幼い女の子が学校にも行かずに、街をさまよって食べ物を見つけたり?!( •᷄ὤ•᷅)💦
私はてっきり家がないのかと思ってたけど、どうやら違ったみたいで……

経済的に厳しい家庭っていうのは、違いないけど……親はどうしてるんだ(´･_･`).｡oஇ

両親の力になりたいのかもしれないけど……
そのやり方は褒められたもんじゃないし、知ったら悲しい気持ちになるよ。。。

【「ドラメンタリー」・・・ってか(^-^;】

≪あらすじ≫
学校を救うため、ニューヨークの街を行きかう見知らぬ人々に必死で訴えかけ、資金集めに奔走する小さな女の子。そんななか、何もかもを変えてしまうような驚きの発見が...。

とあるサイトで見かけた「あらすじ」
これって「あらすじ」っていうよりは、あくまでも「導入（入口）」って感じかな・・・。
実際のお話とはポイントもちょっと違うし・・・。

N.Yに暮らすクィーニーは街行く人々に「学校のバスケチームにユニフォームを買うため」に寄付をお願いして歩く。
でも殆どの人は気にも留めない。
たまに立ち止まった人も「あら、あなた何処の学校？今日は平日よ。学校はどうしたの？」とクィーニーの≪嘘≫を見破る。
「募金活動」を諦めたクィーニーは道に落ちている空き缶を集めて小銭を稼いだり、万引きしたり、偽物のダイヤを買取店に持ち込んで「本物よ」と売りさばこうとしたり・・・。

ここまでの描き方が徹底して「クィーニー目線」だったので、てっきり「都会に暮らす孤児の切実な日常」的なドキュメンタリーだと思ったのよ。
こうでもしないと生きていけないんだな、なんだか可哀そうだなぁ・・・って感じで。

でも段々と「こんな子が保護者もいない状態で毎日のように街をうろついていたら、近いうちに保護されちゃうんじゃないの？」っていう疑問も湧き上がってくるのと同じ頃、彼女にはちゃんと両親がいて、帰る家もあるという事がわかります。

（な～～んだ。という事は、単なる「手癖の悪い子のお話」か「ネグレクト状態の家庭のお話」なのかな）

でも、彼女の親は彼女に対してひどい仕打ちをしたり、ご飯を抜いたりなんてことはしません。
むしろ「ご飯今作るからね」とか「今日は学校どうだった？」とか「あら、服が破れてるわ・・」とかちゃんとクィーニーの事を見ていました。
クィーニーも親に対して反抗的な態度を取ることもなく、普通にご飯が出来るのを待っている。

・・・って思ったら、次のクィーニーが取った行動で今までお話の意味が分かるんですね。
ずっと毎日同じ服を着ているのも、彼女が日々「お金」を必死に稼ごうとしていた理由も、全て理由があったんです。




↓↓↓ここから先はネタバレあり↓↓↓






・・・って、まぁそんなたいそうな事でもないんだけどね(;^_^A

クィーニーがそこまでしてお金を稼いでいた理由。
それは経営不振で苦しんで知る両親のレストランを何とか救いたい一心だったんですね。
学校にも行かず、必死にごみを集めたり、見知らぬ人から小銭を貰ったり・・・。
幼い彼女が出来る事なんてたかが知れているんだけど、それでも大好きな両親のために「自分が出来る事」を黙々とやるんです。
それは決して褒めて欲しいからではなく、パパとママとそしてこのお店を守りたいから。
だから、ママが晩御飯を作ってくれている隙に、レジの中に自分が稼いできたお金をそっと忍ばせる。
決して何事もなかったように・・。

「あの（お店の）椅子、売っちゃうの？」
「そうよ。でもあなたは何も心配しなくていいのよ」

これは徐々に迫ってくる「リミット」を前に、クィーニーが必死になって「家族」を守ろうとする、というお話だったんですね。

ってなるとただの「おとぎ話」みたいなオチにも聞こえるかもしれないんだけど、同時に、ここには「アジア系移民」がアメリカで生きていくという現実の厳しさというものも描かれているんですね。

これね・・・・作品としては「わかりにくい」んです。
なんだけど、もしかしたらそのわかりにくさすらも意図的なものだったのかなって感じもしました。

わざと序盤を「ドキュメンタリー」のように見せながら、これが「移民たちの厳しい現状なんだよ」というものを植え付け、決して宜しくない行動をとってしまうクィーニーに対しても、どこか「止むを得ない」というような「事勿れ」が自然と発動してしまうように誘導されるんですね。

もし自分があの場所にいて、同じようにクィーニーから物乞いをされたら、その時はどうしただろう？
心情的には手を差し伸べては上げたいけど、でもそれはこの子だけでは済まなくなることもわかっている。
それが良くも悪くも私たちを取り巻く世界の現状。
特に今のアメリカは「円高」や「トランプ関税」、更には「不法移民への排他的政策」などの煽りを受けて、他国からの移民者を取り巻く環境は日に日に厳しくなっている。
つまりこの物語は決して絵空事でもなんでもなく、今そこで起きている事でもあるんですよね。

こが作られたのは2023年。
つまり「トランプ2.0」が始まる以前なんですね。
ということは、現状はもっと悪化していると考えてもいいのかもしれない。

（だったら、いっそのこと祖国に帰ればいいのに・・・）

それも一理あるんだけど、移民二世、三世の人たちにとっては、ここが「祖国」でもあるんですよね。
だからこそ、この作品を「クィーニー視点」で描いたんじゃないかなって思うんです。

（ここがHome）

全ては「ここで」幸せに暮らすため。

21世紀であっても、貧困、差別、格差はなくならない。
いや、ある意味21世紀になってから加速度的に「二極化」はどんどん進んでいるのかもしれない。
それは決して後進国ではなく、むしろ日本も含めた先進国で。

もしかしたら、僕が今朝すれ違った少女だってクィーニーだったかもしれない・・・・。

• #札幌映画部2025
• #stopwar

ニューヨークに住む7歳の少女クイニーは、地下鉄の中で募金を募ったり盗んだ花束を路上で売ったりとお小遣い稼ぎをする。
大人からの目線は2通り考えられます。①お金に困っていてかわいそうに感じる。②ただ単にお金が欲しくて子供という武器を使うように見える。子供の心情を大人はどう見るのか、とても勉強になりました。