に従って日本橋郵便局で局留めの荷物を受け取る。コナンと警察は犯人に気付かれないように小五郎の行動を見守っていた。 荷物のアタッシュケースの中身は小型トランシーバーとメモ。そこには現金をアタッシュケースに入れ、日本橋の袂から出る17時45分発の花見クルーズ舟に乗れと書かれていた。今後の連絡はトランシーバーでするという。小五郎は読んだメモを捨てて船着場へ向かい、コナンはそのメモを拾って内容を確認する。この後、指定されたクルーズ舟に乗り込む小五郎。舟には船長の丹下正治(たんげまさはる)、クルーの水谷千夏(みずたにちなつ)、10人程の乗客が乗っていた。コナンはスケボーに乗って舟の行方を追う。 小五郎は犯人の指示に従い、アタッシュケースを舟の屋根に載せる。そして舟はいくつもの低い橋の下を通過。コナンは川沿いの道が行き止まりで舟を見失ってしまう。その時、コナンは疾走する1台のバイクを目撃する。そして、川沿いの道に戻ったコナンは舟を見て驚く。屋根にあったアタッシュケースが消えていたのだ。この後、川に浮かぶアタッシュケースが発見される。コナンはケースに貼られている布が上の部分だけ剥がされている事に注目。コナンは現金を受け取ったトリックを見破り、小五郎に麻酔銃を発射する。 コナンは小五郎として目暮警部たちにトリックを明かす。布が剥がれた部分に仕込まれていたのは磁石。犯人は電磁石を使って低い橋の鉄骨にアタッシュケースを貼り付けた後、小舟に乗って回収したのだ。コナンは小五郎を指名した事から犯人は小五郎に恨みを持つ人物と推理。コナンは過去に小五郎が解決した事件を調べ、2ヶ月前に小五郎にストーカーだと暴かれ、ニューイメージを解雇されたメカニックの西澤聡(にしざわさとし)が容疑者として浮上する。コナンは蘭と共に西澤の自宅アパートを訪ねるが…。
ニューイメージを解雇された西澤が容疑者として浮上。コナンと蘭は西澤の自宅アパートを訪ね、服のままバスタブの中で溺死した西澤を発見する。バスタブには桜に似た黄色い花びらが浮いていた。その時、佐藤刑事、高木刑事も現場に駆けつける。盗まれたモーターボートから西澤の指紋が検出されたという。西澤の死亡推定時刻はこの日の午前1時前後。大量に睡眠薬を飲み、バスタブで溺死したのだ。西澤のパソコンからは遺書が発見され、目暮警部は自殺の可能性が高いと判断する。 ストーカーと暴いた小五郎、会社を解雇した石田を恨んでいた西澤。遺書には小五郎に恥をかかせ、石田に社会的制裁を加えるのが目的だったと書かれていた。だが、奪われた現金は見つかっておらず、小五郎はまだ事件は解決していないと考える。この後、小五郎は西澤の部下だったニューイメージの田中篤(たなかあつし)から話を聞く。田中は石田が西澤を殺害する動機はあると証言。西澤は粉飾決済をネタに石田を強請っていたのだ。 小五郎は午前1時のアリバイを確認し、田中は午前0時3分から1時間、彼女と電話していたと証言する。続いて、小五郎は石田のアリバイを確認。午前1時、石田は自宅で寝ていたが、証明する人はいないという。帰り際、石田は田中が怪しいと小五郎に伝える。田中はギャンブル好きで、多額の借金があったという。コナンは犯人が街中にある監視カメラに映らない道を使ったと考え、そこから犯人の足取りを推理する。さらにコナンは漁師に舟を出してもらい、ボートを使った犯人の逃走経路も調べる。 そして木場公園側の水路を見て愕然となるコナン。舟から降りて土手を上がると、そこは西澤のアパートの裏側だった。この後、バスタブの花が気になっていたコナンは黄色い桜の事を漁師に訊ね、佃に右近桜という黄色い桜が咲いている事がわかる。コナンたちが舟に乗って隅田川の佃付近に行くと、そこには大量の1万円札が浮いていた。だが、コナンはアタッシュケースが離れた場所で見つかった事に違和感を抱く。この後、コナンは毛利探偵事務所にある資料を見て、事件の真相に辿り着く…。
コナン、光彦、歩美、元太は海上自衛隊イージス艦の体験航海に当選し、付き添いの小五郎、蘭、園子と共にイージス艦が停泊する舞鶴港がある京都にやってくる。ホテルに向かう途中、蘭は買いたいものがあると土産物屋へ立ち寄る。蘭が欲しいのは京菓子司・梅はらの銘菓「京のとり」。この日から発売される京都限定のチョコレート味だった。だが陳列棚には小倉と抹茶しかなく、蘭が買いたい1日限定200個のチョコ味は完売していた。 その時、園子の知り合いでもある梅はら社長、梅原幸三(うめはらこうぞう)が現れる。「京のとり」チョコ味が納品された5店舗から全てのチョコ味が消える事件が起きたという。今朝、梅はらの職人たちは小倉、抹茶、チョコのシールが貼られた「京のとり」各40箱を土産物屋に納品。店員は職人と共に陳列棚にそれぞれ10箱ずつ積み上げて店を開ける。だが、間もなく陳列したはずのチョコ味はなくなり、補充用のチョコ味も消えてしまったという。幸三は力を貸して欲しいと小五郎に助けを求める。 コナンたちは店の監視カメラの映像を確認。「京のとり」の棚に近づく怪しい女性について話していると、そこに非番の京都府警、綾小路文麿(あやのこうじふみまろ)刑事が偶然通りかかり、コナンたちに協力する事に。蘭は今からチョコ味を作って欲しいと職人に頼むが、使用するチョコは明日にならないと届かないという。この日の新発売にこだわる幸三はショックが隠せない。この日は先代社長の命日だった。 そして、チョコ味が消えた時に土産物屋の前に不審な車が停まっていた事が判明。ナンバーから車の持ち主は川澄眞子(かわすみまこ)と明らかに。だが、職人と店員は眞子と面識がなかった。元々、小倉だけだった「京のとり」。先代の社長は今の社長が発売した抹茶味を気に入ってなかったらしく、職人の1人は今回の事件を亡くなった先代の祟りと考えていた。この後、コナンは陳列された小倉と補充用の小倉の違いに気付いて事件の真相へと近づく。陳列されていた小倉はシールの周りの包装紙の色が滲んでいた。その頃、別の土産物屋で聞き込みをしていた光彦は眞子を見つけて声をかけていた…。
コナン、小五郎、蘭は他界した父から葡萄畑を譲り受けた諏訪山百合香(すわやまゆりか)が農学者である夫の諏訪山健吾(けんご)、友人の水町智章(みずまちともあき)と共同経営する諏訪山ワイナリーへやってくる。小五郎は施設内のバーでレストラン経営者の山口彰宏(やまぐちあきひろ)から話しかけられる。山口は諏訪山ワインに惚れ込み、契約を結ぶために訪れていた。だが、健吾はワインの質を落とす事になると契約に反対しているという。そこに納屋で見つけた健吾のサイン入りの契約書を持って水町が現れる。 百合香は納屋へ健吾を探しに行き、水町が代わりに小五郎たちを葡萄畑に案内する。この畑の葡萄は有機農法で栽培。土壌にもこだわり、畑の土の特徴に合わせて植える葡萄の品種も替えていた。畑には害虫対策用の薔薇が植えられ、コナンは南と北の畑で薔薇の花の色が違う事に気付く。この後、コナンたちは合流した百合香と一緒に樽蔵へ健吾を探しに行く事に。そして、コナンたちは鍵がかかった樽蔵で健吾の遺体を発見する。 壁の杭に遺体の首吊りの縄は引っ掛けられ、背中に回された両手の手首、そして両足は縛られた状態。コナンは床の何かを引きずったような黒い跡、首と足首の索状痕に気付く。この後、山梨県警の桃井(ももい)刑事が捜査を開始。健吾の死亡推定時刻は午後1時半から2時半の間。その時間、水町は納屋で作業。百合香は小五郎たちと一緒にいて、山次は従業員の高科修司(たかしなしゅうじ)と一緒だった。アリバイのない水町は百合香に頼まれ、健吾を樽蔵に閉じ込めたと打ち明けるが、百合香は頼んだ覚えはないと否定する。 桃井が水町を容疑者として疑うと、コナンは犯人が遺体を壁際まで運んだ理由を桃井に訊ねる。床に残っていたのは遺体を引きずった跡で、健吾が殺害されたのは樽蔵の中央付近だった。さらにコナンは縄の結び目が違う事を指摘。凶器の縄は固結び、遺体の手足を縛っていたのはふた結びだった。ふた結びは結び目が解けにくい農作業で使われる特殊な結び目で、農業に詳しい水町が犯人だったら、凶器の縄もふた結びにするはずなのだ。この後、コナンは蘭の靴についた泥に気付き、犯人のアリバイ工作を見破って…。
元太、光彦、歩美から事件が起きたと依頼され、小五郎はコナン、蘭、哀と共に地区センターへ。歩美は子供たちが世話する花壇が何者かに荒らされたと説明。植木は倒され、花は引っこ抜かれ、レンガの囲いも崩されていた。地区センター職員の岡村咲(おかむらさき)、山崎敏子(やまざきとしこ)と一緒に花壇の修復を始めると、そこにフラワーショップ経営の奥田隆之介(おくだりゅうのすけ)が修復用の肥料や苗木を配達に来る。 元々、この土地に店を構えていた奥田。無理やり移転させられた不満を持つ奥田は岡村と山崎に絡んで揉め事に。この日で3日目になる花壇荒らし。蘭はレンガの形が違う理由を訊ね、岡村は子供たちが手焼きしたものだと説明する。帰り際、小五郎は今夜、岡村の実家が経営するカフェへ行くと岡村に約束。そんな小五郎に歩美は午後8時から夜回りに行くと伝える。この後、岡村は歩美と哀を呼び止め、庭に咲く花の球根をお裾分けする。 夜、コナンと蘭はカフェに小五郎を迎えに行く。母親は旅行中らしく、岡村が接客をしていた。店は1階で、2、3階は住居だという。小五郎はこの後も飲み続け、夜回りは10時頃に。そして、コナンたちは夜回りに来て花壇の縁で頭から血を流した山崎の遺体を発見。コナンは遺体に花びらが付いている事に気付く。その時、小五郎は現場から立ち去ろうとする奥田を捕まえる。死亡推定時刻は午後8時前後。体中に打撲の痕があり、目暮警部は非常階段からの転落死と推理する。直接の死因は頭にレンガにぶつけた事だった。 岡村は奥田がセンターを逆恨みしている事を目暮に教える。そして鑑識の結果、非常階段の3階の踊り場に山崎と奥田が争う靴跡が残っていると判明。小五郎は2人が踊り場で口論になり、揉み合った末に山崎が転落したと推理。奥田は揉み合ったのは朝で、8時は配達していたと証言する。だがアリバイを証明する人はなく、目暮は奥田を犯人と疑う。この後、岡村は山崎がセンターの運営資金を着服していた事を告白。山崎は帳簿を探しに来て奥田と遭遇したと考えられる。コナンは踊り場を調べて不可解な点に気付く。さらにコナンは遺体に付着した花びらが花壇に咲いているかを確認して事件の真相に近づく…。
小五郎は園子の友人、矢内みさき(やない)から姉、矢内なぎさの自殺を調べ直してほしいと依頼される。警察が矢内清美学園の大学生だったなぎさが自殺したと判断したのは首を吊ったため。目撃者は2人いて、1人はみさき自身。それでも、みさきは自殺ではないと信じていた。小五郎とコナン、蘭、園子はみさきから自殺の状況を詳しく聞く事に。 5日前の夕方6時頃、みさきは高校と大学の演劇部顧問を兼任する児玉春恵(こだまはるえ)に誘われて別館の正面にあるベンチへ。学園創立祭の舞台に主演予定だったなぎさ。みさきは児玉からその舞台を喜劇と悲劇、どちらにするか相談されたのだ。その時、別館2階の模型部部室に緊迫した表情のなぎさが現れたという。なぎさは梁に縄を引っ掛け、自分の首を通し、次の瞬間、みさきと児玉は何かから飛び下りるなぎさの姿、張り詰めた縄を目撃。みさきたちは急いで模型部へ向かうが、部屋には鍵がかかっていたという。 みさきは母親で理事長の矢内高子(たかこ)と模型部の顧問、柴垣東一郎(しばがきとういちろう)がいる理事長室に連絡。柴垣が模型部の鍵を開けて遺体を発見したのだ。学園の財務担当理事の柴垣はなぎさのフィアンセ。2人は挙式を目前に控えていた。この後、みさきはこの結婚には問題があった事を打ち明ける。警察が自殺の理由を調べ、大学の同窓だった柴垣と児玉が過去に恋愛関係だった事がわかったという。だが、なぎさは柴垣の裏切りを知らなかった可能性が高く、みさきは自殺した日の朝になぎさから婚約指輪のサイズを調整してほしいと頼まれた事をコナンたちに明かす。 この後、コナンは現場写真を高木刑事に見せてもらう。縄は梱包用に用意されたもので、踏み台のキャスター付きスツールは蹴飛ばされたはずみで衝立の所まで移動。部室の半ばは大ジオラマが占め、床には大型戦車の模型が置かれていた。このジオラマは柴垣がコレクションを寄付したものだった。コナンは実際に現場を見れば何かわかると考えて事件当時の状況を再現。みさきと児玉役の蘭はベンチに座り、なぎさ役の園子は模型部で当時と同じ行動をとる。コナンは模型部の状況を見て、ここで何が起きたかを推理して…。
コナン、光彦、元太、歩美、灰原が米花市の郊外に来ると、橋の下の河原では直径3メートル程の円盤型UFOが墜落したと騒ぎになっていた。この後、UFOの下敷きになって圧死した岩淵収(いわぶちおさむ)の遺体が発見される。UFOが墜落したのは昨夜。飛行するUFOを目撃したという電話が新聞社に何本もあったという。岩淵の上着の一部は千切れて無くなっていた。そこに物理学博士の小沼正三(こぬましょうぞう)が現われる。 UFOは小沼が開発中のもの。昨晩、留守中に研究所から消えてしまったという。UFOは未完成らしく、コナンはクレーン付きトラックで運ばれてきたと推理する。捜査を担当する高木刑事は何者かが岩淵の上にUFOを落下させた殺人事件と判断。岩淵は2度下敷きになっていて1回目に即死していた。この後、コナンたちは高木と共に小沼の研究所へ。 小沼は3本のワイヤーで天井からUFOを吊り下げていたと説明。錆びたワイヤーの1本はフックの部分が千切れていた。光彦はマンネンと書かれた帽子を発見。工作台には岩淵の上着の切れ端が引っ掛かっていた。岩淵には万年定夫(まんねんさだお)という兄貴分がいて、千葉は2人が金目当てで研究所へ忍び込んだと考える。 小沼は先月末に購入した「飛ばすぜUFO 宇宙まで!!」と書かれた掛け軸は5万円したと明かす。書道家と偽って掛け軸を売ったのは金貸しの大蔵金治(おおくらきんじ)。万年と岩淵は借金の取り立て屋として大蔵に雇われていた。大蔵には脱税の疑いがあったが、今月初めに国税局が家宅捜索に入っても隠し資産は見つからなかったという。 大蔵は一昨日に交通事故で他界。大蔵の最期を看取ったのは万年と岩淵で、高木たちは米花中央病院に行き、大蔵の最期の様子を医師に訊ねる。大蔵は最期に「UFO」とつぶやいて息を引き取ったという。話を盗み聞きしたコナンは大蔵が資産を隠すために掛け軸を売ったと考える。万年と岩淵は研究所に隠し資産があると踏んで盗みに入ったのだ。コナンは殺害の凶器がUFOじゃなきゃいけなかった理由についても考える。この後、万年には借金があった事が判明。コナンは研究所の状況を思い出し、て事件の真実に辿り着く…。
コナン、元太、光彦、歩美、哀は阿笠博士の車で群馬のキャンプ場にやってくる。哀はもしもの時に備えてアポトキシン4869の解毒薬を持参していた。これを飲めばコナンは少しの間、工藤新一に戻る事ができるのだ。探偵事務所では小五郎、蘭、安室がキャンプに行ったコナンたちの話題を話していた。この後、コナンと阿笠はキャンプ場付近のお店へ買い出しに行って世良と遭遇。バイクで偶然通りかかった世良もキャンプに参加する事に。 その頃、焚き木を拾っていた元太、光彦、歩美、哀はヘビ注意の立て看板近くでスコップを手にした男を見かける。その男は女性の遺体に土をかけていた。犯人は元太たちに気付き、元太たちは慌てて逃げ出す。キャンプ場に戻ったコナンたちは焚き木を拾いに行ったまま帰らない元太たちを心配。コナンたちは山へ元太たちを捜しに行く。一方、元太たちは偶然見つけた山小屋へ逃げ込み、しばらく身を潜める事にする。 コナンはヘビ注意の立て看板近くで元太の持ち物を拾い、元太たちに何かあったと考える。その付近では警官が女性の遺体を発見していた。警官によれば、女性を埋めていた男に追われていると女の人の声で通報があったという。その頃、哀たちは山小屋で男女のカップルのモノと思われる2つのバッグ、血塗られた斧を発見。この山小屋が殺害の犯行現場だったのだ。この後、犯人が扉に体当たりして中に入ろうとする音が聞こえてくる。 現場に駆け付けた群馬県警の山村警部は捜査を開始。コナンは遺体を見て女性の職業を保育士と推理する。コナンと世良は遺体の胸の前で合わせた両手にも注目。左手は人差し指、中指、薬指を立て、右手は親指と人差し指で輪を作り、中指と薬指を立てていた。しばらく後、元太は外の様子を窺うために扉を開けようとする。だが、扉は外側から鎖と錠前で封鎖されていた。その直後、焦げ臭い事に気付く歩美。犯人は元太たちを閉じ込め、山小屋に火を放ったのだ。山村警部は写真家の宇佐木跳三(うさぎちょうぞう)、フリーターの米住速道(よねずみはやみち)、大学生の岩隈猛也(いわくまたけや)という不審者3人から事情を聞くが…。元太たちが閉じ込められた山小屋は激しい炎に包まれて…。
山村警部は写真家の宇佐木跳三、フリーターの米住速道、大学生の岩隈猛也という不審者3人から事情を聞く。米住はキャンプ場の下見に来たと説明。宇佐木は日本各地のキャンプ場の景色を撮影していて、岩隈はブログに載せる花の写真を撮りに来たという。コナンは灰原の携帯に電話をかけるが、この辺は電波状況が悪くて繋がらない。 コナンは哀なら電波が通じる場所へ移動するはずと不思議に思う。それを聞いた世良は何かの理由で身動きが取れない状況か、最悪の事態もあると考える。その頃、元太たちが閉じ込められた山小屋は激しい炎に包まれていた。哀は煙を吸い込まないように顔を低くするように元太、光彦、歩美に指示を出す。哀はコナンたちが煙に気付いて助けに来てくれると信じる。だが、キャンプ場でキャンプファイヤーをやる人たちがいて、煙に気付いてくれる可能性は低かった。 現場には26センチの靴の足跡が残っていて、山村警部は3人の靴のサイズを確認。だが、3人とも26センチで、誰が犯人か突き止める事ができない。阿笠は居ても立っても居られずに元太たちを捜しに行こうとする。だが、世良は闇雲に捜しても森に迷うだけで、山に詳しい捜索隊に任せた方が確実だと止める。すでに日が暮れようとしていて、阿笠は暗くなるまでに何とか見つけたいと焦っていた。この時、コナンと世良は阿笠の言葉をヒントに遺体の女性が指で何を示していたかに気付き、誰が犯人かを見破る。 その頃、山小屋の炎はさらに燃え広がっていた。歩美は意識がもうろうとなって目を閉じ、元太と光彦は歩美の異変に気付く。元太と光彦は外の空気を吸わせるため、ぐったりした歩美をドアの隙間の方へと運ぶ。その時、ドアの方から物音が聞こえてくる。元太と光彦は犯人が戻ってきたと怯えながらドアの方を確認。そこにはフードを被り、斧を持った謎の女性が立っていた。謎の女性は斧を持ちながら元太たちに迫ってきて…。
コナン、小五郎、蘭、園子、元太、光彦、歩美、哀、阿笠、世良はベルツリー急行に乗車する。この列車は行き先不明のミステリートレインだった。車掌は8号車の乗客たちにあいさつ。C室は安東諭(あんどうさとる)、A室は能登泰策(のとたいさく)、E室は出波茉利(いでなみまり)、D室は車椅子の小蓑夏江(こみのなつえ)と住友昼花(すみともひるか)で、小五郎はB室だった。そこに室橋悦人(むろばしえつと)が現れる。室橋はいつもの8号車を予約したのに7号車になっていたと車掌に文句を言う。 そして列車は東京駅から発車。コナンは運行状況から終着駅は名古屋と推理する。この列車に用意されたもう1つのミステリーは推理クイズ。それは乗客からランダムに犯人役と被害者役が選ばれて事件が起こり、他の乗客が探偵となって犯人を推理するというものだった。この後、コナンは探偵役に選ばれたというカードに気付く。カードには10分後に7号車B室で起きる事件を捜査しろと書かれていた。 コナンと歩美たちが7号車B室を覗き込むと、フードを被った男がサイレンサー付き銃を室橋に発砲。フード男が逃走して間もなく、推理クイズはまだ発表前と判明。コナンは室橋が撃たれたのは芝居じゃなく、現実の事件と判断して7号車B室へ戻るが、そこには蘭、園子、世良の姿。蘭たちはここが7号車ではなく8号車だと主張。走行中に7号車は消えてしまったのだ。だが、コナンは状況から蘭たちがいるのが7号車と推理。蘭たちは被害者役の人と一時的に部屋を入れ替わり、探偵役をだませという指示カードをもらったのだ。小五郎は推理クイズを解説する探偵役をやるため、食堂車で待機しているという。 そして列車がトンネルに入った時、8号車の乗客がベルを鳴らして車掌を呼ぶ。だが、誰が呼んだのかはわからなかった。この後、蘭たちは8号車B室に戻るが、B室はドアチェーンが掛かっていた。蘭たちがドアの隙間から室内を確認すると、右手に拳銃を持った室橋がこめかみから血を流していた。蘭たちは推理クイズの芝居と考えるが、コナンは硝煙に気付いてドアを壊して室内へ。室橋は絶命していて、コナンは密室殺人だと判断する。
8号車B室で絶命していた室橋。コナンは遺体の状況から自殺に見せかけた密室殺人と推理し、世良はまだ犯人が列車内にいると考える。ベルツリー急行は予定を変更し、最寄り駅に停車する事に。だが、列車のオーナー、鈴木次郎吉は終点の名古屋駅まで停車するなと命令。次郎吉は目の前で犯人が捕まる姿を見たいと考えていた。 この後、運良く列車のチケットを手に入れた安室がコナンたちの前に現われる。蘭は殺人事件の事を安室に教える。そんな蘭たちの会話を盗み聞きする5号車B室の乗客。その乗客は沖矢と謎の女性だった。小五郎は最後に室橋を見た状況を訊ね、車掌はベルで呼ばれた時に見たと答える。A室の能登がベルを鳴らしていないと車掌に怒った時、室橋はB室のドアを開けて見ていたという。車掌はその時、室橋が誰かと電話していたと証言する。 ベルで車掌を呼んだのはE室の出波。部屋で妙な音がしたために車掌を呼んだらしく、車掌は出波と話している時、A室の扉が開いて扉越しに誰かがこちらを覗いていたような気がすると証言する。その怪しい人物を見る直前、D室から住友が小蓑を乗せた車椅子を押して出てきたという。だが、小蓑と住友はA室の扉は開いていなかったと話し、騒ぎを聞いて通路に出たC室の安東もA室の扉が開いていたかはわからないと証言する。その頃、名古屋駅にはジンとウォッカの姿。ジンたちは列車にいるベルモットからシェリー(灰原)を確認したという連絡を受けていた。ベルモットとバーボンはシェリーの命を狙っていた。 コナンは犯人がニセの指示カードで室橋を8号車B室に移動させた理由を考え、8号車でなければできないトリックを使ったと推理する。この8号車はAからE室まで毎年同じ客が予約。8号車は次郎吉の友人の資産家が家族でゆったり乗りたいとリクエストして作った車両。だが、初運行の1ヶ月前、資産家のパーティーで火事が起き、一家はほとんどが他界。生き残ったのは小蓑、住友と客人4人だけだった。小五郎はその客人4人は8号車の乗客かもしれないと考え、今回の殺人事件は火事に絡んだ復讐劇と推理するが…。
コナン、小五郎たちはベルツリー急行で起きた密室殺人を捜査。一方、組織の黒い影は哀へと確実に迫っていた。小五郎は今回の殺人事件は火事に絡んだ復讐劇と推理する。小五郎の推理通り、8号車A室の能登は火事で救出されていた。元自衛官の能登は火事で他界した資産家と剣友で、小五郎は能登が竹刀ケースの中に密室トリックの道具を隠していると疑う。だが、中に入っているのは竹光だった。能登は名古屋で友人と手合せする約束をしているという。コナンは理由をつけて走る能登の後ろ姿をスマホで撮影する。 C室の安東も火事で救出された1人。安東の大きなカバンには鑑定を依頼された絵が入っていた。小五郎が絵を持って重たいと感じると、安東は額縁が純金製だと説明。安東は名画コレクターの資産家に多くの絵画を紹介したという。コナンは安東が走る姿も撮影する。そして、D室の小蓑は火事で足をケガして車椅子に乗るようになったと判明。コナンは小蓑の代わりにメイドの住友の走る姿を撮影する。住友は足が速く、コナンは何かスポーツをやっていたと推理する。 次に小五郎たちはE室を訪ねるが、出波はチェーンロックを外さずに隙間から顔を見せる。出波も火事で救出された1人。出波は資産家の孫の婚約者だと打ち明ける。この時、コナンは隙間から部屋の中を覗いて何かに気付いて事件の真相に近づく。その頃、6号車では火傷の男と世良が遭遇する。世良は火傷の男を見て赤井と思い込むが…。 この後、8号車の通路にコナン、小五郎、安室、能登、安東、小蓑と住友、出波が集まる。コナンが小五郎の推理ショーがあると言って皆を呼び出したのだ。そしてコナンは小五郎に麻酔銃を発射し、眠りの小五郎の推理ショーが幕を開ける。コナンは密室トリックの謎を解き、犯人を徐々に追い込んでいく。その頃、阿笠と蘭は哀がどこにもいない事に気付いて心配する。その時、蘭の携帯に哀からメールが届く。メールには「私は大丈夫だから心配しないで」と書かれていたが…。
コナンは変声機を使い、小五郎として皆の前で推理を披露する。コナンは現場の8号車B室のチェーンロックが他の部屋より1つ多い事に気付いて密室トリックの謎を暴く。そして鏡を使ったトリックで車掌にバレないようにB室から逃げた犯人。そのトリックができるのは5つある部屋の真ん中に位置するC室の安東だけだった。コナンの推理通り、安東は額縁の中にトリックに使う鏡3枚を隠していた。 5年前の大火事から救出された8号室の乗客と殺害された室橋。だが、2年前に絵画のオークションにあの火事で焼失したはずの絵が出品され、安東はあの火事の真相に気付いたという。安東はその絵の持ち主をさかのぼって調べ、室橋の名前に辿り着いた事を明かす。室橋は屋敷から絵を盗み出し、その事を隠すために屋敷に火を放ったのだ。安東の妻は火事で他界してしまったという。 その頃、6号車E室ではコナンの母、工藤有希子とシャロン(ベルモット)が対峙していた。有希子はシャロンが発注したソフトの事を追及。するとシャロンは手を引きなさいと言って拳銃の銃口を有希子に向ける。シャロンは自分たちの存在に気付いた哀の行動を予想。哀は殺害された時、歩美たちを巻き込まないため、解毒剤を飲んで元の姿に戻るというのがシャロンの予想だった。 有希子は解毒剤を飲む前に哀を保護し、哀の元の姿に変装して殺害されたフリをして組織の目を欺こうと考えていたが、それは全てシャロンに見透かされていた。シャロンはすでに哀を炙り出す準備が整っている事を有希子に告げる…。間もなく8号車B室から煙が立ち昇る。これはシャロンが哀を炙り出すために用意した発煙筒だった。 車掌は8号室で火災が発生したとアナウンスし、コナンたちは前の車両へと避難する。そして誰もいない8号車にシェリーの姿に戻った哀が現れる。シャロンは哀なら裏をかいて8号車へ向かうと考えていたのだ。哀が咳き込みながら通路を進んでいると、目の前にバーボンが現れる。バーボンの正体は…。
園子はコナン、小五郎、蘭を伊豆高原の別荘に招待する。園子は別荘近くのテニスコートでテニスの特訓をするため、コーチとして黒ずくめの仲間のバーボンと判明した安室透も呼んでいた。安室はジュニア大会で優勝した腕前だった。コナンたちにコートで合流した安室は「危ない」と声を上げる。その直後、飛んできたラケットがコナンの側頭を強打し、コナンは意識を失ってしまう。コナンは手を滑らせてラケットをぶつけてしまった大学生の桃園琴音(ももぞのことね)の別荘に運ばれ、医者は脳震盪と診断する。 桃園は大学のサークル仲間の梅島真知(うめじままち)、石栗三朗(いしぐりさぶろう)、高梨昇(たかなしのぼる)と別荘に来ていた。桃園たちは他界した仲間の瓜生の誕生日を祝うために集まったという。小五郎たちは桃園の別荘で昼食の冷やし中華をご馳走になる事に。石栗はアイスケーキを食べると言って自室へ戻り、コナンもリビングのクーラーは調子が悪いため、石栗の部屋へ涼みに行く。蘭はコナンの冷やし中華を石栗の部屋に持っていくが、ノックしても返事はない。石栗は部屋に鍵をかけていた。 午後3時過ぎ、石栗の部屋から大きな物音が聞こえてくる。この音で目が覚めたコナンは部屋の状況に驚く。部屋のクーラーは止まっていた。石栗の部屋の合い鍵は見当たらず、安室が鍵穴に針金2本を指して開錠。その時、コナンは開けるなと指示をする。ドアを塞ぐように石栗が頭から血を流して絶命していたのだ。床には血痕が付着した銅製の花瓶、遺体の尻の下にはラケット。部屋の窓も施錠されていて、コナンは密室殺人と判断する。 静岡県警の横溝警部は素振り中に石栗の手が滑り、飛んだラケットが棚にぶつかったと推理。そしてラケットを拾おうとした石栗の頭に花瓶が落下し、石栗はドアの所まで行って息絶えたと考える。だが、コナンは花瓶が落ちた時に大きな音がしたなら事故じゃないと主張。コナンはすぐに遺体や花瓶を触ったが、どちらの血も乾ききっていたと理由を説明する。音がする前に石栗はすでに絶命していたのだ。コナンは太った石栗の遺体を床に跡も付けずにドア付近に移動させた犯人は高梨、桃園、梅島の中にいると推理して…。
横溝警部は事情聴取をして皆の事件前の行動を確認する。桃園は石栗の部屋に行き、本当に昼食を食べないのか聞いたと証言。石栗は部屋にいて、いらないと断ったという。その後、皆と昼食を食べてからシャワーを浴びた桃園。石栗の部屋の合い鍵が無くなったのは昨晩だという。梅島は桃園と一緒に石栗の部屋に行き、桃園の後にシャワーを浴びたと証言。梅島はシャワー前に石栗の部屋に再度行ったが、その時は返事がなかったと話す。 高梨は食事の片付けをしてゴミを出す前に石栗の部屋へ行ったと証言。高梨は昼食前に石栗とケンカをしたらしく、謝るために部屋を訪ねたが、返事はなかったという。ケンカの原因は今年の冬に他界したサークル仲間の瓜生の事だった。スキーに行った時にロッジ裏に2メートル近い新雪が積もっていて、石栗はこの新雪なら2階から飛び込んでも問題ないと冗談。瓜生はそれを真に受けて新雪に飛び込み、抜け出せずに絶命したという。 昨日はその瓜生の誕生日。去年の今頃もサークル仲間でこの別荘に集まったという。その時、誕生日の瓜生を驚かせようと言い出し、寝ている瓜生の耳元でクラッカーを鳴らした石栗。瓜生は驚いて泣き出し、石栗はその様子を撮影してネットに流したという。この話を聞いた小五郎は3人には石栗を殺害する動機が十分にあると判断する。この後、横溝たちは消えた石栗の部屋の合い鍵を必死に探すが、見つける事ができない。 刑事の1人は遺体の下にあったラケットのガットが数ヵ所歪んでいたと横溝に報告。刑事は血の付着した花瓶の形と遺体頭部の傷が一致した事、花瓶の中に水が入っていた事も付け加える。石栗の死亡推定時刻は遺体発見の2、3時間前。室温の状態によっては前後30分程度ズレる可能性もあるという。昼食を食べたのは遺体発見の約3時間前で、安室は3人全員に犯行の機会はあったと考える。この後、蘭は冷やし中華を石栗の部屋の前まで運んだ時、ドアの下の隙間から冷気が漏れていたと証言。蘭はクーラーが効いていると思ったらしく、それを聞いたコナンは犯人のトリックを見破り、事件の真相に辿り着いて…。
ビルの谷間にあるオープンカフェにやってきたコナン、蘭、小五郎。間もなく、店に小五郎宛ての電話がかかってくる。電話してきたのは小五郎が刑事時代に逮捕した元銀行強盗犯の氷室礼二(ひむろれいじ)だった。コナンは会話の内容から氷室が近くからこっちを見ていると察する。氷室は「今からアンタのせいで人が死ぬ」と小五郎に予告する。 コナンはカフェ向かいのデパート3階から手を振る氷室を見つけ、小五郎と共にデパートへ向かう。その頃、自動車修理工の沼尾伸吾(ぬまおしんご)が廃ビルから落下して即死し、米花警察署巡査の江口博信(えぐちひろのぶ)はその現場を目撃する。小五郎は氷室の胸倉を掴みながら発言の意味を問い質し、その様子を客たちはスマホや携帯を使って撮影。これは氷室の思惑通りだった。この後、目暮警部や高木刑事たちは沼尾が落下した現場を検証。遺体の近くには腐食して千切れた非常階段の手すりの一部が落ちていた。 氷室を連れて現場に来た小五郎は沼尾を見て驚く。沼尾は氷室のかつての手下だった。沼尾は小五郎の説得によって自供し、更生したという。氷室は沼尾の裏切りによって逮捕され、小五郎は氷室が沼尾を恨んで殺害したと推理する。だが沼尾が落下した15分前、氷室は小五郎たちと一緒だった。目暮は事故か自殺で、殺害の可能性は低いと判断する。 テレビやネットには小五郎が被疑者でもない氷室の胸倉を掴む映像が流れ、小五郎は窮地に追い込まれる。コナンは裏切り者の抹殺と小五郎への汚名が氷室の狙いだと推測する。翌日、氷室の犯行と考えるコナンは行動を開始。コナンは高木と共にデパートの防犯カメラの昨日の映像を確認し、そこには携帯を手にした氷室が映っていた。氷室はカメラの視界から数秒出て、すぐに戻るという謎の行動を数回繰り返していた。 次にコナンは江口と会い、現場に居合わせた理由を確認する。江口は廃ビルに人がいるという通報があって現場に来たという。江口は沼尾が落下前に携帯で誰かと話していたと証言する。それを聞いたコナンは廃ビルを調べ、沼尾のモノと思われる携帯を発見。さらにコナンは沼尾が落下した非常階段の最上階を調べ、事件の真相に近づいて…。
雨の中、路線バスに乗るコナン、阿笠博士、元太、歩美、光彦、哀。そして午後2時、元太は100メートル離れた5階建てビルの屋上で掴み合う男性2人に気付く。元太は1人が相手を屋上から突き落とす瞬間も目撃。コナンたちはバスを降りて急いで現場へ向かい、その途中、空が光って大きな雷が落ちる。ビルから落ちて路上に倒れていたのは金貸しの緒方正明(おがたまさあき)。緒方は意識がなかったが命に別状はなかった。 間もなく救急車が到着。通報した通行人の井上薫(いのうえかおる)は雷に驚いて足を止めた直後に緒方が落下してきて、すぐに119番したと証言する。現在の時刻は午後2時15分。薫が通報したのは2時10分頃で、元太が突き落とす瞬間を見たのは2時。不思議な事に緒方が屋上から地面まで落ちるのに10分もかかっていた。この後、コナンはビル屋上から3階の張り出したベランダを見て、長い墜落の理由に気付く。緒方は屋上から3階のベランダに落ち、その10分後に3階から路上に再び落とされたのだ。 コナンは3階の部屋を確認。そこは緒方が営む緒方金融の事務所だった。部屋には争った跡があり、コナンは本田良平(ほんだりょうへい)の運転免許証を発見。哀は本田が犯人かもしれないと考える。ベランダの床には被害者を室内に引きずり込んだ跡が残っていて、コナンは柵の外側に引っかかったメガネを発見。それは本田のメガネの可能性が高かった。コナンは犯人が緒方を一旦室内に引きずり込んだ理由がわからずにいた。現場に到着した目暮警部は本田の免許証を見て困惑する。本田は目暮と面識がある人物だった。 コナンは目暮たちと地下駐車場で緒方の車を見つける。車内には長靴とスコップが置いてあった。その頃、3階にいた千葉刑事は何者かに背後から殴られて昏倒する。この後、高木刑事の携帯に千葉から連絡が入り、千葉は犯人に捕まった事を伝える。目暮たちが3階に駆け付けると、本田は凶器を千葉に突き付け、逃走用の車を用意しろと要求。目暮は面識ある本田に声をかけるが、本田は記憶を失っていて目暮の事が誰かわからない。コナンは本田の頭部の出血と上着の汚れを見て、この不可解な事件の真実に気付いて…。
突然、工事現場から破裂音と金属音が周囲に響き渡り、近くにいたコナン、小五郎、蘭は現場へと向かう。そこには鉄パイプが散乱し、すでに金田昌夫(かねだまさお)、村瀬直樹(むらせなおき)、野島剛志(のじまたけし)が駆け付けていた。コナンは現場を見て違和感を覚える。この後、落下した鉄パイプの下から絶命した猪俣裕司(いのまたゆうじ)が発見され、目暮警部たちが捜査を開始。パイプを固定するバンドには人為的に切られた跡があり、小五郎は殺人事件と考える。 検視の結果、猪俣は鉄パイプによる全身打撲で即死したと判明。パイプの下には喫煙所があったという。高木刑事は金田たちに事件直前の状況を確認する。金田は猪俣に指示され、自販機で村瀬に飲ませるコーヒーを買ったと証言。猪俣が喫煙所でタバコを吸う間、村瀬は電話をしていて、野島は詰所で休憩していたという。この後、金田が「猪俣が消えれば借金がチャラになる」と陰で漏らしていた事が明らかに。金田は発言を認めるが、殺害していないと訴える。 さらに野島が喫煙所を作る時に猪俣とケンカした事も発覚。野島はケンカした猪俣に恨みはないと主張する。この後、バンドを切ったナイフが現場から発見され、小五郎はナイフの持ち主の金田を犯人と疑う。だが、金田は昨日紛失したと言い訳する。コナンは現場の状況を再度調べる。バンドが切れていたのは喫煙所側で、ナイフが落ちていた付近には地面にめり込んだ灰皿があった。この後、コナンは1つのパイプにV字が折り重なった縞模様の跡がある事に気付く。その模様は地面にも残っていた。 続いてコナンはパイプ置き場の裏側に回り、裏口の先にある総合遊戯施設に注目する。コナンが蘭と一緒に遊戯施設を訪ねると、館長はワックスを塗りたてで滑りやすいとコナンたちに注意を促す。この日、遊戯施設は改装をしていた。コナンは施設1階の通用口から飛び出し、2階へと続く非常階段を見つける。さらに背後の扉を開けると、目の前は工事現場の裏口だった。この後、指紋の照合結果が出て、ナイフの指紋は金田のものと判明。目暮たちが犯人と疑う金田を警察署に連行しようとすると、コナンは小五郎に麻酔銃を発射。小五郎の推理ショーが幕を開ける。
服部平次と遠山和葉が大阪府警の大滝警部と共に小五郎の探偵事務所にやってくる。平次は密室殺人事件が起きた事をコナンたちに教える。大滝はある殺人犯を捕まえるため、その殺人犯が訪ねそうな観月秀理(みづきひでみち)が住む杯戸町のマンションを監視。その殺人犯は元高校教師、観月の教え子だった。そして警察が監視中に自宅で首を吊って絶命した観月が発見される。観月の部屋に出入りした人はおらず、自殺の可能性が高かったが、現場には不可解な点があり、平次は殺人事件と睨んでいた。 コナン、平次は密室トリックを解くため、事件当時のままになっている観月の部屋を訪れる。そしてコナンたちは現場の状況から事件の真相を突き止めて部屋を後にする。この事件には7階建ての同じマンション202号室に住む株ブローカーの布浦海象(ふうらかいぞう)も絡んでいた。この後、コナンたちが住人の名波(ななみ)と話しながらエレベーターを待っていると、そこに布浦が乗った窓付きのエレベーターが昇ってくる。次の瞬間、布浦は左手に持つ拳銃で自らのこめかみを撃ち抜いて倒れる。 エレベーターは昇っていった後、降りてきてコナンたちのいる3階に止まる。中では布浦が絶命していて足元にはスプレー缶。扉の内側にはサヨナラとスプレーで書かれていた。駆け付けた高木刑事は自殺と判断するが、平次は他殺と断定する。スプレーで潰されていたエレベーター内の防犯カメラ。録画映像にはスプレー缶を持った誰かの右手が映っていたが、布浦は左利きだった。 コナンも布浦が左手にはめた腕時計が遺体を発見した時間で止まっている事が引っかかる。腕時計は自動巻きで故障していなかった。平次は自殺に見せかけるため、誰かが腕時計をはめさせたと推理する。布浦の遺体発見後、階段を降りてきた人はおらず、平次は犯人が3階より上にまだいると考えていた。高木たちは上の階を調べ、アリバイを証明できない独り暮らしの3人が怪しい人物として浮上する。 高木たちは3人から話を聞く事に。会社員の陸奥勲雄(むついさお)は株で大損して布浦を恨んでいた。大学生の余田拓郎(よだたくろう)も布浦が勧めた株を買って大損。余田は大学でスプラッター映画を撮影しているという。漫画家の井筒尚子(いづつなおこ)も布浦の勧めで株をやっていた。井筒は探偵ものの漫画を描いているという。3人は布浦と同じ型の腕時計をしていた。それは布浦がプレゼントしたものだった。コナンと平次は3人の部屋を訪ねて、誰が布浦を殺害した犯人かを見破っていた…。
株ブローカーの布浦が動くエレベーター内で自らのこめかみを拳銃で撃ち抜く事件が発生。コナンと平次たちはその現場をエレベーターの窓越しに目撃する。高木刑事は自殺と判断するが、平次は他殺と断定。同じマンションに住む陸奥、余田、井筒という容疑者3人が浮上する。コナンと平次は3人の部屋を訪ねて話を聞き、誰が犯人かを見破る。だが、まだ自殺に見せかけたトリックの謎が残っていた。 高木によれば、2、3階以外のエレベーターの扉には「点検中」と書かれた張り紙がしてあったという。和葉は工藤新一に電話して解決してもらおうと提案。小五郎はこの提案に同意した後、コナンと平次に対して「お前らは2人でやっと一人前」と発言する。この言葉をヒントにトリックを見破り、事件解決へと近づくコナンと平次。エレベーターの扉の内側にスプレーで書かれた「サヨナラ」は遺言に見せかけたメッセージではなく、トリックを繋ぎ合せるために必要な文字だった。 遅れて現場に来た目暮警部が鑑識の結果を皆に伝える。容疑者3人から発射残渣は出なかったという。目暮も高木同様、布浦が自殺したと考えるが、小五郎は他殺を前提に犯人がどうやって布浦を殺害したのか、自身の推理を展開する。小五郎の話を聞いていた陸奥、余田、井筒は、その推理には無理があると指摘する。事件の真相を教えると言って3人を目暮たちの前に呼んだのはコナンだった。コナンは高木と平次に指示されたと説明。高木と平次はマンション裏のお店に買い出しに行っていた。 この後、コナンたちがいる階に高木を乗せたエレベーターが昇ってくる。左の小窓に高木、右の小窓に拳銃の形にした左手が見える。そして左手は高木のこめかみへ。次の瞬間、高木は撃たれたように体を横にずらす。それはコナンたちが目撃した布浦が殺害された瞬間を再現したものだった。目暮はエレベーターから降りてくる高木を待つが、すでに高木は皆の後ろに立っていた。高木はエレベーターに乗っていなかったのだ。状況が掴めずに目暮たちは唖然となる。そんな中、平次は犯人の巧妙なトリックを暴いて犯人を追いこんでいく…。
株ブローカーが殺害された事件を解決したコナンと平次。翌日、大阪府警の大滝警部は大阪へ帰らず、群馬、埼玉の県境の山奥に建つ洋館へ向かう。平次の父である大阪府警本部長の服部平蔵から、その洋館で行われる遺産相続の会議に出席してほしいと頼まれていたのだ。依頼主によれば被相続人とその洋館の主人の様子が異様だという。車で移動中、大滝は後部座席にいるコナンと平次に気付く。コナンたちは何かあると感じ、蘭、和葉と共に小五郎の車に乗って大滝の車を尾行していたのだ。 コナンたちが情報を求めると、大滝は半年前に洋館近くの森で女性の遺体が発見されたと告白。女性は立てた杭に逆さの状態で縛り付けられ、死因は失血死。遺体の首筋に穴が2つあり、吸血鬼が犯人という噂が立っていた。犯人と疑われたのは洋館の主である長男、寅倉迫弥(とらくらはくや)。だが、殺害されたメイドの清水の死亡推定時刻、迫弥は自室で寝ていたとシェフが証言したという。 コナンたちは洋館を訪れ、依頼主の執事、古賀陸重(こがりくしげ)と会う。古賀は最近、迫弥の様子がおかしいと打ち明ける。最近の迫弥の言動は吸血鬼を連想させるものだった。夕食後に遺産相続の会議は行われるという。この後、ダイニングルームに遺産相続で争う次男の麻信(あさのぶ)、麻信の妻の瑠莉(るり)、長女の守与(かみよ)、守与の恋人の羽川条平(はがわじょうへい)、三男の岸治(きしはる)、次女の実那(みな)、メイドの桧原ひかる(ひのはら)が集まってくる。 迫弥は不治の病で余命3ヵ月、もって半年と言われていた。蘭、和葉は条平から自室で寝ている迫弥を起こしてきて欲しいと頼まれて迫弥の部屋へ。そして蘭たちは部屋にある棺桶のフタを開けて絶叫する。棺桶に黒いマントを身に着けた迫弥が血まみれで横たわっていたのだ。胸には杭が突き刺さっていた。コナンたちは蘭の悲鳴を聞いて現場に駆け付け、なかなか開かない棺桶のフタを開ける。だが、蘭たちの話と違い、棺桶の中は空っぽだった。蘭によれば迫弥はドラキュラ伯爵のようだったという。 平次は棺桶の中の赤い付着物を調べて欲しいと大滝に頼む。平次はこの付着物が迫弥の血だと考えていた。結局、迫弥は現れずに会議は中止になり、皆が集まった時の恒例の家族写真を撮る事に。撮影を頼まれた蘭と和葉はシャッターを切った直後に絶叫。蘭たちは皆の背後の鏡に迫弥が映ったと証言する。この後、コナンと平次が半年前の事件の事をシェフに聞いていると、ドォーンという爆音が鳴り響く。外を確認すると、森の彼方で煙と炎が上がっていた…。
原因不明の爆発でトンネルが崩れ、コナンたちは寅倉家の館がある森から出られなくなる。岸治は先ほど撮影した家族写真を現像。壁の飾り鏡には吸血鬼のような迫弥の顔が映っていた。撮影したのは迫弥のカメラだという。コナンと平次は厨房にいる蘭と和葉に写真を確認してもらう事に。だが、厨房には、ひかるしかいなかった。ひかるは迫弥の婚約者だった女性の連れ子で、母親は不運な事故で亡くなったという。ひかるは病気の迫弥を世話するためにメイドになったとコナンに明かす。 厨房の床には白い粉が散らばっていて、戻ってきたシェフは蘭たちが小麦粉をこぼしたと考える。蘭たちは吸血鬼が近づけないニンニク入りの餃子を作ろうとしているという。この後、棺桶の付着物がAB型の血と判明。迫弥の血液型はA型で、この館に関わる人でAB型は半年前に亡くなったメイドの清水だけだった。その時、実那、岸治、瑠莉、条平の携帯電話に迫弥から一斉メールが届く。メールには「今から私の答えを皆に伝えるから食堂に集まれ」と書かれていた。コナンたちが食堂で待っていると、窓の外に逆さの迫弥がヌッと顔を出す。大きく開けた口には牙が生えていた。 条平が窓を開けてベランダに出ると、迫弥は上の方に消えてしまう。コナンと平次がベランダに出ると、屋根の方から血が滴り落ちてくる。コナンたちが屋根裏にあるタバコを吸う部屋へ急いで向かう。そこでは左手の頸動脈が切れている麻信が絶命していた。麻信は右手にナイフを持っていて、コナンは自殺と他殺の可能性を考える。館でタバコを吸うのは麻信だけだったという。 条平が姿を消した守与の事を心配すると、実那は「伝説のように串刺しにされてるかも…」と漏らす。コナンはこの伝説について詳しく聞く事に。江戸時代、寅倉家の先祖の殿様は自分の世継ぎ身ごもった側室を殺害した弟君と荷担した者を南蛮の器具で拷問。木の枝に胴を貫かれた状態で発見された側室と同じように串刺しに。以来、その殿様は串刺し大名と呼ばれたという。 伝説の話を聞いたコナンたちは今も拷問器具を保管する南蛮部屋と名付けられた部屋を見に行く。その時、ひかるは今朝、迫弥から南蛮部屋に呼び出されたと告白。ひかるは部屋の場所がわからずに行けなかったという。この後、コナンと平次、古賀は迫弥の部屋を調べ、床下にある隠し通路を発見。コナンと平次は心霊写真のトリックも見破る。そして、コナンと平次は古賀から意外な事実を聞き、ある人物が容疑者として浮かび上がる。その頃、その容疑者は厨房にいる蘭と和葉に迫っていた…。
コナンと平次は蘭と和葉がいる厨房へと急ぐ。そこに犯人かもしれないひかるが向かっていたからだ。コナンたちは冷蔵庫に迫弥の遺体が隠されていると考えていた。その時、厨房から悲鳴が聞こえてくる。何かあったと心配するコナンたちだったが、蘭たちは勝手に餃子を食べたひかるに驚いただけだった。冷蔵庫にも海苔の缶しか入っていなかった。 この後、コナンと平次は岸治、瑠莉、実那、条平、古賀を迫弥の部屋に集め、迫弥が棺桶から消えたトリックについて説明。コナンたちは床下にある隠し通路を皆に見せる。この隠し通路は半年前に作られた可能性が高く、1階の物置に繋がっていた。棺桶の底には引き戸があり、一度閉じたらロックがかかる仕掛けに。平次はこの仕掛けがあれば、半年前に殺害されたメイドの清水の死亡推定時刻の迫弥のアリバイは崩れると指摘する。 次にコナンたちは壁の飾り鏡に迫弥の顔が映っていた心霊写真のトリックについても説明。鏡と思われていたのはマジックミラーで、隣の部屋のクローゼットの中の人が自分の顔に光を当てたら、鏡に人の顔が映る仕掛けになっていた。コナンと平次は迫弥を犯人の1人と考え、何時間も姿を見せない守与が共犯者と推理。その時、門番から森で人が亡くなっているという連絡が入る。森で棒に縛り付けられ、絞殺されていたのは守与だった。 平次は誰かが外に出た姿を見ていないかと確認。門番は家具業者のトラックが荷物を運んできた後、誰も門から出ていないと証言する。コナンは犯人が作業を途中で止めている事に気付く。犯人は清水と同じように棒に縛り付けた守与の遺体を逆さに立て、血を抜こうとして、途中で止めていた。コナンは守与の遺体の不可解な点にも注目。腕には妙な打撲痕があり、両手の指先はズタズタに傷付いていた。 この後、岸治、瑠莉、実那、条平は平次が刑事ではなく高校生探偵と知って態度を一変。「自分の身は自分で守る」と各々は部屋へ戻ってしまう。ひかるは探偵なら迫弥が体を回転させたトリックがわかるかと平次に訊ねる。食堂の窓から迫弥が逆さに顔を出した直前、下から出た迫弥の影を見たという。迫弥の体は透けていたらしく、それを聞いたコナンと平次はすぐに窓とベランダを調査。そしてコナンたちはこのトリックを見破り、犯人の目星をつけるが、まだ守与を殺害したトリックの謎が残っていた…。
寅倉家で起きた連続殺人事件の犯人の目星をつけたコナンと平次。だが、まだ犯人が誰にも見られずに門を出入りして守与を絞殺したトリックがわからずにいた。平次は群馬県警にいる大滝警部、小五郎に連絡し、新たに殺人事件が起きたと報告。平次は犯人の目星をつけているが、解けてないトリックがあると伝える。電話中、コナンは自分の膝に何かが付着している事に気付く。それは森で守与の遺体を調べた時についた泥で、なぜか泥には塩が混ざっていた。 そしてコナンと平次は小五郎との電話のやりとりから塩が付着していた理由に気付き、犯人のトリックを見破る。この後、ひかるの携帯に迫弥からメールが届く。メールには、今朝、話しそびれた大事な話をするから1人で南蛮部屋に来てほしいと書かれていた。その時、ひかるは古賀に話があると声をかけられる。平次は和葉の携帯に電話して、ある事をしてほしいと頼む。 ひかるは呼び出された南蛮部屋へ1人で向かう。ひかるが部屋に入ると、犯人がナイフを持って襲い掛かる。その時、蘭がドアを蹴り破り、犯人を蹴り上げる。実は、ひかるは本物ではなく、平次から指示された和葉の変装だった。犯人は和葉に殴り掛かるが、和葉は拳をかわして犯人を投げ飛ばす。 そこに本物のひかると古賀がやってくる。蘭と和葉がひかるたちに気を取られて目を一瞬離した隙に犯人は姿を消してしまう。犯人は隠し通路を使って逃げ出すが、出口では平次が待ち伏せしていた。そしてコナンも後ろから犯人を挟み撃ちにする。この後、コナンと平次は今回の事件の全容を明らかにして、犯人を追い込んでいく。
小五郎はコナン、蘭を連れて能面美術館にやってくる。美術館は休館だったが、小五郎はインターホンを押して館長に会いたいと伝え、そこにプロモーターの赤座奈留也(あかざなるや)も現れる。経理兼フロントの壬生(みぶ)モヨノが入口を開け、小五郎たちはロビーに入っていく。そこに支配人の清閑寺達郎(せいかんじたつろう)、マネージャーの長田誠之助(ながたせいのすけ)も駆け付ける。 小五郎は館長の和泉治三郎(いずみじさぶろう)の命が狙われているという匿名の手紙が届いたと明かし、治三郎殺害を企てる誠之助、モヨノ、清閑寺は秘密が漏れたと困惑する。この後、小五郎たちは専属ナースの鳥羽初穂(とばはつほ)が押す車椅子に乗った治三郎と対面し、事情を説明しながら屋敷神の祠近くへ。その時、崖上の資材置き場の材木が治三郎の方に落ちてくる。コナン、蘭は初穂と協力し、間一髪のところで治三郎を救う。コナンたちが応接室へ移動すると、スズメバチが飛んできて治三郎は大慌てに。治三郎は一度刺されているため、また刺されたらアレルギーショックで命を落とす可能性もあるのだ。コナンと蘭はハチを退治して治三郎は命拾いする。コナンは手紙の内容は本当だったと確信して警戒を強める。治三郎は美術館の展示場に小五郎たちを案内。能面の作者は他界した松永虚堂という治三郎の親友で、何度も結婚、離婚を繰り返し、亡くなるまで治三郎が面倒を見ていたという。 続いてコナンたちは囲炉裏の間へ移動。囲炉裏を囲んでいると、突然、自在鉤を吊った紐が切れる。自在鉤は落下し、釣り上げていた火箸を埋め込んだ木魚が治三郎の方へ。その直前、囲炉裏の栗が爆ぜ、驚いた治三郎は倒れて難を逃れる。この後、コナンたちは食堂で昼食をとる。赤座は土産としてウォッシュチーズを持参し、警戒する治三郎は毒味してほしいと初穂に頼む。 初穂はチーズ表面をスプーンですくって小皿に載せると、小さなフォークで取って口の中へ。初穂は美味しいと笑顔になり、赤座もバターナイフでチーズを取って味見する。その瞬間、赤座は喉を掻きむしって絶命。小五郎は遺体を調べて毒殺されたと判断する。コナンはナイフに毒が塗ってあったと推理するが、使ったナイフは赤座の席にあったもの。誰がどの席に座るかわからない状況で、赤座を狙い撃ちするのは不可能だった。この後、コナンはモヨノの不審な行動に気付いて犯人と疑う。コナンと蘭は共犯と知らずに清閑寺に事情を説明。清閑寺は一瞬の隙を突き、邪魔なコナンと蘭を倉庫に閉じ込めてしまう。清閑寺、モヨノ、誠之助は新たな手で治三郎を殺害しようと考えていた…。
清閑寺は倉庫に閉じ込めたコナンと蘭の様子を見に行く。陰に隠れていた蘭はキックを入れて清閑寺は昏倒する。囲炉裏の間では、治三郎がモヨノは虚堂の娘という事実を小五郎に打ち明ける。母親が離婚して名字が壬生になったらしく、モヨノは父親の作品を安売りした赤座に腹を立てていたという。話を聞いた小五郎は、モヨノには赤座を殺害する動機があると考える。 古井戸付近では、誠之助が治三郎を殺害する次の仕掛けを確認していた。そこに鬼女の面をつけた人物が現れ、誠之助の顔にあやかしの面を押しつける。能面は裏の舌状のパーツを銜えて顔に付けるタイプ。思わず舌状のパーツを銜えた誠之助は喉を掻きむしって井戸へ転落する。その拍子に仕掛けの滑車が回転、囲炉裏の間の能人形が炭火に向かって倒れる。 倉庫から逃げたコナンと蘭は庭を通り、井戸の中で絶命した誠之助を発見する。囲炉裏の間では能人形に火がつき、大きな炎が燃え上がっていた。初穂は囲炉裏の間に駆け付け、治三郎を車椅子に乗せて脱出。遅れてコナンと蘭が駆け付けた時、モヨノは姿を消していた。コナン、蘭、小五郎は囲炉裏の間から逃げようとするが、なぜか戸口は開かず、にじり口も落下した内装材で塞がれてしまう。意識を取り戻した清閑寺は燃える本館に気付き、消火器で火を消そうとする。その時、鬼女の面をつけた人物が現れ、清閑寺の顔に獅子口の面を押しつける。清閑寺は誠之助と同じように喉を掻きむしって絶命する。 コナンたちは囲炉裏の間から能楽堂へ移動するが、本館からの脱出経路を見つける事ができない。その時、蘭は能楽堂の屋根の所にある高窓を発見。窓からは鬼女の面を付けた何者かがコナンたちを見下ろしていた。鬼女の面を付けた人物はすぐに姿を消し、コナンはこの窓から出れば本館から脱出できるかもしれないと考える。そしてコナンたちは近くにある金属のハシゴを使って本館から別館へ移る。 その時、別館にある館内電話が鳴り、小五郎が受話器を取る。電話は治三郎と一緒にいる初穂からだった。初穂は火が回っていないキッチンへ逃げるように伝え、小五郎は清閑寺とモヨノに気を付けろと忠告。その直後、初穂が「姉さん、やめて」と叫ぶ声が聞こえてきて電話が切れる。初穂はモヨノの妹だったのだ。この後、コナンたちは庭で絶命した清閑寺を発見。さらに庭には胸に鉄串が刺さったモヨノ、車椅子で池に突っ込んだ状態の治三郎、うつ伏せに倒れた初穂がいた…。現場を見たコナンは…。
静岡の山間にある別荘にやってきた小五郎、コナン、蘭は別荘の持ち主のミステリー作家、海堂千賀(かいどうちか)、夫の海堂悠一(ゆういち)、弟子の志村幸子(しむらさちこ)に迎えられる。千賀が体験談を聞きたいと小五郎を別荘に招待したのだ。小五郎は事件を解決した話題を得意げに話すが、千賀、悠一、幸子はどこか上の空だった。 悠一と幸子が席を立つと、千賀は悠一と幸子がデキていると小五郎に打ち明ける。2人にとって千賀は邪魔ものだという。千賀と悠一が席を離れると、幸子は千賀が弱い人間だと小五郎に明かす。千賀はいつもスランプに悩み、睡眠薬がないと眠れないという。そして千賀と幸子がいない時、悠一は千賀が繊細な女性だと明かす。千賀は自殺しそうな時期もあったという。 翌朝、別棟に宿泊したコナンたちは3人がいる母屋へ行く。コナンはカーテンの隙間から部屋を覗き、絶命した幸子を発見。外傷はなく、遺体の傍らにはグラスが転がっていた。小五郎たちは千賀たちに話を聞くため、母屋2階に行って絶命した悠一を発見。傍らには睡眠薬の空き瓶が転がっていた。さらに書斎では千賀がパソコンに突っ伏して息絶え、近くにはチョコバーの個装袋。パソコンには「皮肉な回路」「誤爆」「そして一人生き残った勝者が高笑いする」というメモが残されていた。 書斎の敷物は一部濡れていて台には幸子の遺体近くにあったグラスとセットと思われる水差し。ゴミ箱にはビールの空き缶と未開封のチョコバーが2つ、パソコン脇には同じチョコバーが箱入りで置かれていた。この後、静岡県警の横溝警部と部下の大河原(おおがわら)刑事が捜査を開始。3人の死因は服毒死で、悠一の部屋のクロゼットから注射器が発見される。千賀は毎晩、睡眠薬5錠を飲み、チョコバーとビールが大好物。だが、医者にビールを止められ、風呂上がりは水を飲んでいたという。 この後、別荘に担当編集者の戸田秋夫(とだあきお)がやってくる。昨晩、千賀に電話をかけたという戸田。1度目は出なかったが、2度目は繋がり、千賀は「次回作はすごい傑作になる」と意欲満々だったという。この後、司法解剖の結果が出て、悠一は午後11時半頃に毒物が塗られた睡眠薬を飲んで絶命したと判明。幸子は午前1時頃に毒物が塗られたグラスを使って絶命、千賀は午前2時頃に毒物が注入されたチョコバーを食べて絶命したという。使われた毒物は全て異なり、それを聞いたコナンは…。
コーヒーショップのカウンターでドリンクができるのを待つOLの古奈遥(こなはるか)。その時、遥はブラックローゼズのライブチケットの話題を友人と話す。この入手困難なチケットを売れないギタリストの彼氏からプレゼントされた遥。ライブの日は彼の誕生日で、遥は一緒に祝って欲しいと言われたという。遥たちの後ろに並ぶ蘭と園子は偶然このチケットの話をしていた。園子は苦労して2人分のチケットを手に入れたと蘭に伝える。この後、遥はバッグに入れておいたチケット2枚がなくなったと騒ぎ出し、ブラックローゼズのチケットを持っていた園子たちが盗んだと疑う。 翌日、コナン、蘭、園子は同じコーヒーショップにやってくる。蘭と園子は昨日、犯人扱いされた事に納得できない。身の潔白が証明されるまで、交番で3時間も拘束されたのだ。店長の霧間次郎(きりまじろう)は迷惑をかけた蘭たちにコーヒーをご馳走する。そこに遥がやってくる。遥は店の閉店後、インターネットのオークションサイトに盗まれたチケットが出品されていると次郎に説明。出品者のハンドルネームはcoffeerumbaで、遥はこの店の従業員を犯人と疑う。 昨夜、店にいたのは次郎とバイトの小須田香(こすだかおり)、真岡雅子(もおかまさこ)の3人。次郎と香は店にいたが、雅子は店に来ていなかった。香と雅子は大学の同級生で、雅子は大学も休んだという。この後、コナン、蘭、園子、遥は香と一緒に雅子の自宅アパートを訪ね、頭から血を流して息絶えた雅子を発見する。テーブルの角に血が付いていて、コナンは誰かと争って倒れた拍子に頭をぶつけたと推理。パソコンを起動すると、オークションサイトが表示され、遥は雅子が盗んだと判断する。 現場に駆け付けた目暮警部たちは次郎、香から話を聞く事に。昨夜、閉店後、午後9時15分に店を出た雅子。店から自宅までは30分で、その30分後にサイトにチケットが出品されていた。隣の部屋に住む宇留間典(うるまてん)は雅子が午後10時20分から11時まで洗濯をしていたと証言。大家の万田鈴(まんだりん)によれば、雅子は家賃や光熱費を滞納するだらしない女性だったという。 洗濯機には洗濯物が脱水した状態で残っていて、目暮は洗濯中に殺害されたと考える。現場の状況から雅子はコンビニに行こうと外出した後、忘れ物に気付いて部屋に戻り、その時に犯人と出くわした可能性が高かった。コナンは次郎と雅子が交際していた事を見抜くが、次郎は雅子を愛していたと身の潔白を主張。この後、コナンは違和感を抱いて宇留間から話を聞く。そしてコナンは洗濯機の中身、蛇口を調べて事件の真相に辿り着く…。
観光旅行で熊本にやってきたコナン、小五郎、蘭、歩美、光彦、元太、灰原は、ひょんな事からハーフの男の子、高森ジャスティン(たかもり)とアメリカ人の母親、高森ジェシカと知り合う。ジャスティンは観光地のスタンプ帳を自慢した後、ジェシカと去っていく。この後、コナンたちはカドリー・ドミニオンで動物と触れ合う。園内の広場にあるベンチには熊紋食品社長、熊田紋吉(くまだもんきち)の姿。熊田はベンチにバッグを置いて立ち去り、入れ替わりに帽子を目深に被った男が現れる。 男はバッグを取ると、代わりにくまモンのぬいぐるみを置いて席を立つ。熊本県警の刑事、小杉啓治(こすぎけいじ)と部下の国府田純(こうだじゅん)、梶山奈美恵(かじやまなみえ)はその様子を監視していた。そこに食事を終えたコナンたちが通りかかる。歩美が「忘れ物」と声をかけると、男はぬいぐるみを奪い、バッグを投げて逃走する。その時、男は高森親子とぶつかり、ジャスティンのくまモンと男性のくまモンが地面に落ちる。男は1つを拾うと慌てて逃げていく。 小五郎は熊田、小杉から事情を聞く事に。2日前、熊紋食品に泥棒が入り、社員の井上光夫(いのうえみつお)が社内を調べると、くまモンのぬいぐるみと社外秘の機密データが入ったUSBメモリが盗まれていたという。USBメモリには独自開発した新しいお菓子の開発データが入っていて、業界大手のヒゴフーズに渡れば、会社の死活問題になるという。後日、連絡してきた犯人は1千万円を要求。犯人はUSBメモリを入れたぬいぐるみと1千万円を入れたバッグを交換すると取引場所を指定してきたという。 この後、国府田から逃走した男を確保したが、ぬいぐるみからUSBメモリを発見できなかったと連絡が入る。男はバーで知り合った犯人に取引を依頼されただけで何も知らなかった。コナンは男がジャスティンとぶつかった時にぬいぐるみを取り違えたと考える。そしてコナンはスタンプ帳の足取りからジャスティンが次に行く観光地は阿蘇神社と推理。コナンたちは梶山と共に阿蘇神社へ向かう。 そしてジャスティンたちを少し前に見たという阿蘇神社のガイドの話から、コナンはジャスティンが阿蘇の涅槃像を見るため、大観峰に向かっていると推理する。コナンたちが大観峰にやってくると、マスク男がジェシカからぬいぐるみを奪おうとしていた。マスク男に抵抗したジャスティンはぬいぐるみと共に連れ去られてしまう。コナンはジャスティンのぬいぐるみにUBSメモリが入っている事、ジャスティンが大観峰にいる事を犯人が知っている事に違和感を抱く。これらの事実からコナンは熊本県警の小杉、国府田、梶山、熊紋食品の熊田と井上の中に犯人、もしくはスパイがいると考えて…。
コナンたちの目の前で犯人はUSBメモリが入ったくまモンのぬいぐるみごとジャスティンを連れ去っていく。翌朝、熊本市内のホテルにいるコナン、小五郎たちの前に熊本県警の梶山刑事が現れる。犯人から1千万円を持って市内に来いと熊紋食品に電話があったという。この後、灰原は廊下の隅でひそひそ電話をかけるジェシカを見かける。この時、灰原はジェシカが落とした名刺を見て驚く。 ホテルの会議室に集まって話し合う小杉刑事、梶山、熊田、井上、小五郎。熊田は犯人から取引場所は追って連絡すると言われた事を皆に報告する。井上は開発データより子供の命の方が大事だと発言。熊田は開発データを軽視する井上に激怒する。会議室のドアに耳をあてて会話を盗み聞きするコナンは2人のやりとりを聞いて違和感を抱く。灰原はジェシカが持っていた名刺の事をコナンに教える。それは夫、高森直人の名刺で、驚く事に直人は熊紋食品と同じ業界の大手、ヒゴフーズの社員だった。 この後、コナン、灰原の所に元太、歩美、光彦がやってくる。歩美は少年探偵団だけでジャスティンを見つけ出そうとしていた。歩美は声をかけた事により、取引を邪魔した責任を感じているのだ。そこに現れた井上は危険だからダメだと歩美たちを諭そうとする。井上は犯人にバッグを投げられた時に倒れて腕をケガした歩美を気遣う。結局、井上もコナンたちと一緒にジャスティンを探しに行く事に。 井上は犯人から電話があった時、背後から市電の音がしたと語り、コナンたちは下通アーケード近くの市電停留所へやってくる。その時、コナンはラーメン屋の「スタンプ帳の忘れ物あります」という貼り紙に気付く。それはジャスティンのスタンプ帳だった。犯人に連れ回されているジャスティンは自分の居場所を知らせるため、わざとスタンプ帳を忘れていったのだ。女性店員は大人とハーフの子が城の方に歩いていったと証言。コナンたちは城の方へと向かい、ハーフの子の話題を話す女子大生たちに遭遇。ジャスティンは目立つように愛嬌を振りまき、自分の居場所を知らせようとしているのだ。 コナンたちは通行人たちの目撃談を頼りにジャスティンの行方を追う。その頃、犯人はジャスティンを連れて城彩苑湧々座に来ていた。ここで犯人は熊田の携帯に電話し、熊本城の大銀杏の下に金を入れたバッグを置けと命じる。さらに犯人は警察を見かけたらジャスティンの命の保証はないと脅す。この後、コナンたちは目撃談を頼りに湧々座を訪れ、ついに犯人とジャスティンを発見する。ジャスティンは犯人が慌てた一瞬の隙を突き、ぬいぐるみを抱えて逃げ出す。徐々に追い詰められていく犯人。小五郎はトラップを仕掛けて取引場所の大銀杏の下で犯人が来るのを待ち構えていた…。
クリスマス、コナンと光彦、元太、歩美、哀は公園でサッカーをして時間をつぶす。阿笠博士の家にクリスマスケーキが届くのを待っているのだ。その時、哀の前に子猫が飛び出してくる。それは毛利探偵事務所辺りを根城にし、よく喫茶店ポアロに餌を食べに来る野良猫の大尉だった。大尉は道路に停車中のチーター宅配クール便の冷蔵車のコンテナに入っていき、コナンたちは助けようとコンテナに乗り込む。この後、宅配業者AとBはコナンたちに気付かずに扉を閉め、車を出発させてしまう。 コンテナの扉からは哀が着る手編みセーターのほつれた毛糸が伸びていた。毛糸の先は植え込みに引っ掛かり、哀のセーターはどんどん解けていく。哀はパンツ一枚の姿になり、人前に出るのを嫌がる。その時、AとBが荷物を取りにコンテナに入ってきて、コナンたちは荷物の陰に隠れる。その際、Aは「玄関先で荷物を落として顔と名前を覚えてもらえ。大事な証人だから」とBに指示。Aはコンビニにトイレを借りに行くと去っていく。コナンは2人の会話に訝しいモノを感じる。 AとBが扉を閉めた後、光彦は寒がる哀に上着を差し出す。光彦たちはAとBに声をかけて外に出してもらおうと提案するが、コナンは止めた方が良いと反対。コナンはコンテナ内の段ボールから殺害された男性の遺体を発見していた。コナンは殺害した犯人はAとBだろうと光彦たちに教える。コナンは犯人が遺体を冷蔵設備が付いたコンテナに入れたのは腐敗速度を遅らせるためと推理する。死亡推定時刻を遅らせれば、犯行時刻は配達をしていたと言い逃れできるからだ。 先ほどのAの指示は客にBの顔を覚えさせてアリバイを証言してもらうためだった。コナンはAがコンビニに行ったのもアリバイ工作で防犯カメラに映るためと睨む。犯人に見つかればコナンたちにも身の危険が及ぶ可能性は高かった。この後、AとBの会話から殺害の状況がわかる。Bが偶然配達したのは浮気相手の旦那の家。離婚する羽目になった旦那に掴みかかられ、成り行きで殺害してしまったのだ。Bに助けを求められたAは旦那から金を奪って共犯に。 コナンは高木刑事に電話して助けを求めようと考えるが、唯一の光彦の携帯は電源切れ。コナンは電池を温めて回復させて高木に電話をかける。高木の携帯は電源が入っておらず、コナンは代わりに阿笠に連絡。そこで光彦の携帯の電池は完全に切れてしまう。コナンは皆の持ち物を見せてもらい、大尉とタクシーのレシートを使った外部との連絡方法を思いつくが…。
コナンは光彦、元太、歩美の持ち物を見せてもらい、大尉とタクシーのレシートを使った外部との連絡方法を思いつく。感熱紙のレシートは酸性の発色剤が塗られていて、その発色剤が熱で溶けてもう1つの薬に反応し、文字を浮き出させる仕組み。コナンは酸性を打ち消すアンモニアが含まれたかゆみ止めを使い、レシートにCORPSE(死体)という文字と冷蔵車のナンバーを浮かび上がらせる。 これから冷蔵車が配達に向かうのは喫茶店ポアロがある5丁目。この時間、大尉はポアロに餌をねだりに行くため、コナンはレシートを大尉の首輪に挟んでおけば、梓の目に留まると考える。この後、配達業者AとBが荷物を取るためにコンテナの扉を開けた時、大尉は道路へと逃げていく。いつも通りやってきた大尉に餌をあげた梓はレシートに気付き、暗号を探偵でもあるバイトの安室に解読してもらおうとする。コナンは安室がレシートを見ると見越して暗号にしたのだ。 だが、渡す前に突風が吹き、レシートはどこかへ舞ってしまう。そして助けが来ないまま時間が経過。コンテナの荷物は徐々に減り、コナンたちが隠れる場所がなくなっていく。皆の体力も限界に近づき、光彦は低体温による意識障害に。その頃、安室は梓からレシートの事を聞き、コナンからのメッセージと察してレシートを探しに行く。哀は着ている上着に光彦を入れて暖めてあげる。この時、元太と歩美は阿笠博士の家に届くクリスマスケーキの話題を話す。それを聞いたコナンは残った配達の荷物を調べ、阿笠の家に届けるケーキを見つける。コナンはボールペンと綿棒を使い、このケーキにも助けを求めるメッセージを仕込む。その頃、安室はレシートを見つけ出し、すぐに暗号の解読に取り掛かる。 この後、冷凍車は阿笠邸の前に到着し、Bは配達伝票を確認。伝票には工藤様方、阿笠博士様と書かれていて、Bは工藤邸にいる昴にケーキを届ける。コナンは昴に助けを求めるため、伝票に工藤様方と書き足したのだ。コナンは綿棒を使い、複写伝票に受取人だけがわかるメッセージも残していた。荷物を受け取った昴は小包の配達をBに頼み、Bはコンテナにその小包を置いていく。コナンが小包を開けると、中には携帯電話が入っていた。昴はメッセージに気付いて配達を頼んだのだ。コナンがこの携帯で警察に連絡しようとすると、コンテナの扉が開き、AとBに見つかってしまう。Aは荷物の配置が微妙に変わっている事を不審に思っていたのだ。Aはコナンたちをコンテナに閉じ込めて凍死させようと企んで…。
💊を、ところ構わず巨大化するあなたには渡さないわよって
進撃の巨人(コナン→新一)すぎてwwwwwwwwwwww
犯人の勘違いにより、高木刑事が連れ去られて、氷点下の場所で爆弾しかけられて、死にそ…
ベルツリー急行の回がやはりオチまで含めて最高です。
その他原作回は良かったです。
ただ、アニオリ回は疑問に残る回も多かったです。
少し過去話数が増えてきて、1話完結で話を作る難しさがあるかなと思いま…
[2/20~2/23]
佐藤刑事の渉呼びが聞ける 命を賭けた恋愛中継😘
ミステリートレイン !!!!!
衝撃すぎたバーボンの正体が判明🥃
ベルネキ×有希子さんも久々の絡み
安室さんやら沖矢さんやら…
ミステリートレインは言わずもがな。弓長警部好きなんだけど今回はコナンを怒鳴りつけるなどキャラが変わってしまってた。あと文麿出たり、小五郎が絶海の探偵で作った金名刺使ってたりとか。あと哀ちゃんが恥ずか…
>>続きを読む伝説のミステリートレイン回!まさかのここでバーボンがわかったということを知らんかった、、。伊達さんも出てきてよしよし着々と同期現れてきたぞ
681-683話 伊達刑事初登場
684-685話 沖…
『命をかけた恋愛中継』によって高木&佐藤の関係が完全に捜査一課の人たちの目に曝される。こんなとき昔の白鳥警部ならめっちゃ嫉妬してただろうに。小林先生とラブラブになってからの落ち着き具合の差が激しすぎ…
>>続きを読む(C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996