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名無しの作品紹介

名無しのあらすじ

白昼のファミレスを襲った無差別大量殺人事件。防犯カメラに残された容疑者の中年男。 被害者は誰もが鋭利な刃物のようなモノで切りつけられていたが、映っているはずの凶器の姿だけが目視できない。鍵を握るのは男の右手。 その手が向かう先には必ず何かが起こる。目に見えない力の秘密に隠された、恐るべき真実から逃がれることはできるのか?

名無しの監督

城定秀夫

原題
公式サイト
https://774movie.jp/
製作年
2026年
製作国・地域
日本
上映時間
82分
ジャンル
バイオレンス
配給会社
キノフィルムズ

『名無し』に投稿された感想・評価

背骨
3.2
生まれながらに愛に恵まれず、言葉ももたず生きてきた男が、最後の希望を失い世界への復讐を敢行する…

ルサンチマンものとして受け取りながらも、説明セリフや過剰な演技、「そもそもこれいるんかな?」な不思議能力設定に冷めてしまった感じ。この題材ならもっと良く出来たのでは…

佐々木蔵之介のクサすぎる演技も要注意です
kuu
3.0
『名無し』
製作年 2026年。上映時間 81分。
製作国 日本 映倫区分 PG12
脚本家、映画監督としても活躍する佐藤二朗が、初めて漫画原作を手がけたサイコバイオレンス『名無し』を、佐藤の主演・脚本、城定秀夫のメガホンで映画化。

あの、あ、すいません、少し。。。お時間、大丈夫ですか?白昼のファミレスでね光がねバーッと差し込んでるんです。なんてことないお昼時にねぇ、何も持ってないない。。。私みたいな~本当に空っぽの男がね、こう~、右手を。。。スッ、と掲げるんです。そうするとね、不思議ですねえ。周りの人たちが、糸が切れたみたいに、次々と。。。バタバタと、倒れていくんですよ。。。あ、いや、別に私がやったわけじゃないですよ。映画『名無し』。。。81分しかないんです。でもその短い時間に、今の世の中の。。。こう、救いようのない孤独とか、誰にも気づかれない狂気がね。。。。。。ミチミチに詰まったサイコバイオレンス・スリラーなんです。。。もう、見てるだけで胸がギュッとなって、私みたいな人間には、なんだか他人事とは思えなくて。。。ね。。。
※主演は佐藤二朗さんですが、本編にはスズキタゴサクさんは一切関係してませんので。

​今作品を語る上で、憑依型・変態、佐藤二朗ちゅう役者がこれほどまでに空虚な怪物を演じるとは。
今巷ではノリに乗っとるなぁと、驚きを禁じ得ません。
普段のおふざけ態度をかなぐり捨てて、右手に宿る呪いと悲哀だけで画面を制圧するその佇まいって、まさに憑依!南部イタコ六世代の松田広子さんもビックリ。

いつものコミカルな印象を完全に封印した怪演には、底知れない不気味さが感じられました。
上映時間約80分って短尺に、あえて説明を削ぎ落として緊張を凝縮させた構成も、小生には逃げ場を奪うようで潔いモンすら感じたし、右手で触れるだけで殺せるちゅうシンプルかつ恐ろし気な異能の設定を、CGによるまやかしに逃げず、演出の妙だけで生々しい死の気配を漂わせた点も善かった。

また、脇を固めるキャスト陣の存在感が、この無駄のない緊迫感をさらに支えてたし、身寄りのない主人公に山田太郎って名前を与えた巡査役の丸山隆平は、物語に唯一の人間味と温かさを添え、だからこそ後半の展開をより切なく引き立ててた。
同じ施設で育ち、彼の闇を共有する花子役のMEGUMIは、退廃的でリアルな生活感を表現。
そして、凶器なき連続殺人を執念で追う刑事役の佐々木蔵之介が、スクリーン全体の緊張感を極限まで引き締めていた。

​しかし一方で、この異能ちゅう不条理な設定を抱えながら、邦画特有のサスペンスの枠に留まった点には、個人的にはどっか喰い足りなさが残ります。
物語の後味の悪さはそこそこですが、それを突き抜けるほどの、もう一歩踏み込んだ泥沼を見せてほしかったかな。
特に、主人公を生み出したと暗部やその経緯といった背景描写が、駆け足のダイジェストに終始した感は否めず、描写不足を感じてしまった。

​もし今作品が、容赦ない暴力と圧倒的な感情表現で魅せる韓国映画の手にかかってたら。。。怨念の沸点はもっと高く設定されたんじゃないかな。
財閥や国家の腐敗って現実の悪を背景に据え、血を吐くよなエモさで山田太郎を悲劇の怪物として昇華させ、リアルな社会の闇を肉付けできたはずです。
山田さんはさしずめペク・チヌ(백진우)って名前にしとこかな(あくまでも架空の架空です)

​せや同時に、個人的にはフランス映画のよな手触りこそ、この物語には相応しいんやないかとも感じます。
過剰な説明も派手なアクションも捨て、ただ名前を持たない男の空っぽの内面を、冷徹に映し出す。
日常がじわじわと異能に侵食されていく、あの静寂で救いのない芸術的恐怖。
それこそが、彼の持つ右手の虚無を最も残酷に際立たせるんやないかと思えてなりません。
これまた架空の架空で名前をつけるならジャン・ドゥ(Jean Doe)かな。(誰やねん)
※他の俳優陣とか設定を考えてみましたが割愛。

​今作品の核にあるんは、誰からも見てもらえないって究極の孤立。
人は、他人の目に映ることで初めて自分はここに生きてんのや!って実感できる生き物やけど、その繋がりを完全に失ったとき、人は自分の存在を証明するために暴力に走ってしまうのもあるかもしれません。

彼の見えない凶器は、社会に無視され続けた透明な絶望そのもので、それだけに、この魅力的な設定と佐藤二朗の魂の憑依演技を、より狂暴で濃厚な人間ドラマ、あるいは徹底的に冷たい静寂の中で観てみたかったと云う渇きを覚える一本でした。


キャスト
主人公である連続殺人犯・山田役を佐藤が演じ、巡査・照夫役を丸山隆平、山田と同じ児童養護施設で育ち共に暮らしていた山田花子役をMEGUMI、そして山田を止めるべく奔走する刑事・国枝役を佐々木蔵之介がそれぞれ演じる。
ぶみ
4.0
その狂気は、目に見えない。

佐藤二朗が原作を担当した同名漫画を、城定秀夫監督、共同脚本、佐藤自ら脚本、主演により映像化したスリラー。
目に見えない凶器により無差別殺人を繰り返す男の姿を描く。
原作は未読。
主人公となる殺人事件の容疑者を佐藤、名無しの容疑者の名付け親となる巡査を丸山隆平、容疑者に寄り添う謎の女性をMEGUMI、事件を捜査する刑事を佐々木蔵之介が演じているほか、夙川アトム、望月歩、松崎拓也、久保勝史、東宮綾音、大高洋夫、しおつかこうへい等が登場。
物語は、ファミレスで佐藤演じる男と初対面と思しき女性が、男に突然切りつけられるという衝撃的なシーンでスタートするのだが、男の手に持っているはずの包丁が全く見えないという、事件以上に男の不可解な状況に目を奪われるオープニングとなっている。
次には、丸山演じる巡査が、家なき子のような少年を見つけることとなるのだが、巡査の制服が昔のものであったため、これは過去のシーンであることが理解できることに。
そして、再びファミレスが映し出され、ホールスタッフを男が刺したのを筆頭に、不適な笑みを浮かべながら次々とすれ違う人々を切りつけていき、あっという間に血の海となるので、苦手な人は要注意。
以降、男が無差別殺人を繰り返す様と、彼を追う刑事、そして男の少年時代を描く過去シーンを中心として展開、何より、主人公となる名無しの男が持つ凶器が防犯カメラに映っていないという不可解さと、その男を演じる佐藤の怪演が、物語の絶大なる推進力を持っており、仰々しいとも言える佐々木の演技すら霞むほど。
加えて、映像の質感がかなりウェットであり、MEGUMIが「邦画史上、最も汚い、不細工なラブシーンにしましょう」と語った場面を筆頭に、生々しく、スクリーンから匂いも伝わってきそうなクオリティは、まさに城定監督の真骨頂と言えるもの。
クルマ好きの視点からすると、過去シーンにおいて、初代ホンダ・シティのカブリオレという、かなりレアなモデルが置いてあったこと、またトヨタ・クラウンの警察車両のナンバーが「2741」で、船酔いと読めた中、そのクルマの前で本当に吐くシーンがあったのは見逃せないポイント。
前述のように、城定監督によるジメッとした映像の質感が本作品の世界観にマッチしており、警察の捜査の甘さ等々、ツッコミどころはあるものの、見えない凶器で人を傷つけるという現代が生み出した怪物に恐怖のどん底に突き落とされるとともに、巡査の息子を演じていたのが、呉美保監督『ふつうの子ども』で主人公を演じた嶋田鉄太で、キャラが殆ど変わっていなかったのが残念ではあったが、ラストカットの切れ味に唸らされた怪作。

いねえよ、神様なんて。

『名無し』に似ている作品

前科者

上映日:

2022年01月28日

製作国・地域:

上映時間:

133分

配給:

3.7

あらすじ

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