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デッドマンズ・ワイヤー

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デッドマンズ・ワイヤーの作品紹介

デッドマンズ・ワイヤーのあらすじ

インディアナポリスに住む中年の独身男性トニー・キリシス(ビル・スカルスガルド)は不動産ローン会社メリディアン・モーゲージ社に全財産を騙し取られたとして、同社に押し入り社長の息子で役員のディック・ホール(デイカー・モンゴメリー)を人質に取り立てこもりを始める。自分の首と人質の首をショットガンとワイヤーで固定、ヘタに動けば自動発砲される“デッドマンズ・ワイヤー”という装置を使い、同社からの謝罪や補償を訴えた。地元警察が全く身動きを取れない中、トニーはメリディアン・モーゲージ社の悪を暴露しようと人気ラジオ番組に電話をかけ番組のDJフレッド・テンプル(コールマン・ドミンゴ)を巻き込んで自分の訴えを電波に載せた。モーゲージ社の代理人がTVカメラの前でトニーの要求を受け入れるような声明を発表するが、彼はM・L・ホール自らの謝罪がまず重要としてこれをすべて拒否。事件が好転する兆しが見えない中ついにFBIが出動しトニーのプロファイリングを始め、警察は突入の準備を進める。また、現場には爆弾が仕掛けられている疑いがあり爆弾処理班が出動するなどトニーに対する包囲網は徐々に固められていくのだった。 そんな中、トニーは次なる一手として犯行現場に米3大ネットワーク局を始めとするメディアを呼び、ディックにデッドマンズ・ワイヤーを突きつけたままの記者会見を行う。メディアを通したトニーの訴えは世論を二分し、アメリカ中に大混乱を巻き起こす。そして、ついにトニーとM・L・ホール社長(アル・パチーノ)の電話がつながるのだが・・・

デッドマンズ・ワイヤーの監督

ガス・ヴァン・サント

原題
Dead Man's Wire
公式サイト
https://movies.kadokawa.co.jp/deadmanswire/
製作年
2026年
製作国・地域
アメリカ
上映時間
105分
ジャンル
ドラマクライムスリラー
配給会社
KADOKAWA

『デッドマンズ・ワイヤー』に投稿された感想・評価

kuu
3.6
8『デッドマンズ・ワイヤー』
または英題 Dead Man's Wire
製作年 2026年。上映時間 105分。
映倫区分 G 製作国 アメリカ

名匠ガス・バン・サントが、1977年にアメリカ・インディアナポリスで発生した実際の事件をもとに描いたクライムスリラー。

実話が持つ生々しい狂気と、メディアを巻き込んだ怪奇な劇場型犯罪。映画『デッドマンズ・ワイヤー』(英題:Dead Man's Wire)は、1977年にインディアナポリスを震撼させた「トニー・キリシス事件」を白熱のグラフィックで再現した緊迫のクライム・スリラーです。

不動産投資のトラブルから全財産を失う危機に瀕した男が、融資会社の社長を人質に取り、自身の首と相手の首を、ワイヤーと散弾銃で繋ぎ合わせるという不気味な仕掛けを手に立てこもる。映画は一発触発の恐怖を全編に漂わせつつ、孤独な個人の怨念が公波に乗って暴走していくプロセスのすべてを冷徹に描き出していく。
 
今作品の凄みは、主役トニー・キリシスを演じたキャストの演技力にある。破滅の淵に立たされた不条理さへの怒りとか、興奮と錯乱、そして、時折見せる奇妙な理性が混ざり合う演技は、胃を痛くさせるほどのリアルな緊迫感を生んでいた。さらに、交渉に当たる警察官や、功名心と報道倫理の狭間で揺れる地元ラジオ局のジャーナリストとか、事件を取り巻く実力派俳優陣の重厚なアンサンブルが物語の立体感を際立たせていました。製作陣は実際の事件映像や当時のラジオ音源、裁判記録を徹底的にリサーチし、70年代特有のどこか殺伐としたアメリカの空気感を衣装や美術に至るまで緻密に再構築してみせてます。
 
この映画は、単なる一回性の事件記録にとどまらず、その本質は、搾取される持たざる者による決死の告発であり、現代でいうSNSのバズや炎上商法、ポピュリズムの原型に他ならない。主人公トニーは、巨大資本ちゅう見えないシステムに人生を狂わされた弱者で、正規の手続きでは門前払いを食らい、合法的に殺される直前となった男が選んだ最終手段、それこそが『死のワイヤー』デッドマンズ・ワイヤーちゅう極限のパフォーマンスであり、ラジオの生放送というメディアのハックやった。彼は電波をジャックし、己の悲痛な叫びをダイレクトに社会へ吐き出す。
 
ラジオのスピーカー越しに聞こえる暴言混じりの主張は、当初は誰もが警戒する狂人のたわゴトに過ぎなかった。しかし、その怒りの根底に、システムに裏切られた者の怨嗟があることが知れ渡ると、世論の空気は不気味に変容し始める。市民たちは恐怖しながらも熱狂し、彼を社会の不条理と戦う一種のアンチヒーローとして祭り上げ始める。

正義とは何か、悪とは誰か。

メディアを通じて拡散された、共感できる怒りは、真実の客観性をあっさりと呑み込み、世論を危うい方向へと揺さぶっていく。
 
画面越しに可視化されるこの群集心理の揺らぎは、現代社会でも全く他人事ではない。SNSを通じて個人的な憤怒が瞬時に世界へ拡散され、あっという間に世論が熱狂や叩きに傾いていく構図と完全に地続きやし。理不尽なシステムに対する個人の絶望という重苦しいドラマでありながら、情報に踊らされる人間の危うさを鋭く抉り出した今作品は、見る者の胸に重たく残り続ける作品と云える。


不動産投資会社メリディアン・モーゲージ社に財産をだまし取られたと主張する男トニーは、同社に押し入り、社長の息子で同社役員のディックを人質に取る。トニーは自分と人質の首をショットガンとワイヤーで結びつけ、動けば発砲される仕組みの「デッドマンズ・ワイヤー」を用いて立てこもり、警察も手出しできない状況を作り出す。現場からメディア出演を行うなど異例の行動を続ける中、世論は彼を非難する声と同情する声に分かれていく。膠着状態を打開しようと警察が突入に備える中、ついにトニーと社長が電話で話すことになるが……。

実在した犯人トニー・キリシスを演じるのは、「IT イット」シリーズのビル・スカルスガルド。そのほか、人質となるディック役でデイカー・モンゴメリー、事件を追う刑事グレイブル役でケイリー・エルウィス、事件に巻き込まれるラジオDJ・フレッド役でコールマン・ドミンゴ、地元テレビ局レポーターのリンダ役でマイハラが共演。強引な手法で巨万の富を築いたメリディアン・モーゲージ社の社長M・L・ホールを名優アル・パチーノが演じる。音楽をダニー・エルフマンが担当。
健一
3.8
狼 の午後。


ガス・ヴァン・サント監督!
てっきり引退したのかと思ってました😅
近年全く活動の知らせを聞いてなかったので。

ということで。

「ドント・ウォーリー」以来8年ぶりの劇場最新作。
動けば即死の自動発砲装置(デッドマンズ・ワイヤー)で繋がれ共に行動する犯人と人質。
会社に騙されすべてを失った男(犯人)
不動産ローン会社の社長の息子(人質)
事件を生中継するメディア。
二分し、割れる世論。
1977年 🇺🇸インディアナ州。
50年前に起きた衝撃の実話😲

ガス監督が どう料理する・・・


さて本作 ⚠️ネタバレあり⚠️


わたくしの大好きな作品アル・パチーノ主演の「狼たちの午後」にそっくりでしたね!
あの作品ほどパワーは無かったが!
それでも想像以上に楽しませてもらった😁
70年代のアメリカの再現力が素晴らしい。
ホントに当時の作品を観ているようだった!
実話の映画化なので本物の緊張感と張り詰める緊迫感がたまらない。
犯人と人質、刑事と検事、
ラジオDJと特ダネをねらうメディア。
そして、大会社の社長。
アンサンブル劇としても十分に楽しめる見事な作り。

主演のビル・スカルスガルドの迫真の演技がスゴイ!
まさに『怒れる小市民』『庶民の英雄』をファック連発でキレまくる。
でも最後に
『言葉が汚くてごめん』と付け加える 情けなさも共感を得る。
『俺は貧乏だが、どうでもいい』
『生活はギリギリだが幸せだ!』
普通の市民が大企業の社長に戦いを挑む決死の行動に胸が痛む。
「Michael/マイケル」でマイケルパパを演じていたコールマン・ドミンゴはここにも出てる😲
1月に公開された「ランニング・マン」にも出てたし。
まさに引っ張りだこ ですね!😁

そして

本作のキーマン。
社長を演じたアル・パチーノ!
この役をパチーノにやらせるなんて なんてニクイ演出。
あの「狼たちの午後」のパチーノとは正反対の役柄。
監督のオマージュを感じずにはいられない。

失うものは何もない。
決死の試み!

日本でもよくニュースで見ますよね😔

まさに 一大決心 というやつか。

映画的には面白いけど・・・

すべてを失ったら人間は

覚悟を決めるのか‼️


2026年 7月17日 公開初日 8:05〜
グランドシネマサンシャイン池袋screen 8
💺79席
客入り 40人くらい。

ちなみに。
上記でも紹介した わたくしの大好きな作品「狼たちの午後」の原題は
『Dog Day Afternoon』。
なんで『狼』にしたんだろ?🤔

『犬たちの午後』じゃカッコ悪い?😅
ぶみ
3.5
1つの銃
2本のワイヤー
「信念」をつらぬく3日間

ガス・ヴァン・サント監督、ビル・スカルスガルド主演による実話をベースとしたアメリカ製作の犯罪ドラマ。
財産を騙し取られたと主張する男が起こした人質事件の顛末を描く。
主人公となるトニー・キリシスをスカルスガルド、人質となる会社役員のディック・ホールをデイカー・モンゴメリー、刑事のマイケル・グレイブルをケイリー・エルウィス、人気ラジオ番組のDJフレッド・テンプルをコールマン・ドミンゴが演じているほか、マイハラ、アル・パチーノ等が登場。
物語は、マイクに喋るDJテンプルが映し出された後、雪の中、その声をカーラジオで聴く男が登場、彼が主人公となるトニーであり、クルマから降りてビルを見上げるという何かが起きそうなオープニングとなっている。
すると1977年2月8日となり、長い箱を持ったトニーが不動産ローン会社の社長の息子で重役のディックと面会、トニーが荷物の中にあった図面を広げるとショットガンを使った自動発砲装置「死のワイヤー(デッドマンズ・ワイヤー)」の設計図が書かれ、手には銃を持ちと一気に緊迫感が広がることに。
その後、トニーはディックを人質に取り、パトカーを奪い逃走、以降、自宅に閉じ籠ったトニーと人質のディック、事件に対峙する警察や報道記者等の様子を中心として展開。
トニーは、ディックの会社に全財産を騙し取られたとして、社長の謝罪と補償を要求、人気DJであるテンプルにも電話をし、番組でも自身の訴えを流す等、徐々に世間を巻き込んでいき、世論の中でもトニーを応援するような声が聞こえ始めるという流れとなり、メディアの違いによる伝わるスピードに違いはあれど、事件が長引くほど様々な意見が出てくる様は今も昔も変わらないもの。
この、いつの間にやら応援者が出るという展開は、1971年公開のリチャード・C・サラフィアン監督『バニシング・ポイント』を彷彿とさせるものがある反面、トニーが素人であるがゆえの監禁の緩さがあって、少々中盤がダレ気味となったのは残念だったところ。
クルマ好きの視点からするとシボレー・シェベルを筆頭とした70年代のパトカーが、フワフワのサスペンションとグリップ力の低いタイヤにより、テールを沈ませながら派手に加速したりコーナーを曲がっていく姿は、今では見られないものであると同時に、アメリカでは州によって自由にナンバープレートの文字を選ぶことができるのだが、トニーのクルマが「TOPLESS」となっていたのは、彼の特異な部分を端的に示していて見逃せないポイント。
実話ベースであるが故に、エンタメ的な脚色を加えることが難しい中、報道風のカットや、絶妙な劇伴により所謂劇場型犯罪を、よりドラマティックに描き出す手腕は監督ならではであったとともに、ディックの父親を演じていたのがパチーノであったのに途中まで気づけなかったのが悔しかったのに加え、実際の犯人より、遥かにスカルスガルドの方がイケメンだった一作。

見てられんな。

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