【ロードムービーのススメ】
　～旅を通じて人生を紡ぐ～

◆旅の目的
　放浪
◆旅の工程　(抜粋)
　アトランタ→アリゾナ→ネバダ→サウスダコタ→コロラド→メキシコ→カリフォルニア→アラスカ

〈見処〉
①「放浪」00年代の傑作
・『イントゥ・ザ・ワイルド』は、1996年のノンフィクション作品『荒野へ』を原作とした、ショーン・ペン監督による2007年のアメリカ映画。第80回アカデミー賞では助演男優賞と編集賞にノミネートされた。
・物語は４章だての構成。24歳の青年クリストファー・マッカンドレス(エミール・ハーシュ)によるアラスカでの生活と、アラスカに至るまでの約２年間の軌跡に、妹のナレーションを交互に挟ませて進行。
・裕福な家庭に生まれ、名門大学を優秀な成績で卒業したクリスは、金で全てを判断しようとする、不和の両親に嫌気が差し、学資預金を全額寄付。世界の真理を求め、アラスカに向けた放浪の旅に出る。
・身分証を捨て、自らをアレグザンダー・スーパートランプと名乗るクリスは、様々な人と出会いながら旅をする。ヒッピーの夫婦との出会い。サウスダコタの穀物倉庫での労働。コロラド川を無許可のカヤック川下り。メキシコ国境の往来。ロサンゼルスのホームレス保護施設の収容。ヒッピー夫婦との再会。16歳の少女(クリステン・スチュワート)との恋路。革職人の老人ロンとの一時の生活。
・念願のアラスカの荒野に入ったクリスは、うち捨てられたバスを拠点とするが、川の増水で退路を断たれ、100日以上が経過。次第に衰弱をしていく…
・1996年に当時は監督業にも精を出していた俳優のショーン・ペンは、ロサンゼルスの書店にて見つけた、雪で埋まるバスが表紙を飾る『荒野へ』の映画化権利の獲得に情熱を傾け、心の傷が残ったままの遺族の了承を得ることができたそうだ。
・本作は、映画の物語に登場しそうな悪人やドラマティックな出来事もなく、淡々と放浪の場面が展開されていく。それでいて、長編の本作を退屈感なく鑑賞出来るのは、『モーターサイクル・ダイアリーズ』のエリック・ゴーティエ撮影による、力強い風景映像の賜物だろう。

②挑戦と自己責任

　幸福が現実となるのは、
　それを誰かと分かち合った時だ。

・知性と冒険心に溢れたクリスは実在の人物。作中で描かれる彼は、アラスカにおける終盤を除き、自身に対して常に挑戦的で、旅先で出会った登場人物に良い影響を与えている。まさに「一期一会」である。
・本作のラストは壮絶。エミール・ハーシュは、アラスカで飢餓に苦しんだクリスを演じるにあたり、18キロも減量。
・それでいて本作がバッドエンドに思えないのは、クリスが自己責任を持って成し遂げようとした冒険が、きっと本作の登場人物や、我々鑑賞者の深層に良い影響を与えているからだろう。
・なお、本作の撮影にあたってショーン・ペンは、クリスに敬意を表すため、アラスカ荒野では、再現したバスを使用して撮影に及んだが、本作や原作に感化された人々により、アンカレッジから400キロ以上離れた荒野の(実際の)バスへ「アラスカ詣出」が頻繁に発生。
・少なくとも過去に2人のハイカーが命を落とし、12人以上が救助されている事態に対して、2020年６月に荒野からバスは撤去され、今後アラスカ大学の北方博物館に展示される模様(2020年8月記事より)。

③結び…本作の見処は？
○: 北米の数々のロケ・シーン。圧倒的な原風景が描かれ、ともに放浪に身を寄せる感覚になる。
○: クリスの純朴な生き方が我々鑑賞者の心に響く。
○: 脇を固める助演陣も秀逸。とくに普段はコメディ中心のヴィンス・ヴォーンによる兄貴ぶり、本作翌年に『トワイライト〜初恋〜』で大ブレイクするクリステン・スチュワートの初々しさ、ハル・ホルブルックによる老人の涙、どれも印象的である。
▲: 叙情的なドラマは少なく、ドラマティックな叙事に特化。ストーリー重視の人には退屈に感じるかも。

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• #賛否両論の作品
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物質主義に毒された世の中に
違和感を感じる青年が”人生の意味”
を求め世界を旅する物語。

“人生が理性に支配されるなら
人生の可能性は打ち砕かれる”
理性に支配されて純粋に楽しむ
気持ちをすらよく忘れてしまう
私に深く響く物語でした😭

幸せが“現実となるのは”一体いつなのか
放浪の末に導き出す答えを楽しみに
鑑賞してほしい一作でした!
あなたの人生にヒントを与え
あなたの価値観を揺さぶります！
p.s.
クリステンスチュワート史上
1番美しいと思う作品でもありました笑
あとラストが悲しすぎる😭

☟映画イラスト描いてます✍️
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☟YouTube
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全てを捨てて荒野で生きる。
支えてくれる人々、自然の猛威。

確かに凄いけどちょっと何か嫌悪感。でも観て良かった。
やっぱり日常の中の幸せを大切にしたいです。