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『豹変と沈黙ー日記でたどる沖縄戦への道』に投稿された感想・評価

Nyayoi
3.5
日中戦争の時代、残された日本兵の日記を追いながらその子孫たちにインタビューを加えていくドキュメンタリー。

中国と戦争とか、よくこの時代にできたものだと思うし、どれだけの若者が動員されていたのか。これが正義と考えていたのか、考えるだけでも恐ろしい。

日記の朗読とか書道で書く表現とか、全体をつなぐ工夫がされていた。
忘れ去ってはいけない記録だろう。
「日本鬼子」(rì běn guǐ zi)という言葉が出てくる。日本軍の兵隊を中国人はそう呼んでいた。鬼のように残虐の限りを尽くしたのだから、そう呼ばれて当然だ。2001年に製作された邦画「日本鬼子」では、中国各地で虐殺、強姦、略奪、放火を繰り返してきた帰還兵のインタビューが公開され、自分たちがしてきた行為を淡々と話していた。淡々と話すところにリアリティがあり、底しれぬ恐ろしさがあった。

 本作品は、平凡で穏やかだった男たちが、中国の戦線でどのようにして「日本鬼子」に豹変していったかを、それぞれの日記の記述を元に、解き明かしていく。見ず知らずの他国人の人権を蹂躙し、生命を簡単に奪う冷酷非道な行為は、まともな精神ではとてもできない。こちらも人格を崩壊させる必要があるのだ。大義名分と極限状況によって、戦場の兵隊は徐々に人格破綻者になっていく。

 作品そのものは、大した感動はなかったが、上映後のトークの原義和監督の話が面白かった。
 実はもっと何人もの日本兵の遺族にインタビューしたのだが、帰還兵は家族に何も語らず、遺族としても伝えることが何もなかったそうだ。紹介された遺族の父親たちも、全部を日記に書いたわけではなく、書かれていないことがあったことは、勲章の受勲やその他の事実から、容易に推測される。そのふたつが、タイトルの「沈黙」のことである。
 慰安所は長勇(ちょういさむ)という将校が引き受けていて、中国の行く先々で慰安所を作り、慰安婦を調達したとのことだ。中国や朝鮮半島だけでなく、本州や沖縄にも造ったそうで、日本人にも慰安婦をやらされた女性たちがいたらしい。軍が野営地を移すのにしたがって、慰安所も移っていった。
 帰還兵の息子さんは、父親が残した日記をはじめとする資料を、韓国や中国の機関に預けた。日本の政府や機関は信用できないからだ。なるほどと思った。
3.4
先の戦争とは一体何だったのか…
に迫るような作品

数少ない『戦中日記』を読み解き、当時の状況を伺う。

戦争経験(体験)者が存命のときに、戦争(敗戦)の検証しなかったのが、結局今の今まで尾を引いているのではないだろうか…

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