母親を殺害した少年は、おのれの過ちから身を引き剥がすようにして、ひたすら自転車で北へと向かった。独自のモチーフと手法が際立つ作品として、あまたある若松監督作品の中でも今なお異彩を放ち続ける一本。若松孝二監督が、2000年に岡山県で起きた17歳の少年による母殺しの事件にインスパイアされ撮り上げた異色ドラマ。撮影当時17歳だった柄本佑の熱演、友川カズキの衝撃的な楽曲の鼓動が、移ろいゆく日本の原風景に反響する。
高知市。四人家族の姿がある。父は傷痍軍人、母は後妻、弟のチビ、少年の家族の“仕事”は走っている車にわざと当たり、示談金を得る当たり屋だった。家族は“仕事”を続けながら北九州から北海道へ旅を…
>>続きを読むある夏の日の朝。湘南の浜辺で不良学生たちに暴行された少女・早苗と出会った高校生の清は、交流をもつ中で徐々に彼女に惹かれていく。しばらくして清は早苗を暴行した青年たちに遭遇。襲いかかるも苦戦…
>>続きを読む美しく穏やかな内海。小さな海辺の町に漂う、孤独と優しさ。やがて失われてゆくかもしれない、豊かな土地の文化や共同体のかたち。そこで暮らす人々。静かに語られる彼らの言葉は、町そのもののモノロー…
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