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Coup de chance(原題)
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『Coup de chance(原題)』に投稿された感想・評価

katoyu
4.7
鑑賞記録。北米blu ray取り寄せてのウディ。久々に?と言っていいのか、ウディ節が出まくった良作でした。ウディアレンとフランス、フランス語の早口感って、改めて考えるとベストマッチだったりして。プロットも典型ウディアレンもの、皮肉めいたラストも含めて、すっきりウディ映画でした。日本公開をやっぱり期待しておりますー!
ウディ・アレン流"偶然と想像"

一度で二度と美味しいウディ・アレンの現時点での最新作。ブルジョワジーへの視線はもはや批判という高尚なものでもなく、嘲笑、あるいはもっと軽い程度にまでトーンを下げている。

支配欲の強い金持ちな夫・ジャンの妻ファニーは社交界に愛想を尽かしている。そんな折に訪れた大学時代の同級生アランと急接近し、熱い不倫関係が始まったことで事件につながっていく。

本作のテーマはずばり"運命"である。ジャンは莫大な富を利用して他者の運命までをもコントロールしてきた。一方で、アランは運命や偶然といった事象を愛し、無邪気なまでにそれに流されて生きてきた。そんな2人を対比しながらファニーの心の動きをサスペンスフル"風"に描いている第一幕。第二幕ではおせっかいな姑が動き始め、ウディ・アレン流のミステリーに移行していく。そんな意味で二つ旨みがあるように思う。

普通、映画にとって"運命"や"偶然"とは特別であるべきものだから緻密に設定したものを満を持して繰り出してくる傾向にある。しかし、ウディ・アレンは作品の中で雑に"運命"と"偶然"を提示し、いかにも凡庸なものとして映し出す。

もちろん、そこに映画的なカタルシスはなく、諦念しかない。そんな今作もまた前作の『サンセバスチャンへようこそ』とならんで手癖のかたまりのような作品であり、キャリア過去作の焼き直しですらなく縮小の一貫としての一作であり、北野武や宮崎駿の近作と同じく過ぎ去った末に「身の程を悟った」映画人の矜持の現れなのだと思う。
akrutm
3.6
夫とともに裕福な生活を送っている女性ファニーが偶然に再会した同級生の男性と不倫関係に陥ってしまい、それに気付いた夫が取った行動や夫婦の行く末を60'sのジャズの調べとともに描いた、ウディ・アレン監督のサスペンス・ドラマ映画。ウディ・アレンにとって初めてのフランス語による作品で、出演者もすべてフランスの俳優である。この映画が公開されたときにはこれが最後になるかもしれないと本人がほのめかしていたが、バルセロナで新たな作品を撮影する計画があるらしいというニュースは、ファンにとっては喜ばしい限りである。

本作はウディ・アレンお得意の恋愛劇や会話劇でなく、殺人事件を題材にした映画である。とは言っても、ウディ・アレンはいくつもの映画で殺人や犯罪を描いているので、彼のお得意のジャンルのひとつと言ってもいいかもしれない。本作を見て思い出したのは『マッチポイント』という個人的には大好きな作品(特にスカヨハが最高)であるが、これと比べてしまったせいもあってか本作にはどうしても物足りなさを感じてしまった。ファニーの心情の移り変わりを含めて後半のストーリー展開がやや説得力に欠けているように思えるし、メルヴィル・プポーの演技の強さ・インテンシティも今ひとつな感じ。そもそも、ハラハラしないで終わってしまうのはサスペンスとして致命的かも。また、偶然、運、奇跡などが人生を左右するという背後に流れるテーマも、今までに何度もウディ・アレンが扱ってきたので目新しくない。

一方で、近年のウディ・アレンの最高傑作などと、本作を高く評価する批評も少なくない。ブルジョワジーに対して斜に構えるような主人公が出てくるウディの恋愛劇や会話劇は今の時代にそぐわないという立場に立てば、本作のようなストーリーで魅せる映画は相対的に評価が高くなるのかもしれない。結局、ウディ・アレンを何で評価するかによって、本作の評価も変わってくるのだろう。

ヒロインを演じているルー・ドゥ・ラージュはいかにもウディ・アレンが好きそうな実力派の女優さんで、本作でも繊細で説得力のある演技を披露している。もっと全盛期の多作なウディ・アレンであれば、彼女を連続して起用したのではないだろうか。それにしても、ルー・ドゥ・ラージュやメルヴィル・プポーを始め、ヴァレリー・ルメルシェ、ニールス・シュネデール、エルザ・ジルベルスタインなど、出演者は豪華。今ではウディ・アレン作品に出演するメリットはほぼない中で、これだけの俳優が出演しているのは、ウディのファンにとってはありがたい。フランスでまた映画を撮ってほしいと切に願う。

(カナダ滞在中に Tubi にて鑑賞)

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