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ある脅迫
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『ある脅迫』に投稿された感想・評価

ぶみ
3.0
直木賞受賞作に挑む鬼才蔵原惟繕の野心スリラー!!

多岐川恭による原作を、蔵原惟繕監督、金子信雄、西村晃主演により映像化したサスペンス。
裏金工作により出世街道まっしぐらである銀行の次長と、それを暴こうとする行員等の姿を描く。
新潟銀行の支店次長である滝田恭助を金子、支店の庶務係である中池又吉を西村が演じているほか、草薙幸二郎、河上信夫、白木万理、小園蓉子等が登場。
物語は、冒頭列車により直江津駅に到着したサングラスの男が、新潟銀行直江津支店の通用口から建物に侵入する姿でスタート、ここだけで白黒の映像も相まってノワール感満点のオープニングとなっている。
以降、浮き貸しをしてきた滝田、それをネタに彼を脅すサングラスの男、そして、滝田と同級生である庶務係の中池を中心として物語は展開するのだが、やはり本作品の見どころの一つは滝田と中池の関係。
傲慢と言われながらも出世コースを走る滝田、滝田と同級生でありながら万年平社員の中池という、高度成長期真っただ中の時代において、まだ「勝ち組」「負け組」なる言葉はなかったであろうが、その二人の立場は、まさに現代のそれ。
その二人が、サングラスの男をからめつつ、どう変化していくのかが、本作品のサスペンス度合いを高めており、今となっては60分強という短い尺もあって、終始飽きることなく観ることができた次第。
鉄道好きの視点からすると、前述のように冒頭登場する列車を牽引するのが、「貴婦人」とも形容される流麗なフォルムをもった国鉄のC57型蒸気機関車、終盤に登場するのは、こちらは全面のプレートがよく見えなかったものの、大型のボイラーを備えパワフルさが魅力であったD52型蒸気機関車と思しきものであったことに加え、普通車やグリーン車という区別ではなく、等級性による三等車が登場していたのは時代を感じさせるポイント。
前述した蒸気機関車、宴会のシーンでは、自席でのタバコは当たり前、アルコールは燗をつけた日本酒で、お酌するための芸妓のような女性(今でいうコンパニオン)が何人もいたり、はたまたコンピュータなき時代の銀行業務等々、モノクロということもあって、もはや昭和の記録映像のようである中、クライム・サスペンスの面白さが短い尺の中に凝縮されているとともに、私の世代だとテレビドラマ『水戸黄門』における水戸光圀役の印象しかない西村の、若き頃の怪演を堪能できる一作。

文句がなければ、用もないはずだ。

※ピョンちゃんさん、ありがとうございます!
継
4.5
本店への栄転が決まったエリート銀行員・滝田(金子信雄)と
対照的にうだつの上がらぬ気の弱そうな平の銀行員・中池(西村晃).
中学時代は机を並べていた二人。
だが滝田の妻が頭取の娘である事が, 二人に天と地ほどの差をつけてしまった。この娘は, 元々は中池の恋人だったというのに。。。

異動を間近に控えたある日, 滝田の前に東京からヤクザ者の男・熊木が現れる。
熊木は滝田が過去に行った印鑑偽造の証拠を握っており, 口止め料として300万円を要求するのだが…。


1960年公開の日活映画(モノクロ)。
今年の春先くらいにラピュタ(阿佐ヶ谷)の「世紀の怪優・西村晃特集」で半分くらい観たヤツ。
前方の席で発光するスマホ📱のライトと, ある匂いに耐え切れず退席したんだけれど,
幕開けから(これはアタリだな)と確信させる出来の良さだったから,ここはクールに(-。-)y-゜゜゜,少し長めの予告編と思う事にしてソフト発売を心待ちにしてたヤツ。

後半ダレたりしてないか?!一抹の不安はあったけれど, それも杞憂。
誰もが認める大作や傑作じゃあないけどそんなのはどうでもよくて, 自分の好きな作風で完成度が高くて尚且そんなに有名ではない‥, こういう作品に出会えると本当に嬉しい。

主演級のスター俳優が不在な事や65min.という尺から推測出来る通り,本作は二本立て上映のメインとなる作品の言わば “添え物” として撮られた作品に過ぎない。
けれど “近年ハリウッドでリメイクも検討された” とゆーパケ裏の煽り宣伝も頷ける出来の良さを誇っていて。

それもそのはず, ネットを散策してたら脚本を書いた川瀬治とは東宝やTVドラマで膨大な本数の人情喜劇・ドラマを手掛けた瀬川昌治の変名だという記事を発見(゚д゚)!
監督の蔵原惟繕は, この後に添え物監督からランクアップしてメインとなる作品を石原裕次郎なんかと撮る事になる人で, 興行的に最も成功したのは『南極物語』辺り?なんだろうけど, まだ若手のこの頃は伸び伸びと気兼ねなく撮りたい映画を撮ってた印象。
機関車を映して幕開ける今作には様々な洋画の影響が見受けられますが, それらを全て自家薬籠中の物として一本の優れたノワールに仕立てる事に成功してます。

見所は, 職人的な手練の脚本と楽しんでカット割ってる姿が目に浮かぶカメラワーク, そして何よりも小悪人や助演的な役回りで輝きを放ってきた金子信雄と西村晃がマウントを取り合う, 二人のバチバチな演技合戦!
西村晃は晩年にTVで黄門様を演ったりするわけですけど, この頃はラピュタが “怪優” と銘打つのも納得な “怪しさ”。
後半の, その本領を発揮する表情の変貌ぶりは是非ともデカいスクリーンで観たかったヤツ。ん〜やっぱり最後まで観るべきだった!ヽ(`Д´)ノプンプン (笑)
雄樹
4.2
【衝撃のラスト&どんでん返し映画クラシックシリーズ⑤】

今回は1000レビュー達成してから個人的にやっているこのシリーズでは初めての邦画ですが、本当に今年見た邦画の中で1番ぐらい見事なラストでした。
本作は北陸の銀行から本店の業務部長に栄転することになった滝田は1人のヤクザに、ある秘密を握られて300万も脅迫されて自分の銀行で金庫破りをやると設定が凄く面白かったです。
それに二転三転する物語に終盤の起こるどんでん返しや思わず声が出てしまう見事すぎるラストは本当にビビました‼️
あとこう言うサスペンス映画は無駄なシーンで物語が逸れる作品が多い中で、本作は無駄なシーンは1つも無くスムーズに物語が進みこの内容で65分で纏めて描いた蔵原惟繕監督は本当に凄すぎます!

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