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司祭
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『司祭』に投稿された感想・評価

4.7
素晴らしい作品でした✨
大学で「セクシュアル・マイノリティの映画表現」について勉強していたときに知った一本で、でも観る方法がなくて諦めていたけど、つい最近意を決してたっかい中古DVDを買ってしまった…
でもそれだけの価値があったと思います。
カトリックの司祭でありながらゲイである若い青年を主軸に、信仰の強さと危うさを見事に描いている作品でした。

近親相姦されているという告解をしてきた少女を救いたくても、ゲイである自身の存在に迷いがあり、また守秘義務を持つ司祭という立場に縛られて告発もできず、もどかしい日々を送るグレッグ。
いつまで経っても少女への救いをもたらさない神への怒りを露わにし、ゲイバーで出会った一人の男に救いを求めてしまう様子は、誰だって理解できるはず。
これほどまでに人生を捧げ、自分の愛を偽ってまで信じる神はあまりにも無情で、司祭としての自身の意義さえ見失い…そういうときに人肌を求めてしまうことの何が悪いのか。
誰かに温かく抱きしめられ、慰めてほしいと思うのは当然だろう。
でも司祭という立場は、それを許さない。
誰か一人を愛し、共に生きることはできない。
その相手は神、ただ一人だけだから…

ともに働くマシュー司祭が、とある女性と事実婚の状態にあると知ったグレッグが、彼を糾弾するのは、きっと常に「これは罪だ。自分は罪を犯しているんだ。」と自問自答しているからだろう。
あの糾弾は、ゲイである自分自身へ向けられたものでもあるんだろう。

まだ若くて未熟で何かにすがりたくて、でも必死に司祭という威厳ある立場であろうとするグレッグを、本当に抱きしめてあげたくなった。
物語自体は淡々と描かれているのに、若くて清廉潔白な司祭の苦悩と迷いと、そして信仰が痛いほど伝わってきて、本当に苦しかった。
「信仰を捨てて自由になる道もある。好きな人と、好きな時に生きるという道も」と言われたとき、「それでいいじゃない」と声をかけたくなった。

でも彼は立ち向かうことを選んだ。
ゲイであり特定の一人を愛していても、その完璧でない司祭が自分の姿だと受け容れ、人々の糾弾を受ける覚悟で立ち上がった。
たった一人の少女さえ救えなかったとしても、彼は一度も泣かず、強く立ち向かった。
だからこそ、ラストシーンの涙には胸が締め付けられて、涙が止まらなくなってしまった。
たった109分とは思えない、濃密で、美しくて、心を持ってかれるような作品でした。


【ストーリー】

理想に燃える若く美しき司祭グレッグ(ライナス・ローチ)。
彼は夜になると僧衣から黒の皮ジャンに着替え、男との出会いを求めてゲイの集うバーに通う秘密の生活を送っていた。
ある告解の日、高校生の少女から父親との近親相姦の悩みを打ち明けられる。


【キャスト・スタッフ】

*監督:アントニア・バード

イギリス出身🇬🇧
連続ドラマの監督でキャリアを積んだ後、本作で監督デビュー🌟
本作は、教会と同性愛という問題だけでなく、教会の権威主義や、"告悔の秘密厳守"というカトリックの司祭にとっての絶対原則まで取り扱ったため、激しい抗議運動を引き起こし、ついにはローマ法王庁から抗議声明まで発表されたそうですが、デビュー作でここまで切り込んだバード監督を、私は本当に讃えたいと思いました。
癌で54歳の若さで亡くなったそうで、そのあまりにも早い死が残念でならないくらい、本当に素晴らしい作品でした✨
他の監督作は『マッドラブ』『ラビナス』など。


*グレッグ司祭:ライナス・ローチ

本当に美しくて、そして熱く静かな野望がその眼に宿っていて、だからこそ激しくキリストに怒るシーンはお見事でした✨
使命感と罪の意識の狭間で揺れ動く、若い危うい司祭は、ライナスのあの目がなければ成り立たなかっただろうと思うくらい👀✨
イングランド出身🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
パパもママも俳優だったようで、子供の頃からTVシリーズなどに出演✨
1986年に『リンク』で映画デビューし、本作で知名度を得たようです🌟
ただ近年は映像作品より舞台での活躍が多いみたい👀
主な出演作は『すべては愛のために』『バットマンビギンズ』『フライト・ゲーム』『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』など。


*マシュー司祭:トム・ウィルキンソン

マシュー❣️最初はイヤなやつと思ったけど、実はすごくすごく良い人で、全編にわたって彼に救われました😭💓
自分を糾弾した若い司祭が、今度は同じ理由で世間から糾弾されているのを見て、「ざまあみろ」と思ってもおかしくないのに、まさしく拳に対して愛を返した、真の聖職者✨
古い戒律を守っていなくても、人は高潔さで強くなれるのだと思わせてくれました✨
マシュー役のウィルキンソンはイギリス出身🇬🇧
イギリスの王立演劇学校で演劇を学び、1970年代よりTVや舞台に出演するようになり、1986年に『ウェザビー』で映画デビュー🌟
1990年代より本格的に映画に出演し始めたそうです✨
1997年の『フル・モンティ』では英国アカデミー賞助演男優賞を受賞✨
オスカーにも2度ノミネートされている演技派俳優✨
主な出演作は『いつか晴れた日に』『恋に落ちたシェイクスピア』『真珠の耳飾りの少女』『バットマンビギンズ』『フィクサー』


*グレアム:ロバート・カーライル

これまた、ゲイの神父と一夜限りの関係を持つつもりが彼を愛してしまい、でも世間からは非難の的となり…という難しい役どころでしたが、素晴らしい演技でした😣
彼から溢れ出る"愛おしい"という視線に何度も泣けてしまった💦
スコットランド出身🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿
21歳の時に戯曲『るつぼ』を読んで俳優を志し、演劇を学びながら1990年に映画デビュー🌟
また1991年にレインドッグ・シアター・カンパニーというものを立ち上げ、俳優兼舞台監督としても活躍していたそうです✨
1996年の『トレインスポッティング』で国際的に注目されるようになりましたが、本作はその直前に撮られた貴重な作品❣️
『トレインスポッティング』の彼がこんな役をやってたんだ👀!と驚きました✨
主な出演作は『フル・モンティ』『エラゴン』『イエスタデイ』など。
tulpen
3.6
ゲイのカトリック司祭という役どころは
ライナス・ローチの美しさがなければ成り立たない。
ロバート・カーライルの野卑な魅力も薄れてしまう。

初めてライナス・ローチをスクリーンで観たのは『鳩の翼』だったが、
つまらない優男でその良さが全くわからなかったのにね。


司祭である彼が司祭の衣装を脱ぎゲイバーに行くところ
息を詰めて画面を見つめてしまった。
と言うか、今となっては
そのシーンしか思い出せないw



今はもうない静岡ミラノにて。
1996年9月29日 41本目
3.9
全米で物議を醸し、ローマ法王から抗議声明が出るまで騒がれた司祭×同性愛がテーマの作品。
キャスト陣の怪演が素晴らしい。同性愛だけでなく、司祭ならではの苦悩、少女との絆の描写など、感動する場面たくさんあった。ラストはもらい泣きしそうになった😭

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