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老人と子供
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『老人と子供』に投稿された感想・評価

4.1
ヌーヴェルヴァーグの映画作家クロード・ベリ監督のデビュー作となった自伝的ドラマ。

占領下のフランス。監督自身の少年時代を題材に、ユダヤ人少年とユダヤ人嫌いの老人(プラス老犬キヌー)の友情を描いていく。

ミシェル・シモンが頑固で気のいい老人(ぺぺ)を好演。そして監督にスカウトされたと言うクロード役の少年の瑞々しい演技が素晴らしかった。そして老犬キヌーは中に人間が入ってるかのようだった。笑

戦火を逃れるため、親元を離れ親切な一家の元に疎開してきたクロード少年。ユダヤ人である事がバレないように細心の注意をはらう姿が痛々しい。わんぱくである事を許さない状況が切ない。

けれど、破天荒だけど懐の深いぺぺと素直で純粋なクロード、2人の心の交流が微笑ましい。
膝に抱っこ、本当の孫とお爺ちゃんのような微笑ましいショットにほっこり。
ルノワール作品を彷彿とさせるブランコのシーンにほっこり。
お前がいなきゃ誰と話す?
誰に本音を漏らせる?
甘くない人生の話をぺぺがクロードに話すシーンは最高にほっこり。

鑑賞は3作品目となるミシェル・シモンが、どれも似たような印象なのに何故かどれもピタッとハマる不思議。

全編通してほのぼのとしたタッチの中にも戦争を強く感じ、更には差別意識への問いかけを感じる。
そして、監督の記憶の中にある、この時代への郷愁と疎開先の一家への深い感謝の気持ちが伝わる作品だった。

最後までユダヤ人と知ることなくお別れするラストでのぺぺの寂しそうな表情が焼き付いた。
菩薩
4.0
タイトルの時点でチート感あるがジジイ役がミシェル・シモンってのが何よりのチート。そんな超がつくほどの排斥主義者で国粋主義者でペタン元帥を愛するガチ右翼のジジイの元にユダヤ人ボーイが疎開しに来るお話し。パリでは自由に遊ぶ事すら出来なかったボーイが(ゲシュタポに目をつけられたら一家共々終わるから)田舎でジジイと悠々自適に遊ぶ(若干いじめとかあるが…)話だから結構ほんわかとしているが、それ故に差別や偏見がどれほど人間関係を破壊していくかが浮き彫りになって来る。シラミが湧いた頭を丸刈りにされるクラスメイト、好きな子にラブレター送ったのがバレて何故だか丸刈りにされるボーイ、開放後ドイツ人と関係を持ったからと丸刈りにされ見せしめにされるフランス人女性、正義の暴走を見せるには上手い三段活用だと思うし、その後の米軍による「植民地化」については『兵士とセックス』が詳しい。ジジイがボーイに先の大戦で負った背中の傷を見せつけるが逆に「逃げたから?」とツッコまれる、ゾロが背中の傷は戦士の恥だって言ってたもんな。まぁやっぱりミシェル・シモン、最後まで嘘を突き通されるのは可哀想だが、コミカルな演技からラストの表情まで流石としか言いようがないし、ベジタリアンでイッヌ溺愛好々爺のキャラも良い、永久鼻くそほじりボーイもめっちゃ可愛い。
チェコ・ヌーヴェルヴァーグのヤン・ニェメツの映像作品を保護し、ポランスキーの名作『テス』をプロデュースした事で著名なクロード・ベリの初長編監督作品。
アシュケナージとして生まれた彼の自叙伝的な作品ですが、祖父を演じたミシェル・シモン、少年役のアラン・コーエン、二人の表情豊かな名演の光る作品です。

舞台は第二次世界大戦末期のフランス。
パリからグルノーブル郊外の祖父宅へと疎開したユダヤ人の少年の物語です。
疎開先の田舎での祖父母、叔父、犬のキヌーとの交流をノスタルジック且つコミカルに、詩情を以て描いています。
戦時中の物語ですが戦闘や処刑と言った直接的で恐怖感を煽る描写は全くなく、ユダヤ人排斥主義を標榜するぺぺ爺ちゃんとの交流を通して"差別意識とは何か"と疑問を呈する会話劇です。

前述の通り、監督の自伝的作品の為、少年が名乗る偽名はクロード・ラングマン。ベリ監督の本名です。
大上段から"差別反対"や"意識の変革"を訴えるのでは無く、この飽くまでささやかに疑問を呈する姿勢に、監督の問題意識の高さと丁寧な態度が垣間見えます。

作品内容に就いては、最早口癖のように『状況』と繰り返す父親や、ペタンやド・ゴールへの爺ちゃんの私見の披露等、前中盤にやや冗長なシークエンスも見受けられますが、急速に交流を深める後半は見応えが有りました。
特に最初"厭な奴"であったぺぺ爺ちゃんの孤独の独白や、クロードとのブランコ、窓ガラスを割ると云ったシーンでは、まるで爺ちゃん自身が悪ガキの様で、とても微笑ましく感じられます。
本作はこの『厭な奴と感じても、付き合ってみると存外善人』と云った点を差別へのひとつの回答としている、といった意見は穿ち過ぎでしょうか。

ラストシーンの爺ちゃんの寂しそうな顔が、鑑賞後の今も記憶に残る作品でした。

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