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DV 2
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『DV 2』に投稿された感想・評価

菩薩
3.6
夫婦喧嘩は犬すら食わぬと、性善説に基づいた自然解決を期待するのが日本古来よりの姿勢であるならば、夫婦喧嘩即逮捕!!!がどうやら訴訟大国アメリカの姿らしい。引っ掻き傷は傷害罪、罵声を浴びせれば脅迫罪、家庭内暴力防止法の名の下、徹底した性悪説に基づき、常習性・再犯性を危惧し、その先の重大犯罪を未然に防ぐ為、暴力の芽は早い段階で軒並み枯らされていく。人々はまるでファーストフード店で食事をする感覚で訴訟を起こし、やられる前にやるのだと言わんばかりに、かつては愛した(であろう)相手に対しての接近禁止令をその手に掴み取る。DVと聞けば男→女に対する暴力を想起しがちであるが、あながちそうでもないとその先入観は最初の事件から覆される、と言うか…そもそも警察沙汰に発展する主な原因が「飲酒」による為、本人達の証言にさほど信憑性も無く、例え大きく意見が食い違い責任の所在がはっきりせぬ場合でも、傷跡一つの「証拠」があれば、まるで黄門様の印籠の如くリーサルウェポンが発令される。裁判官は今日も次から次へと押し寄せる案件に頭を悩ませ、疲労に満ちた声と顔でなんとかそれらをこなしていく訳だが、中には自ら要求した接近禁止令を突如取り下げると言い出す者もあり…裁判官は「ほな、どうせいっちゅうねん…」と呆れ顔である。もちろんこの姿勢が感情的かつ突発的な重大事件を防ぐ効果は十分にあり、また劣悪な環境下での子供の養育を防止する意味も十二分にあるのだろうが…側から見ればちとやり過ぎでないの?と言いたくなる。まぁでも日本の、特に「児童虐待」においては、これくらいの強硬な姿勢は必要なのではないかと思うのも事実、何より全く喧嘩もせずに自分を育て上げてくれた両親に改めて心より感謝…父さん母さんありがとう…大切な人は…出来る気配がありません…。仲良くしようぜ、仲良くな、酒は飲んでも飲まれずに、飲んだら絶対車に乗らないこと!轢いたら絶対逃げない事!!!
mi
4.0
1は未見だが2を鑑賞。
延々と何組も裁判所で聞かされる夫婦喧嘩の内容。
訴訟大国アメリカの裁判は面白い。
感情丸出しで疲れ切った判事たちもまた人間であり、お前らの子どもはロクな人間にならない。
とか、ガッツリため息ついたりとか、
お前ら告訴取り下げるってどういうことだ!許さん!接近禁止継続!!
ってもう強行すぎて笑えて仕方がなかった。
そういう判事の方が人情味があって好感が持てる。

「羅生門」アメリカリアル版という感じで、もう誰の言ってることが正しいか全然わからん。
やべー!訴えられる!そうだ、先に訴えてやれ!
ってケース絶対何組かあったと思う。

阿曽山大噴火が裁判の傍聴を続ける理由もなんとなくわかる気がした。

にしても、こんなにプライベート丸出しで、絶対誰にも聞かれたくないことを丸々カメラに収められるのは本当に不思議でならない。



濱口監督のトーク有りで、ワイズマンの凄さについて語ってもらえたのは非常に貴重だった。

結末を追いすぎない美学、物語をフレームアウトさせる勇気、ルーティンが起こることを前提に待ち構えることができる技術。
なるほど。どれもワイズマンならではの超絶技巧だと改めて気づくことができた。



2019劇場鑑賞55本目
3.5
【分かった気になっていて全く分かっていない家庭内暴力の世界】
アテネ・フランセのフレデリック・ワイズマン特集で『DV2』を観た。本作は家庭内暴力を司法がどのように扱っているのかを捉えたドキュメンタリー2部作の後編である。前編は日程が合わず観ていないのだが、2から鑑賞しても全く問題ないとのことだったので観た。これが常識を覆すような内容であった。

家庭内暴力と聞くと、モラハラ夫による暴力を連想とする。最初の場面では、夜道、警察から事情聴取受けている夫婦が描かれている。てっきり、夫が暴力を振るったのかと思っていると妻が暴力を振るったらしく、最終的に彼女は手錠を掛けられ連れていかれる。夫は「ヒーロー気取りってわけじゃないけれど、妻を逮捕するなら俺を逮捕しろ」と語るも拒否される。

それ以降は、ずっと法廷となる。囚人服を来た人が、フロアに集められ、モニター越し事務処理的に事情聴取をしていく場面から始まる。やがて、夫婦が一堂に会し、弁護士、検察、裁判官が言い分を聞く。しかしながら、客観的に観て、双方の言い分は矛盾だらけで真相が全くつかめない。接触禁止だと通達しているにもかかわらず、夫婦は数日一緒に過ごしていたりするのだ。最初は、「会っていない」と語っていても、数秒後にはがっつり会っているのだ。いくら最初に宣誓させても、容易に裏切られる中で裁判官は結論を出さないといけないのである。

あまりの異様さから、事務処理的に作業する裁判官もうんざりしてきて「こんな環境で子ども育つ確率0よ」「安心したまえ、接触したら二人とも逮捕な」といったフィクションでしか聞かないようなボヤキが吐露されるのである。そう、実は本作はワイズマン作品の中でもトップクラスにインスティテューショナルな笑いに満ちた作品で、実際に劇場でも気まずい笑いと抑えきれない笑いに包まれ、「笑ってはいけない家庭裁判所」となっていた。

ただ、これは家庭内暴力における支配がもたらす認知の歪みによるものだと考えている。モラハラ、パワハラが起きている環境に身を置くと、自分を守ろうとするが故に事実よりも自分が作り上げた真実を優先する傾向がある。これは自分も経験したことがある。事実を言えなくなってくるのだ。だから、本作で次々と矛盾が明らかになってくる様は、どちらかが認知の歪みを引き起こしているSOSなのである。そう考えると全く笑えないのだが、それでも笑ってしまう場面があり、ワイズマンは実に怖い監督だと思った。

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