のちに世界的巨匠となる、ジャ・ジャンクーの長編デビュー作。主演したワン・ホンウェイが、鬱屈したコソドロ眼鏡くんを見事に演じておられる。
演出(というか作風そのものが)スノビッシュでやたら長回し映像が多い。劇伴すら皆無。中国共産党に抑圧された若者たちを虚無的にダラダラと活写する辺りは00年代の山下敦弘作品(『どんてん生活』等)などを想起させる。
ゴダールの『勝手にしやがれ』ともフェリーニの『青春群像』とも異なる、破滅的で自堕落な若者達の描き方はどちらかというと70年代アメリカン・ニューシネマ的な意匠を感じさせる。どこか廃れた路地裏的世界観がこの監督の持ち味なのかも。
この監督のデビュー作を観る限り、カサヴェテスの『ハズバンズ』やスコセッシの『ミーン・ストリート』辺りのダメ人間観察記録を延々と見せられてるような雰囲気もあり、総じて男臭い作風で好みだった。(ドキュメンタリータッチの映像も含めて)。