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禁書のイロハ
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『禁書のイロハ』に投稿された感想・評価

3.7
多様性の国アメリカでこんな事が起こってるのか、、????? ここ最近、アメリカの2/3以上の州の学校の図書館から、不適切な表現を含む本が消えているという問題を扱った短編ドキュメンタリー。今年のオスカー同部門でもノミネートされているが、コロナ禍以降顕在化してきた問題らしく、まさにタイムリーな時事問題のよう。

不適切表現の対象は、セクシャルや暴力といった一般的にセンシティブな物に止まらず、とりわけLGBTQや人種問題などダイバーシティを扱った作品との事。作中では「ホビットの冒険」「侍女の物語」「アンネの日記」と言った有名な書籍が規制対象として挙げられていてかなり衝撃的だった。

ただ、本作はあくまで書籍の作者や読者になり得る子供たちの反対意見が挙げられているだけで、肝心の規制理由や支持者の声が全然分からない。アメリカ国内ではよく知られた問題なのか、それでもそこは描いて欲しかったな。

上記を受けて鑑賞後に調べて、一番まとまってたのは昨年NHKが出しているこの記事⇨ https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/feature/2023/06/19/32270.html

要するに、コロナ禍を通して主に共和党支持の保守派層が学校周りの問題に目を向けた結果、普段は投票率の低い教育委員会選挙で保守派の候補者に票が集中し、当選した委員の多くが禁書政策を進めてしまう…という状況だそう。過激な保守派層が一定数存在するアメリカという多様性国家の複雑さを象徴する問題だ。。日本より全然ヤバくてビビる。この世界、前途多難すぎる……。
Omizu
3.7
【第96回アカデミー賞 短編ドキュメンタリー映画賞ノミネート】
アメリカにおいて年齢制限、または禁書とされる本についての作品
子どもたちが純粋に「なんで読んじゃいけないの?」という疑問を投げかける
クオリティが高い一作
その内容は主に人種差別、LGBTQ、ホロコーストに関するもの
『アンネの日記』にさえ年齢制限がかけられているというのが驚き
マイノリティなど社会的な主題や歴史的事実の記録を禁書や制限図書にしてしまう浅はかさを問う。

子どもたちに禁書とされている本を読んでもらった上で考えを述べてもらうインタビューが軸になっている。

禁書の事実と子どもたちのインタビューだけでは映像的に単調で退屈になっていたはずだが、その内容をアニメーションで説明する演出によって飽きが来ないように作られている。

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