
曇天に覆われ、大きな波がうねる日本海沿いの町に暮らす少年、大地は、幼少期に暴君のようだった父の影響から言葉を発しない。今は母の亜樹とプレハブで暮らしているが、水商売で稼ぐ亜樹はほとんど家に帰らず、生活は苦しい。やがて亜樹と共に叔母の家に身を寄せるが、どこにも居場所はなく、ひとりで過ごしては内気になっていった。そんな中、大地は父の行方を求めて生家を訪ねることを決意。これを境に、彼の運命は大きく揺らいでいく。心のよるべなき貧困、誰にも見つからぬように生きる孤独の中のささやかな救い、憎くて愛しい母への複雑な感情。流されるままに生きているようで、歩みを止めない大地。そんな彼がかすかな光を手繰り寄せ、息をのむような大きな愛を知るまでの20年間が、徹底した少年の視点で綴られていく。
夜山に響く不可解な“オボの声”の噂が広まる田舎町。 妊娠した彼女から逃げるように帰郷した元ボクサーの男はガスボンベ配送のアルバイトを始めるが、人殺しと噂される寡黙な男と出会い、逃げ続けて…
>>続きを読む16歳の優は母と二人暮らし。しかし、そこに再婚を決めた父が強引に介入し、彼の心は再び深い闇に覆われる。大人の勝手な都合に翻弄される子どもの傷心と怒り。それは監督が実体験した苦しみと悲しみの…
>>続きを読む頼れる親のいない環境で育った⽂直とその妹、なぎさ。広い世界を求めるように、成⻑した⽂直はなぎさを残し、ひとり故郷を後にする。三年後。偶然訪れた⼼霊スポットのトンネルで、⽂直はなぎさの幽霊に…
>>続きを読むそれは愛する人のために犯した罪だった…。袋小路の男を描く骨太な人間ドラマ母と妹を暴力から守る為、父を殺めてしまった石川一馬。社会復帰を目指し、更生保護施設で生活を始めるが、社会は彼を「人殺…
>>続きを読む18世紀後半、東北。冷害による⾷糧難に苦しむ村で、⼈々から蔑まされながらも逞しく⽣きる凛。彼⼥の⼼の救いは、盗⼈の⼥神様が宿ると⾔われる早池峰⼭だった。ある⽇、凛の⽗親・伊兵衛が村中を揺る…
>>続きを読む「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」というジンクスをもち、近年高い注目を浴びる芳ヶ江(よしがえ)国際ピアノコンクール。ピアノの天才達が集うこのコンクールの予選会…
>>続きを読む「光の塔」の信者である⺟・恵から厳しい宗教教育を受けてきたすずは、教えに反することをすると鞭で打たれるなど虐待を受けてきた。ある⽇、すずは学校で献⾦袋を盗まれ、お⾦を借りるために祖⺟の紀⼦…
>>続きを読む©2025「しびれ」製作委員会