人間を関係で描くと時代が出る、個で描くと普遍が出る、だったか。そんな、どこかで目にした言葉を思い出す。
描かれる「関係」はほとんど見当たらず、わずか描かれるあれこれも酷く時代錯誤的にしか見えて来ず…
なにしろ『17歳の“風景”』なのだから、若松孝二が「俺の先生」と語る松田政男や同志たる足立正生が60年代に作った風景映画『略称・連続射殺魔』は間違いなく念頭にあっただろう。『連続射殺魔』が不在の永山…
>>続きを読む少年が孤独な持続の中で見たものは、決して言葉にできない。厳密に言うと言葉にならないだろう。言葉を風景が置換するからである。風景は生き物だ。人間が争って築き上げた歴史と文明の向こうで風景は独立した個の…
>>続きを読む若松監督らしく見たもの一人一人に訴えかけるような作品。 自転車をひたすら漕いで少年は何を感じたのか。 壮大な海を目の当たりにして生きているという実感が湧いたのか。 様々な人との出会いを通じて生きるこ…
>>続きを読む若松監督の映画で最も風景が美しかった。映画はワンアイディアで突っ走り内容はほとんど無い。多分監督もあまり考えてなかったろう。老人の話がまとまりなく延々と長く、主人公のように「わあーっ」と叫びたくなっ…
>>続きを読むまさに若松孝二監督作品。自転車で行くあてのない旅をする17歳母親殺しの少年が主人公。行く先々で多くの人の話を聞く。針生一郎氏のまとまりの無い話を延々15分も…、自分には苦痛でしかなかった。他の話もま…
>>続きを読む”ゼツ、ゼツ、ボウボウ、絶、望、ボウ”
まず見終わった後の感想は疲れた。
寒風の中、雪の降る中、自転車をこいで足も疲れるしお腹もすく。
それを見ているだけで疲れた。
母親を金属バットで殺し、日本…
体力のまま自転車で走り続ける柄本佑に虚無を見ながら、目の前で起こる全てを受け入れざるを得ない。ただ彼の見た全てを理解するには相当気持ちを推し量る技量が要る。
ゴリゴリのイデオロギーに怯みながら、0.…
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