【ピースとハイライト】

オリバー・ストーン監督が描くベトナム戦争をくぐり抜けてきた実在の人物レ・リー・ヘイスリップの真実の物語。

〈あらすじ〉
1949年のインドシナ。ベトナム中部の小さな村で未熟児の女の子が生まれ、レ・リーと名付けられた。やがてリーが10代になった頃、ベトナム戦争が勃発。2人の兄はベトコンに身を投じ、リーもベトコンのスパイとなって働くが、二重スパイの汚名を着せられたために、リーは母親と共に故郷を捨てサイゴンへ。そこで米兵のスティーブと恋に落ちた彼女は、彼と共に渡米。生まれて初めての幸福を手に入れるが…。

〈所感〉
本作の特色はアメリカ視点の戦争、ベトナム視点の戦争と偏った視点から敵を論じていない点だ。天と地の中間地点に生きることになったベトナム人女性レ・リーの戦時とはいえ到底想像し難い多難の人生に度々目を伏してしまいそうになる。戦争、侵略の犠牲者は常に彼女のような女性だったのだろう。憎きアメリカ人たちの中でもトミー・リー・ジョーンズ演じるスティーブには他の下心しかない連中とは違う誠実さを感じる。ベトナム人ではなく、一人の女性としてリーを見つめる眼差しはまさしく純愛であろう。異なる人種・性別でも分かり合えることもある。だがやはり、基本的には分かり合えないことの方が多いに決まっている。その中でどう折り合いをつけて生きていくのか、彼女の人生は示唆に富んでいる。私は卒業旅行でベトナム・ダナンを訪れたことがあるが、こんなにも美しい大地がこのような痛ましい戦場であったとは思えない。民族性や境遇といいベトナム人は日本人に一番近い人達だと思う。だから彼らがとても好きだ。リーの父母はあまりに厳格に思えたが、全部愛するわが子を思ってだったんだなぁと後から気づく。私も天と地の間でピースフルに生きていこうと思う。

希望の苗を植えていこうよ
地上に愛を育てようよ
未来に平和の花咲くまでは…憂鬱(Blue)
絵空事かな?お伽噺かな?
互いの幸せ願うことなど

サザンオールスターズ『ピースとハイライト』

幽霊

50年代のベトナム
ゲリラから娼婦に、そしてアメリカ軍人と恋に落ちて渡米、異なる文化圏での生活を経た後に、再び祖国の地を踏んだベトナム人女性の数奇な運命を描く伝記ドラマ

間

スゴい人生
でも、純粋な子でした

アメリカナイズ
それでもやっぱり、、

激動のベトナム
いろいろ恐ろしい
戦争
日本も関わります

自然が壮大

語りも良かったです

ベトナム戦争が勃発すると同時に、レ・リーの運命と呼ぶにはあまりにも壮絶な戦いが始まった。二重スパイ容疑による残忍な拷問、仲間からの非常なレイプ。村から逃亡したレ・リーは、サイゴンで不倫の恋に落ち、妊娠、出産する。子供を抱えて生きるレ・リーの前に、米海兵隊のスティーブ・バトラーが現れる。スティーブはレ・リーにとって希望の灯だったのだが、さらなる苦難の人生は続く。ベトナム戦争をベトナム人の側から描いた映画。アメリカとベトコンなどの大国や巨大な力に翻弄され、子守りとして雇われた主人と過ちを犯し食うために身体を売り夫との不和など壮絶な苦難にあいながら、父母から教わった仏教の教えと家族を支えに生きていくレ・リーの壮絶な生き方は、人間とって根本的に大事な心の中にある良心に従い生きることと悪い運命に負けないしなやかな心の大事さを教えてくれます。