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リンカ リンカ〜あの夏の先

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リンカ リンカ〜あの夏の先の作品紹介

リンカ リンカ〜あの夏の先のあらすじ

サムギィは幼なじみとの苦い思い出についての映画を撮るため、ラサへ戻ってきた。ずっと心の奥に抱えてきた記憶が甦るなか、突然現れた幼なじみとの再会が現実に静かな波紋を広げていく。チベットから届いた注目作。

リンカ リンカ〜あの夏の先の監督

カンドゥルン

原題
一个夜晚与三个夏天/Linka Linka
公式サイト
https://moviola.jp/linkalinka/#
製作年
2025年
製作国・地域
中国
上映時間
100分
ジャンル
ドラマ
配給会社
ムヴィオラ

『リンカ リンカ〜あの夏の先』に投稿された感想・評価

Omizu
3.0
【第38回東京国際映画祭 アジアの未来部門出品】
チベットの女性監督カンドゥルンによる長編デビュー作。東京国際映画祭ではアジアの未来部門に選出された。

惜しい!ペマ・ツェテンなどとはまた違うからっとした作風はいいのだが、単純すぎる構造や俗っぽいカメラワークが勿体ない。

話としては重くなりすぎないバランスでいいと思うのだが、如何せん構成が上手くない。過去と現在をなんとなくシャッフルするのみで繋がりや必然性が見えてこない。

そもそも主人公を映画制作者にする必要はあったのかというのが疑問。「映画についての映画」ってけっこう難しいんだよね。

ただ、これまでのチベット映画とはまた異なるカラっと明るい作風はなかなかいいし、女性同士の関係を描く物語自体はよかったと思う。

もう少し細部を詰めれば傑作になりえたのになという勿体ない思い。カンドゥルン監督、注目の存在であることは間違いない。惜しい作品。
英語の題名が「リンカリンカ」だし、中国語の題名と日本語の題名は同じらしいが、ポスターのイメージも映画とは全然違う。監督さん、色々詰め込みたいのは分かるが、視聴者に伝わりにくいよ。

ただ、彼らチベットの今を伝えたいのは伝わった。東京国際映画祭のQ&Aで登壇された女優さんが仰っていた通り、これが彼らの日常そのものなのだろう。そういう意味では良い映画を見れた。

第38回東京国際映画祭 13本目
4.0
初めてのチベット映画。故にスクリーンに映し出されるチベットの若者達、民族衣装、食べ物、建造物、子ども達が着る学校の制服、そしてリンカ(チベットにて行われる夏の野遊び)に興じる人々の様子等、何もかもが目新しくそれだけでも観て良かったと思えた。

さて、本作の監督を務めるのはカンドゥンというチベットの女性。そして、本作の主役であるサムキが務めるのもまた映画監督で彼女の少女時代を題材として映画を撮ろうと故郷ラサへと帰ってきたという。これは偶然ではない。なぜなら本作がカンドゥン監督の自伝的要素を含んでいて彼女とサムキの姿は多分に重なっている。

物語はサムキの小学生時代、中学生時代、そして映画を撮らんとする今を生きる大人のサムキが場面ごとに切り替わっていく形で展開。しかも、物語が進むにつれて少女時代のサムキは果たしてそれが過去のサムキなのか劇中劇のサムキなのか判然とせず半ば同化してしまっている。この点こそ本作をユニークたらしめている要因であり、本作のテーマである少女時代の曖昧な感情や記憶を表現するにはぴったりの演出だと感じた。

一方で、父と娘の感情のやり取り、そして小学生時代に関係が途絶えてしまった親友との苦い思い出が物語の軸としてはあるもののそこまでドラマチックに描かれている訳ではない。つまり、上記した演出を最大限に効果的なものにする為、意図的に抑制された表現になったのではないだろうか。

本作はこうした演出手法によって物語が淡々と進んでいく感じで物足りなく感じる人もいるかと思う。しかしながら、カンドゥン監督の意図がサムキという女性が持つ少女時代からの曖昧な感情や記憶を観る者にも擬似体験させるということにあるとするならば良く出来た作品であったし、本作が彼女の初長編作ということを鑑みれば見事な力作であった。

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