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黒の牛
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黒の牛の作品紹介

黒の牛のあらすじ

急速に変わりゆく時代。住む⼭を失い、放浪の旅を続けていた狩猟⺠の男は、⼭中で神々しい⿊い⽜と邂逅する。 男は抵抗する⽜を⼒ずくで連れ帰り、⼈⾥離れた⺠家で共に暮らしはじめる。 ⽣きるために⼤地を耕しはじめた男と⽜だったが、⾃然の猛威の前に、息を合わせることができない。 しかし、ある禅僧との出会いをきっかけに、次第に⼼を通わせていく──。

黒の牛の監督

蔦哲一朗

原題
公式サイト
https://alfazbetmovie.com/kuronoushi/
製作年
2024年
製作国・地域
日本台湾アメリカ
上映時間
114分
配給会社
ALFAZBET、ニコニコフィルム、ムーリンプロダクション

『黒の牛』に投稿された感想・評価

久々に「ザ・アート系映画」に酔いしれました。初遭遇の蔦哲一朗監督のこれからが楽しみでなりません!世の「数字」に翻弄されてしまっている若手監督たちは、きっと羨ましいことだろうと思います。監督本人が本当に撮りたいものをスクリーンに乗せる事は想像以上に困難で、当然運にも仲間にも恵まれたその作品は、観客の心に見事なまでに突進してくるのです。
この圧倒的な映像美で魅せる九つのパートは、禅に伝わる「十牛図」をモチーフに綴られ、「悟り」を「死生観」を「黒と白」を「行程」を「無」をスタンダードサイズ(正方形)のモノクロフィルムで淡々と描いています。が、最後のパートになるとカラーとなり70mmフィルム(大横長)にオオー!切替わるのです。
パートの表題は例えば「1.尋牛(じんぎゅう)∶牛を探す(己をも探し求め始める)」と行った感じで。そして最後の最後、エンドロールの後に「10.入廛垂手(にってんすいしゅ)〜」が映り、観客に投げかけられる言葉には「は!」っと・・・。
主演は台湾の名優リー・カンションが、禅僧役で田中泯が、周りに須森隆文、ケイタケイなど。音楽は坂本龍一が、そして蔦哲一朗監督を理解し信じてくださった台湾のスタッフの方々に感謝します。凄い!
5.0
最高! 構造主義万歳! 牛万歳!
こんなに思い入れを感じられる映画は久しぶり。素晴らしかった。映像も最高だし、白黒なのも大成功。そして映ってる人たちの撮影されてるときのリアルタイム感も凄い!

一晩眠って落ち着いたので追記。とにかく長回しで色々なことが起こって、それはもうドキュメンタリーと同じなんだよね、ただただ一つの動作を見ているだけでも、ずっと長回しだから意図しない何事かが映されている。めちゃくちゃ面白いし、こうすれば良かったんだ、って、演技をすることを超えて、ドキュメンタリーと同じになってる、という。
いやー、こう作ると、こんなにも面白いんだな、と、スクリーンに映る一挙手一投足から目が離せないし、最高の映画体験だった。114分らしいけど、体感では映画を観る喜びの興奮でもっともっと短時間のような、一瞬にして楽しさを味わい尽くしたかのような読後感だった。とにかく大好きになったよ。ありがとう。
美しい絵画のような、心洗われる作品。坂本龍一の音楽、白黒、コダックの昔のフィルムで撮ったらしい。『十牛図』という悟りを教える絵と詩をベースに進んでいく。後半で「牛を忘れる」が出ていた。ポッドキャストで聞いていた番組に同じ名前のがあったが、「家に戻ってくれば牛を捉えたことさえ忘れる」という意味らしい。今の自分そのもので笑えた。

主役の(名前さえないが)男の俳優さん、リー・カンションさんがめちゃくちゃ良くて、こういう原始的な風貌と雰囲気の人って今の世に存在するんだ〜と驚いた。Q&Aで牛と仲良くなるのに苦労したのに、撮影期間で四季を撮らなければならないから二度来日したそうだ。二回目に来たら「ふくよ」というこの牛さんはすっかりリーさんのことを忘れていて、蹴られた話とか、楽しいお話が聞けた。

監督さんは、私の印象では、とてもこのような映画を撮った人には見えない明るい青年で驚きました(神経質なじいさん監督かと思ったら)。

是非とも一般公開を目指しているし、私もこんなに素晴らしい映画が皆さんの目に触れないのなんて、絶対に勿体ないので、来年一般公開を望む。そしてまた2回目3回目と見たい作品である。


#TIFF 7日目 17本目

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