黒い画集 第二話 寒流の作品情報・感想・評価

黒い画集 第二話 寒流1961年製作の映画)

製作国:

上映時間:96分

ジャンル:

3.8

「黒い画集 第二話 寒流」に投稿された感想・評価

常務(平田昭彦)の推薦により新支店長になった銀行員沖野(池部良)、その業務をこなすうち知り合った料亭の女将(新珠三千代)と不倫関係になる
家庭内不和もあり一緒になろうと決意した沖野であったが、女将の気持ちはすでに離れていた
女将に横恋慕する常務の画策により地方に左遷された沖野は、常務の弱みを握り復讐しようとするのだが、、、

んんー、微妙かなー
権力争いものって感じ、勢力が良い方を暖流、勢力のない方を寒流と表現しているみたい
今で言う勝ち組負け組的なテイストかなと
暖流である常務側で出世を果たした主人公であったが、女をめぐる問題で左遷され寒流側へと転落
同じく寒流側の副頭取らを利用して、常務を追い詰めようとするが失敗に終わる
結局負け組からは抜け出せないみたいな終わりです

この映画の教訓としては、真面目なだけじゃダメよみたいな
コネ、人脈、世渡りの上手さ、そして権力と金、出世をするには必要な力、そして身を守るためにも必要な力
それを築いてこなかった為暖流の常務の弱みを握っても追い詰めきれない、その悲しさ
負け組にはならないように気をつけましょう!な映画

何も悪いことしてないのに!って不条理も多少感じるけど、単に力がないだけだと思う
自分だって不倫してて、家庭を壊しているわけだしあまり同情出来ないです

個人的にはあまり面白くないと思う
収穫としては新珠三千代の美しさを存分に味わえることくらい、この映画の新珠三千代もいいなー、やっぱりあの笑顔、目とか口元が好き!
主演の池部良はあまり魅力なし、そこが役的には合ってるのかもしれないけど、、、
なんかいつも「はあ」って気の抜けた返事ばっかりしてる、うだつの上がらないつまらない男なイメージ
なんとも後味が悪い。だからこそ印象深い作品になりえたのは言うまでもない!
沖野は哀れだけれどうじうじと湿っぽくて嫌な男。打算的な新珠三千代も悪くない。平田昭彦はこんな嫌らしい役やってたのね…。後半に出てきた丹波哲郎の存在感が半端なかった。隣に座る池部良が役柄とあいまってなんともちっぽけに見えてしまった……
明日2月11日は昭和の二枚目俳優・池部良の生誕100周年記念日!

スーツから着流しから軍服までをビシッと着こなし、ダンディズムと色気を兼ね備えた彼独特の雰囲気は今もなお、時代や性別を越えて我々を魅了し続けています。

また同日は、黒澤作品を数多く支えた82年没の名優・志村喬の命日でもあったり。

松本清張原作『黒い画集』シリーズの映画化作品『寒流』に当たっては、銀行という社会機構の闇と愛欲の罠に呑まれてゆく数奇な主人公・沖野支店長を池部良が好演。

融資先である料亭の美人女将を新珠三千代が演じ、その妖艶で麗しい未亡人ぶり&強かな女性像を充分に見せつけてくれます。

一線を越えた二人の蜜月に、女好きの桑山常務が介入してくることで生じる愛憎の三角関係。

振り回され、すべてが後手に回り、追いつめられ、出世コースを外れて次第に堕ちてゆく池部良の哀愁たるや。
男の嫉妬ほど陰湿で惨めでみっともないものは御座いません。
でもでも、そんな滑稽な姿でもやっぱりちゃんと色気を漂わす池部良、まじで憧れます。

志村喬も強欲な総会屋を憎たらしく演じ、明朗な親分役の丹波哲郎に至っては笑えてくるほど。

寒流なる社会を上手く渡り歩くには、やっぱ島耕作くらいの度量がないとダメです。
一

一の感想・評価

-
おもしろ~い。いやらし~いくてスリリングな前半も楽しいけど、終盤ヤクザの丹波哲郎(最高)とか探偵の宮口精二が出てくるあたりで不条理コメディ寓話化してニコニコが止まらない。序盤で池部良と新珠三千代がアッと思うといきなり結ばれてるのも笑う。そしてあの川の字!なんといういやらしさ。
これも一流のノアールだった。新珠三千代。宇都宮前科マウンティングバトル。
傑作。居た堪れなさが異常。

2018/01/31:神保町シアター
旅館にて、池部良の吸うタバコの煙が新珠三千代と平田昭彦の間をたなびくショットが好き。陰影もカッコよくてすごくモノクロ映画を観たという感じがする。
何をやっても裏目に出る
どこまでも墜ちていく

池部良のその堕ちっぷりに館内で何度か笑いがわきました。
いや、シリアスな物語なんですけどね~(笑)

真面目なだけが取り柄の銀行マンを好演
新珠美千代の魔の女っぷりがよいです

最後にスカッとするラストになるのかと思いきや、あらまあ、こうきたのというラスト
「生誕100年記念 池部良と昭和のダンディズム」
@神保町シアター
n0701

n0701の感想・評価

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ある銀行の出世争いの中で、常務取締役の男が自分の部下を池袋店の支店長に抜擢させる。若く、有望なその男は、卒なく仕事をこなす所謂イエスマンだ。

大きな後ろ盾もなく、常務取締役の男もただ同期というだけで引っ張り上げたというもの。男の地位には確固たる根拠がなかった。

一方の常務取締役は強かで、多くの敵を作るも誰も彼を引きずり下ろせない。

支店長の男は、順風満帆な仕事とは裏腹に家庭は顧みず、病に伏した妻との仲は冷めきっていた。

ある日、支店長の元に融資の依頼がくる。
その女は一人で池袋の離れた場所に店を構える女主人で、繁盛もあり、店の大幅な増築を計画していた。

融資額は1000万円。今の一億円程度であろうが、支店長は彼女の利息に対する誠実さ、客足を考慮し、融資を決断する。

すると、稟議を通す際に常務取締役に「君のようなやつは頭が固くていかん。一度店を見てきたまえ」と諭される。

それがこの映画の根幹かつ重要なポイントだ。後に発生する支店長と常務取締役の軋轢もチェック、ダブルチェックに基づく根拠がないが故に支店長は大敗する。厳密に言えば、完膚無きまでに打ちのめされるのだ。

物語は中盤まで支店長と美人の女将の不倫物語となる。

結局のところ、女将の店が繁盛していたのは、女将の美貌に魅入られたスケベ心が見え見えの男たちがわんさか近づいたからであった。

この女将は、つまるところ、店のため、金のためなら誰とでも寝るし、どんなことでもする女だった。

そして、その女を中心に、支店長と常務取締役の確執と軋轢、復讐し復讐されるなんとも情けない戦いが始まる。

ある日、女将が1000万円の融資では増築費用を賄えないと銀行に相談に来ると、常務取締役が偶然女将と出会う。その瞬間、彼はこの女の虜となる。

支店長と女将を一泊のゴルフ旅行に誘い、身体の関係を持ちかけ、融資を盾に別日に身体の関係となると、端から金目当ての女はさっさと支店長を捨てて逃げてしまう。

実はその間、支店長の妻は睡眠薬を過剰摂取し、自殺未遂となったのだった。

それを契機に支店長の「寒流」は始まる。

流れがドンドン悪くなるドツボ。

女を盗られただけでなく、池袋支店から宇都宮支店に支店長として飛ばされるという屈辱的な人事異動を余儀なくされ、社内の誰もが支店長を相手にしなくなる。

彼は最早社内でも「寒流」なのだ。

そこで秘密探偵を雇い、彼らの不倫現場を写真に収め、筆頭株主に手渡し、株主総会に持ち込もうとする。しかし、詰めが甘く、写真の日は別の用事をしていたとか、顔が鮮明ではなく、自分ではないと言い逃れられ、支店長は敗北する。

それだけでなく、東京からヤクザを送り込み、脅迫する。

支店長は常務取締役が女将と情事を行っている店から常務取締役の車を盗み出し、同じ車種の車を置いておき、盗難車と偽って警察に立件させる。

そして、重役に女将との仲と女将への6000万円もの不正融資をネタに、警察への立件を証拠に突きつけたのである。

しかし、融資は担保となるものが正当な価値である場合には違法とは言えず、彼の言う不正な融資は立憲不可能なものであった。女将との関係は別段咎められず、常務取締役は不問。支店長は重役から大目玉を食らい、事実上の失脚となったのである。

支店長は最後、荒野をただ闇雲に歩いていく。家族も仕事も失い、彼にはもう何もないのだ。
>|