近ごろジャッキー比率高め。かくなる上はとことん染まってみるのも良いかも知れない。なぜなら、シンプルに面白い。

『ナイスガイ』。
ジャッキーが“ジャッキー”役で出てるが、武道の達人とかスゴ腕警察官ではなく、料理番組のホスト、ただの料理人。

ただの料理人のクセに、“武道に長けてる”ただの料理人。という意味ではなかなかクセの強いただの“ナイスガイ”な料理人。
そして、恐ろしく不運で、行き当たりばったりでとあるスクープ映像を収めたビデオテープを所持してしまい、悪い組織に狙われ追われる展開。

裏の組織の麻薬の取引と暴力現場を収めたテープを手にした女記者に出会ってしまったが運の尽き。
自分だけではなく、遠方からやってきた恋人まで巻き込む。そして、陰でひっそりとかではなく、市街地の喧騒をガンガン大立ち回り。

自分は何一つ悪いこともしてないのに、自分とはまったく関係ないどこぞのスクープのために、ただただ巻き込まれる。

しかも、女記者、恋人、彼の料理番組の女性アシスタントと、特に腕が立つわけでもない普通の3人の女性とも行動を共にするもんで、なかなか手を焼くジャッキー。

記者にせよ、悪の組織にせよ、皆が口を揃えてジャッキーにビデオテープを出せ出せと言うものの、彼には全く心当たりがないまま追われ、人質を奪われ、追われる立場から追う立場に。

警察の人質奪還作戦が振り回されて無能過ぎて逆ギレし、結果的に1人囚われながら孤軍奮闘でジワジワ駆逐していく展開、これぞエンタメジャッキーイズム。

、、、と、サモハンキンポー、、、イズム。急に出てきて恐るべき存在感。監督のクセにやっぱり出たがるサモハン。ウケる。

“ビデオテープ”。なかなか歴史を感じる。
今ならPCあればUSBでもSNSでも如何様にもコピーや拡散できる時代。
1本のテープを巡ってここまで大騒動にできる時代の良さを思い出せる。

相変わらず彼の体当たりのスタントが凄すぎる。
車中もしかり、高いところしかり、工事の足場しかり。
めちゃくちゃスピーディでサクサクやってるけど、格闘シーン1つとってもパンチに重さがある。

彼お得意の身の回りのツール使ったカンフーアクションも結構危険なモノばかりでハラハラする。
それをやり切るからやっぱりスゴい、ジャッキー。

お約束のエンドロール“NG”シーン観てるとマジで何回か死に目にあってる気がしてならない。
彼にしかできない唯一無二のアクションエンタメ、話が単純でもハラハラドキドキ止まらない。

この終盤のダンプカーのシーンとか、彼の全ての挙動は1歩間違ったらマジで死ぬスタント。ジャッキーのアクションへのこだわりとスキルの格の違いがここにある。

そして、最後はそのダンプカーで仕返しジャッキー。全てを薙ぎ倒す燃える暴走“ジャッキー”ダンプカー。壮観。

このラスボス親玉、ジャンカルロ。
同じくジャッキーの『シティハンター』でもラスボス親玉だった気が。
見るからに悪い顔だし、アクションとしても実は結構動きがキレてて、ジャッキー主演映画での彼との相性が良いね。

この調子でサモハン、ではなく、ジャッキー映画また観よう。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います！ご興味ある方は是非お待ちしております！
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香港からの移民であるジャッキーは人気料理番組のホストを務める人気者。
そんな彼がマフィアと麻薬ブローカーとのスクープ映像を撮影した女性を助けた事で状況は一変。

映像を巡り、マフィアと麻薬ブローカーに追われる身となってしまいます。
何とか魔の手をかわしていたジャッキーですが、恋人のミキが誘拐された事で彼らと闘う事を決意。
怒りに燃えるジャッキーはひとり組織に立ち向かうのでした。

ジャッキーのお家芸である道具を使ったアクションが炸裂していたり、監督を務めたサモ・ハン・キンポ―がカメオ出演していたり、なかなか見どころの多い作品です。
ストーリー構成的にアメリカで成功した『レッドブロンクス』に寄せに行ってる感は否めませんが、楽しめる作品に仕上がっています。

因みに麻薬ブローカーの名前が「悪魔団」という凄みのあるネーミングとなってます。

サモ・ハン師匠を監督に迎え、オーストラリアでロケーションを敢行したアクション作品。
ただの有名料理人のはずなのに、なまじ拳法の心得があって強かったために、とんでもない騒動に巻き込まれてしまうお気の毒なジャッキーさん。
たとえ女性でも、全く容姿をしない非情なアクション演出の連続にサモ・ハン味を感じる。そのサモ・ハン師匠、劇中カメオ出演もしているのだけど意外と出番が多くて笑えてしまう。
そしてクライマックスシーンは、オーストラリアでのロケの利点を最大限に活かした、これまでのジャッキー映画史上1番スカッとする展開。ジャッキー拳法ではなく、巨大モンスターダンプで敵のアジトを文字通り次々と粉砕していくのが最高！たまにはこんな展開もイイよね！ってなる。また、その破壊シーンでの編集の繋ぎ方が、この当時の香港映画っぽさがあって、やはりサモ・ハン師匠の監督作品なんだなぁ、と感じた。

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