地球上の資源が枯渇し、人類は樹木からエネルギーを採取するプロジェクトを立ち上げた。しかし地下のプランテーションで労働者による反乱が勃発。更にエネルギー源である樹木に異変が起き…というストーリー。
フランス産のSFスリラーです。登場人物は英語話してますが。
突然変異を遂げた植物の樹液に触れていた労働者たちはモンスターのような姿となりはて、プランテーションは廃墟のような姿になり果ててしまうのだった、という内容です。
上記に書いた粗筋ですが、これ、全部見終わってわかるかわからないかといったちょっと難解な作りです。監督のイメージ優先のアート色が強い、雰囲気映画のような感じですね。陰影きつくてモノクロみたいな映像もアートっぽさ感じさせます。
冒頭5分くらいは、暗闇の迷宮の様な地下プラントで目覚めた主人公が当りを探るシーンが続きますし、記憶をなくして訳が分からないまま主人公が施設を進んでいくので、見てるこっちも何が何やらさっぱりわからないです(笑)施設を彷徨う中で労働者たちの粛正に送り込まれた警備兵たちが突入してくるのを目撃したり、労働者が変異したゾンビか「ディセント」の地底人みたいなモンスターに襲われたり、植物学者だと名乗る美女と出会ったりする展開は何か「フォールアウト」とかの洋ゲーを彷彿させます。ホログラムみたいに表示される記録映像見る所もそんな感じ。個人的には前述した洋ゲーっぽさのおかげもあってかそんな飽きずに見れましたが、余りにも説明なく進んでいくので訳わからな過ぎて脱落する人多いでしょうね。
主人公も記憶を失って何者かわからず、女性学者に実験で植物の樹液注入されたら逆流して樹木が急成長遂げたり、突如凶暴化して女性学者レイプしたり、モンスターと戦ったりと普通じゃない所あるのでイマイチ信用置けない主人公ではあります。
後半になってこの世界の背景や何が起こっているのか、主人公の正体が徐々に明らかになっていく展開は中々面白いですね。地下プランテーションで行われている事は「ソイレント・グリーン」ちょっとだけ彷彿しました。主人公の正体も、警備兵たちが探してる標的の技師はあからさまに会話でよく出てくるので違うんだろうなと思ってたので、そんなに驚きはなかったかな。
結局主人公の特異体質については言及されることはありませんでしたね。主人公の最後の行動は「樹」に操られていたのではないかとも思えます。街が木々に覆いつくされていく光景は退廃的な美しさ感じました。
難解でアート色強く、アクションやエンタメ的なサービス精神にかける所あり、分かりやすい展開望む人には退屈に感じられる映画だと思います。個人的にはそんなに悪く無く感じました。

迷作。
地球のエネルギー問題を解決するために
なんかスゴイ樹木から採れる樹液を
巡って地上の政府軍と地下の移民奴隷、
そして自らの意思を持つ樹木の争いの話。


あまりに高度な話と圧倒的な描写不足の為
本質を理解できるのは監督のみでは？

少なくとも私は理解できませんでした。
もし観賞する機会があって、尚且つ
理解できる方がいたら是非レビュー
求めます。

ジャンルは考古学的意欲作ですかね。
映画を楽しむ物とするなら、この作品は
笑えないクソです。

モノトーンタッチの映像とあまりに淡々としかもテンポもノロい展開に観賞終了まで3日掛かりました。

暗闇の中泥にまみれた主人公が意識を取り戻しすも、自分の事、今いる世界の事等何の記憶も無く、とりあえず出口を探して徘徊するうち、徐々に自分を取り巻く状況、今いる世界の事が薄らながら見え始めるって展開なんですが、イントロで種明かしされてる通り、植物が人間に対し静かな攻撃を仕掛けるSFです。

テーマが一昔前のモノなんでそのまんま描いたとしても、それじゃ何の捻りも無いと考えた監督は先ず映像をモノトーンタッチで地下世界の雰囲気作りに走りましたね。
この薄暗いトーンだとホラーチックな雰囲気も出ますし、舞台設定をハッキリ見せずに済むんで低予算映画の粗も隠せますから一石二鳥ですもんねぇ。

でもね、この独特の映像と眠たいテンポを終始変化させない展開は、余りに盛り上がりが無さ過ぎて面白さの欠片も感じられないんですけどぉーｗ
この映画の”核”であるはずの地下世界が存在する意味や主人公が何者なのかを徐々に明かして行っても「ふーん、でそれがどしたん？」としかリアクション出来ませんｗ

「バイオハザード」のクリーチャーに似せた変異した人間、植物と一体化した映像等面白いシーンなんかもあるっちゃあるんですが、焼け石に水状態で余計に本編が味気無い内容なんだと再認識させる効果しかありませんでした。

ラストも・・・ここはお金かけて作らないと。
個人的には駄作とは思いませんが、監督の狙いが妙に癪に障る映画でした。