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賭博師の娘
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『賭博師の娘』に投稿された感想・評価

菩薩
3.6
随分とブニュエルらしくない強引なハッピーエンドじゃないか…としばし唖然、だがまぁこれも良しとしよう、年末やし。旦那が出張に出るとなりすかさず間男を連れ込む嫁氏、ただ旦那の出張は急遽取り止めになり、家に帰ると寝室からイチャコラの声がする…と要するに矢口真里スタート。二人の間には生まれたばかりの娘がいるが、嫁氏が土壇場で「お前の子じゃねぇ!」と嘯いたもので、旦那氏はカッコウの如く見知らぬ家の前に放置(ただし養育費は支給)。この事件以降、人を信じる事をやめ単なる即ギレ老害ジジイと化した旦那氏、再三の謝罪も受け入れられずに病に伏す元嫁氏、死の間際の「あんたの子やってん…」の告白を聞き20年ぶりに娘ちゃんをお迎えに上がるジジイだが、丁度そのタイミングで娘氏はDV義父の元から駆け落ちをし会えず終い、更に荒ぶる即ギレジジイ…果たして父と娘の再会はなるか…ってのが話の軸になって来る。80分の中で21年くらい月日が流れる、サクサク進むしおっさん達がいちいちコント地味ていて面白い。最後「蹴ってみ?怒らんから」と言いつつ蹴られてブチ切れするのはなんなんだ、「正直に言いなさい、先生怒らないから」って言うから正直に話すと後で職員室でゴリゴリに怒れるパターンのやつか。娘ちゃんの物分かりが良すぎるのが謎だが、やはり即ギレジジイを諌める最も有効な手段は孫らしい。
ブニュエルにとっては喜劇も悲劇も一緒と痛感させられる。この馬鹿馬鹿しく都合いいドタバタ劇と『忘れられた人々』の悲惨劇の間には何の差もない。幸運な男は生き延びて、不幸な男はゴミのように殺される。最後、カメラに向かっての「ほら、俺は不幸だろ?」のセリフは、幸福と不幸に何の必然もないことを示している。

濱口版『ドライブ・マイ・カー』のごとく交通手段なくなって戻ったら妻が男(友人)と寝ている。怒る男は妻を追い出し娘を勝手に貧乏家庭に託してカジノオーナーとして威張り散らす。娘が成長して以降の話でも怒りをコントロールしないせいで窮地に陥る。そこに唐突なハッピーエンド。教訓と因果律を拒否して、こじつけと偶然だけにはおおらかな物語。

お互いの関係を知らない娘と父が向き合うときの、今にも撃ち合いを始めそうな緊張感がよい。「背中を見せるから勝手に殺せ」といってバーを立ち去る娘婿のセリフとさっさと歩くあっけない退出も印象深く、これは西部を舞台にしてない西部劇なのかもしれない。
4.0
娘を棄てた父親が二十年の時を経て成長した娘と再開するという、親子の再生というシリアスな題材をコメディタッチで処理しているのがブニュエル監督らしい。でも粗暴な父親など個性的な登場人物たちが織り成す笑いは下手なコメディ映画より笑えるし、何より前半の父と娘の別れを簡略して説明する語り口や後半娘を必死に探す父と酒浸りの義父に耐えかねて恋人と駆け落ちした娘のすれ違いを巧みに引っ張りオチまで観客の目を離さないブニュエル監督の卓越したテクニックが吉本新喜劇のようなベタな内容を完成度の高い秀作に仕上げている。

照明の点滅で物語が変化することを示唆する演出がエモい、そして冒頭電気が消える家とラストの電気が付く行為が結び付くのも最高。

カジノを経営する主人公の下で働く子分二人のとぼけ具合がいい味を出している、そんな二人が何かあるとすぐ殴る主人公をボスではなく友人として想っているのが泣ける。

主人公と娘、レストランで因縁をつけられた男との決着、歌手として上京した妹とすべての伏線が結び付くラストが圧巻、そこから主人公のバッドエンドになるのかと思いきやの反転に思わずホロリ。

ラストのメタな演出の使い方が粋。

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3.6

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配給:

  • 東映
4.1

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