菩薩

ある正直者の人生の菩薩のレビュー・感想・評価

ある正直者の人生(1953年製作の映画)
3.5
経費節約の為に一人二役を課されるミシェル・シモン(笑)が出ずっぱりな時点で嬉しい。瓜二つな弟が目の前で急死し偏屈な兄は自由主義者の弟の人生を歩み続ける。キレ散らかした後に女中の乳を揉む歩くハラスメントの癖にどこまでの独善的なシモン、入れ替わったことに気づかない家族は平然と本音をぶちまけシモン本人もこんな筈じゃなかった人生に思いを馳せる。死ぬことばかり考えて生きるわけにはいかないと繰り返し歌われるが、なんか余計死にたくなる一作だった。弟の方はルノワールとヴィゴの延長線上にある様なキャラ。
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