9月25日はフランスが誇るリアリズムの映像作家ロベール・ブレッソン監督の生誕116周年！

かつてヴィスコンティ監督も手掛けたドストエフスキー著「白夜」をブレッソンが映画化し、
四夜に渡る男女のほろ苦い恋模様を綴った異色編。
ブレッソン作品には珍しく楽曲が多用され、それぞれのシーンを効果的に修飾していきます。

原作のサンクトペテルブルクから現代のパリ・ポンヌフ橋へと舞台を移し、
蛍光灯の青白い光で溢れる"白い夜"をフィルムに焼き付けたブレッソン。
絶妙な露出と感度により、眩い光の粒が零れるパリの夜景はさながら宝石を散りばめたよう。

孤独を拗らせて自閉的な妄執世界を生きる(多分童貞の)画家ジャック。
出来損ないのジャンピエール・レオのような風貌とは裏腹に、女性の母性本能を擽るどころか逆にドン引かせる気質はなかなか原作にも忠実なのです。

そんな折、ちょうど一年前に離別した恋人から待ち惚けを喰らい、傷心の少女マルトに恋をしてしまうジャック君。
セーヌ川に架かるポンヌフ橋はこの二人の恋の動向を静かに見守ります。

五月革命以降の学生運動とヒッピーカルチャーの台頭でそれまでの旧世代はことごとく否定され、
急速にアメリカナイズされてゆく70年代初頭のパリ。
時代の移ろいは人々のライフスタイルをも変え、ブレッソンの虚飾を排した演出は人間の寒々しい部分さえも風景として"シネマトグラフ"に収めます。

"手"によって大いに語られる演技、足元をなめるショット。
町中に溢れるMARTHEの文字攻撃や主人公のイタい行動の数々はどこかコミカルで、ブレッソンの柔和な一面も垣間見ることができます。

下宿人がなんとも胡散臭く、いけ好かないゲス野郎に見えてくるのは原作との最大の差異かと。

気まぐれな少女の官能性と男全般のスケベ心を全面に推した作風は実に写実的であり、
一方で男の気の毒なまでのロマンチシズムは、非情なまでに女のリアリズムを浮き彫りにさせるのです。

巨匠ロベール・ブレッソンの作品。
文豪ドストエフスキーの短編を翻案した物語。
4Kレストアで、初めて観る。原作未読。ブレッソンの作品は、『湖のランスロ』を観たっけぐらいの認識。

映像表現がさすがで、机の下で手を握るシーンなど、映画的なシーンが積み重なる。音楽の使い方が好みで、セリフではなく、要所で音楽で感情を伝えるのが印象的。ただ、歌詞が字幕翻訳されず、物語へどのような影響を与えているのか、わらからなかったです。
一方で、物語は、ドストエフスキーの翻案とのことですが、気にらなかった。それは、『オペラ座の怪人』と同じ理由。どこまでも、外見が良い男や金持ちへなびいていく展開は、勝ち組賛歌にみえて切ない。ただ、この物語の特徴として、カセットレコーダーに入れた声を何度も聞き直すシーンが繰り返されるが、実は、この夜の出来事の多くは、主人公の妄想なのではないのか、気になった。原題は「Quatre nuits d'un reveur」で、直訳すると、「夢見る四夜」？　絵描きの夢の物語であり、ラストで現実を突きつけられるようにもみえる。
そして、セリフが小説的で、文語調になっているような、朗読劇を聞いているような不思議な印象を感じました。
2025年4月9日＠京都シネマ

• #巨匠ロベール・ブレッソン
• #文豪ドストエフスキーの短編
• #難しい

1年後に再開を約束した男を
待ち続ける女マルトに恋をしたジャック。
というかまあジャックは
街で見かけた女性が美人やったら
好きになるというストーカー男🙄笑笑
マルトも変わってるけど( ´∀｀)

1番笑ったのはマルト.マルト.マルトと
吹き込んだ録音機をバスの中で
流して周りにドン引きされるとこ😂

てかファーストキス中に胸揉むのは
早すぎやろ🙄元気な証拠ですな🙈

と、まあ色々書いたけどこれがまた
めちゃくちゃ美しい映画やった🥺
橋や演奏...他にもうっとりする映像美。
ラストも🥲👍