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獣人島
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目次

『獣人島』に投稿された感想・評価

ー掟とはなんだ?ー
 "四つ足で走るべからず"
 "肉を食べるべからず"
 "誰も殺すべからず"
ー我々は人間ではないのか?ー
"人間だろう!"

原題 : Island of Lost Souls (失われた魂の島)
獣人を生み出す[苦痛の家]と、神のように振る舞うドクター・モロー
19世紀の古典SF H.Gウェルズ原作
[モロー博士の島] 初映画化作品
進化を捻じ曲げ現代人の退化を予知するテーマは原作通り
ヒロインの存在は映画オリジナルの発明

獣人と人間を交配させようとする倫理を無くした科学者は、もはや[人間]を捨てている
獣人娘ロタの純粋さこそ真の人間性と信じたい
掟が無くなれば、人は獣と化す
[傲慢]のもたらす恐ろしい末路は未来への警鐘
古典で原点の傑作 SFホラー!
…………………………………………………
フィルマークス事務局様、ジャケ写の掲載ありがとうございました🙏
素早い対応、いつも感謝です☆
ディスク購入のモチベーション!
4.3
獣から人を生み出す禁断の研究

漂流してたところを偶然通りかかった交易船に助けられた主人公パーカーは、婚約者の待つ港にそのまま乗せて行ってもらえることに。ところがイザコザがあって、地図に載ってない無人島で降ろされてしまう…。そこはイギリスから追放されたモロー博士が禁断の研究を行なっているヤベェ場所だった…。

HGウェルズ『モロー博士の島』(未読)の映画化作品で、マッドサイエンティストが人の領域の向こう側へと足を踏み入れてしまったことに対する罪と罰を描いたSFホラー。恐らく『フランケンシュタイン』からの影響を強く受けているだろうことが想像されるめちゃ面白い作品でした。

フランケンシュタイン博士のようにモロー博士も人間を創造しようとしているのですが、彼方が死体からの生命の創造だったのに対し、こちらは動物を人間化しようとする。

生物を強制的に別の存在へと変貌させるという発想は、それだけで生理的な嫌悪感を覚えるものなのに、「動物→人間」という進化の過程を一瞬で飛び越えることを人間の手で行うという実験自体が「人間」という種族そのもののアイデンティティや地位を揺るがすような根源的な恐怖を煽ってくるから不快感が半端ないし、その線引きの傲慢さを批判されてるような感覚に陥らされる。進化論とか全く詳しくないんですけどね…。でも水生?の説とか結構好きです。

島には完全な人間になり切れなかったモロー博士の失敗作が沢山いるのですが、恐怖と権力によって押さえつけられモロー博士の奴隷となっている。彼らの特殊メイクはどれも中途半端なのですが、それがかえって半人半獣であることに説得力を持たせていて、ビジュアル的にも嫌悪感を煽ってくる。クライマックスの迫ってくる演出はマジで凄い!あのメイクであるということを最大の利点だと意識しているからこそのもので、見てる側からしたらめちゃキモイ!でも文字通りな女豹さんは良い感じにエロかった!

その奴隷たちの中で一番賢そうな奴をベラルゴシが演じてるってDVDパッケージの裏に書かれててビックリ!全然わからんかった…。高貴さの権化のようなドラキュラ演じた後に、薄汚れた獣人やらせるとかユニバーサルに喧嘩売りたかったんかな(笑)本人も金なかったから贅沢言ってられなかったんでしょうね…。

そして表情に重なる陰影のつけ方が凄く印象的で、助けられたパーカーの表情の時点でテンション上がったんだけど、モロー博士演じるチャールズロートンの表情の演技に対して何倍もの重みを加えるようなつけ方は鳥肌立つレベル。影→光→影となるとことかめちゃ好きでした。モロー博士の島そのものが恐らく技術的・文明的発展に伴う人の傲慢さの象徴なのだろうし、ある種の縮図としての意図もあるのだろうけど、その島は地図に載っておらず誰も知らない(目を向けようとしない)という設定や、島を霧が覆い隠しているという舞台の見せ方も印象的でした。

上下左右縦横無尽に動くカメラ。その後に上にグッと動かしたかと思うと自然の中のフレームに奥行きのある空間が現れる見せ方とか、陰影でボンヤリとしか表情が見えない獣人たちの異様さとか、マジで骨折とかしてそうな船の上から突き落とすシーンとか、映像の魅力が凄すぎるのも良かったです。

支配層の人々は白い服を身につけ、奴隷たちは衣装も見た目も薄汚れたものを身につけているわかりやすさも当時の世相の反映なんだろうけど、白い人々の気持ち悪さを強調する結果となっていて、意図的な批判を含んでいるように思えるところも良かった。必要以上の贅や驕りを見にまとっていくというのはブニュエルの『この庭に死す』にも見られるイメージだけど、両作とも伝わってくるキモさがすげぇなって思った。傲慢に支配された人間は、そこから湧き上がってくる更なる傲慢さで破滅するわけです。

これは紛うことなき傑作だと思います。同時期の『フランケンシュタイン』よりも圧倒的にこちらの方が好き。本作は怪奇路線のユニバーサルに対抗したパラマウントの映画なわけですが、ケントン監督はその後ユニバーサルの『フランケンシュタイン』シリーズの監督しちゃってるのが面白いですね。どういう経緯だったんだろ…。
るか
3.3
📀SFホラー
監督:アール・C・ケントン

H・G・ウェルズの古典SF小説「モロー博士の島」を初めて映画化したカルト的ホラー・SFホラー作品。

船が難破し、南太平洋の孤島へと運ばれる貨物船に救助された青年エドワード・パーカー(リチャード・アーレン)は、横暴な船長とトラブルになり、奇妙な動物たちとともにその孤島へと降ろされてしまうが…。

風邪がだいぶ良くなってきた気がするので再開😷
(まだ本調子じゃありません)

所持しているDVDにて鑑賞。

霧の海にて。乗船した船が難破し、南太平洋の孤島へと運ばれる貨物船コビーナ号に救助された青年エドワード・パーカー。
横暴な船長とトラブルになり、貨物船に乗っていた奇妙な動物たちと共に孤島へ降ろされてしまう。そこで孤島を支配するモロー(チャールズ・ロートン)博士に保護されるが・・・てな物語。

救助されたものの、些細なことから貨物船のデイビス船長と揉めて、孤島に置き去りにされてしまった青年エドワード。
島を支配していたのは、マッドサイエンティストのモロー博士だった。島の所有者モロー博士は彼を歓迎して迎え入れる。
モロー博士は「生物の速成進化」と称する非人道的な生体実験に没頭。動物を無理やり人間に改造し、手術で人間に変形させた異形の獣人たちが暮らしていた。更に博士は「苦痛の家」を構え、自らを神として君臨させていた。
島には獣人たちの他、「法律」を唱えるサイヤー(ベラ・ルゴシ)や、美しい豹女ロタ(キャスリーン・バーク)などが存在した。エドワードは、ロタの美しさに心惹かれてしまった。

ロタもパーカーに好意を持ったと知った博士は、彼女の身体にどんな変化が起こるか観察するため、エドワードを島に引き留める。ロタは、発情が近づくにつれて獣の爪に戻った。
驚いたエドワードが博士に詰め寄る。話を聞いたエドワードは博士を殴り、島からの脱出を決意。ロタは悲しくて泣いた。
これを見た博士は、ロタこそが自分が作った最高傑作だと確信し、彼女の中の動物性をすべて焼き尽くそうと決意する。

その頃、アメリカ領事は、難破船の生き残りであるエドワードの行方を捜していた。彼の婚約者であるルース・トーマスの懇願もあり、ドナヒュー船長から洗いざらい聞き出してモロー博士の島へ。モロー博士は彼らに一晩泊っていくよう説得。
ドナヒュー船長は博士がルースの部屋に猿人を侵入させたとの話を聞いて彼を怪しみ、船員たちを引き上げさせようとする。
その企みを知ったモロー博士は、猿人を差し向けてドナヒュー船長を殺害してしまう。ところが、これが大きな失敗となる。

モロー博士は、「獣人たちに人間を攻撃してはならない」などの掟を課し、「人間は死なない」と教え込んでいたのだった。
日頃の恐ろしい手術の苦しみに耐えかねていた獣人たちは、モロー博士が嘘をついていたと知って、一斉に暴動を起こした。
モロー博士がムチを振るうが獣人たちはモロー博士を捕らえて「苦痛の家」へ運び込む。そして、モロー博士を手術台に乗せ、かつて自分たちがされたのと同じようにメスで切り刻む。
エドワードは婚約者のルースと共にロタを助けようとするが、獣人たちの怒りは炎となり島を焼き尽くし、彼女も息絶えた。
孤島が炎と狂気に包まれていく中、エドワードとルースは生き残った数名と共に命からがら島を脱出した・・・。THE END。

数多くの作家に影響を与えた作品らしい。
うちにも高階良子先生の「ドクターGの島」という怪奇少女マンガがあるけど、これが元ネタだったか。名前は諸田(笑)
獣人に対する差別とその報いとしての復讐劇といった内容。
当時、アメリカで問題になっていた植民地主義への批判とか。
ラスト、モロー博士に襲い掛かる獣人たちがゾンビのよう。
怪奇映画でありつつ、社会風刺を盛り込んだ怪奇作品だった。

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