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あの夜
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『あの夜』に投稿された感想・評価

Omizu
3.7
【第80回ヴェネツィア映画祭 ヴェニス・デイズ出品】
デルフィーヌ・ジラール監督の長編デビュー作。ヴェネツィア映画祭ヴェニス・デイズ部門に出品、サン・セバスチャン映画祭などにも出品された。

今年のMyFFFはレベルが高い。どれもよく出来ている。警察のオペレーターを主人公とした、というと最近では『THE GUILTY/ギルティ』を連想されるが、そうしたワンシチュエーションスリラーではなく、通報した女性や加害者とされる男性にもフォーカスした群像劇的な作品になっている。

通報を受けたオペレーターの女性も含め、性加害の現状を切り取った作品として秀逸。非常に微妙な状況で揺さぶられる当事者たちや周囲の人々、いかに性加害というものがありふれていて曖昧なのかという告発にもなっていると思う。

また、女性たちの連帯をも描く結末もいい。落としどころが難しい話だがよく見つけた。長編デビュー作とは思えない強度で話を語りきったストーリーテリングが素晴らしい。
“あとは相手次第”

【Points of View】
・性加害/被害を扱う難しさ
・全員に共感させる語り口
・男性は“表面的な不平等”に適応しよう

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昨今、SNSを中心に性暴力や不同意性交の告発が続々と投稿され、この問題の扱いの難しさは誰もが感じているところ。告発内容を疑問視すれば、それ自体が二次被害となって被害者を深く傷つけかねない。一方で、「疑わしきは罰せず」という大原則もある。すべての告発に対して厳罰で応じれば、ハニートラップや冤罪という新たな悲劇を生むことにもなりかねない。そもそも性的な関係は多くの場合、当事者二人だけの空間で持たれる。それゆえに、警察や第三者が真相を究明することの困難さは、現代社会が抱える根深い課題として今後も私たちの前に立ちはだかり続けるだろう。

本作は、性暴力事件における「真実の不可視性」という重いテーマに真摯に向き合った秀作だ。ある夜の出来事を巡り、被害を訴える女性と、不当な訴えだと主張する男性―両者の人生が大きく揺れ動く。そこには、愛する者を守ろうとする両家族の怒りと苦悩が交錯し、確かな証拠のない中で正義を追求しようともがく警察の姿も鮮やかに描かれる。監督は各登場人物の内面に丁寧に寄り添い、観客を自然と彼らへの共感へと導いていく。サスペンス作品としての完成度も高く、真相への緊張感は最後まで途切れることがない。

本作を通して浮かび上がる重要な問題提起は、性暴力告発における構造的な非対称性だ。告発された男性は、たとえ無実が証明されたとしても、一部つくった“敵”からの社会的制裁という取り返しのつかない代償を背負わされる。SNS時代において、一度拡散された告発は消えることなく、その人生に永続的な影を落とすことになる。

しかし、本作はより深い示唆を投げかける。表面的には「告発後の男性の不利」が目立つものの、その根底には「日常における女性の不利」という厳然たる現実が横たわっている。平均的な体格差という物理的な力の不均衡は、女性たちを常に潜在的な被害者たらしめる。些細な強引さや無理強いが、瞬時に取り返しのつかない暴力へと転化しうる危うさ。この構造的な「自由の欠如」こそが、多くの女性たちが日々直面している現実だ。

そして本作は、この問題に対する強い警鐘を鳴らしている。それは、すべての男性に向けた「紳士たれ」という厳格な要請だ。「ワイルドな男性の方がモテる」「優しすぎる男性は魅力がない」―そんな表層的な誘惑に惑わされている女性がいるのも確かだろう。しかし、そうした本能的な言説に流される者は、性別を問わず理性から最も遠い場所にいる。今作が取り上げるような事件の数々は、理性的な判断こそが現代に生きる人間の取るべき道だと示唆する。必要なのは、徹底的な同意の確認であり、相手の自由意志の絶対的な尊重だ。これは決して「過剰な配慮」などではない。むしろ、現代社会を生きる男性にとって必要不可欠な自衛であり、理性的な生き方の選択なのだ。本作は、この冷厳な現実を私たちに突きつけている。

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観た回数:1回
MyFFF2025長編

重要なテーマを扱ってはいるものの映画としては微妙だった。

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