真面目な男と結婚して子供も授かるのに
他の男を好きになってしまう話

モンローが出てくると
そこだけ別世界に見えるぐらい
オーラ感じるなあ
動く彼女を見慣れてないからかな？
何か写真のイメージが強すぎて🤔

ライアンめっちゃ悪人面。笑
スタンウィックも何かエロいし
終盤のダグラス最高やった

あのタイミングでの
"中国人の真似してくれよ"は印象的。

『他なる映画と 1』（インスクリプト）の濱口竜介監督によると、本作はフリッツ・ラングの側から観た最もロメール的なフィルムであると。
本書でのこの章は、エリック・ロメールを通じてラングを観るという研究方法だったため、こういう表現になっている。

魚の水揚げシーンから始まる。
日常を映すだけの、あまり意味を持たないドキュメンタリータッチの「繰り返し」だ。
濱口竜介風に言えば、機械的無関心によるカメラの記録性によるものだろう。
しかし、このシークエンスによって主要登場人物の女性の人生そのものが見えてくるのだ。

ラングならではの
ドイツ表現主義を用いた
サスペンスフルな
昼メロ（笑）

ある意味ゲテモノの
類ではあるのだが…

「熱き夜の疼き/
　クラッシュ・バイ・ナイト」

題名からしてもはやロマンポルノかというような感じでありながら、バーバラ・スタンウィック主演のラング作品と言う事でサスペンスなのか？と分からず視聴。結果サスペンス昼メロと言う（笑）

しかも重厚な撮影で不倫モノをガッツリ撮りきってしまってるから、不穏過ぎる雰囲気が傑作サスペンス調になっていて凄まじい…。ある意味、ゲテモノと言うか独自路線になって点数アップに…(^^)

荒々しい男達が忙しく船から魚を下ろす。水産加工工場で女達は働く。そんな港町へとフラリとある女が帰ってくる。愛と都会に疲れた女メイは弟ジョーが住む家に戻ってきた。ジョーの友人でメイを知る心優しき船長ジェリーはメイの美しさに惚れていく。ジェリーの友人である映写技師アールもメイが気になるが、出て行った嫁を待つ身で…。

自由を履き違えたモノを獣と言う…。

深夜の告白で見事なファム・ファタールを演じたバーバラ・スタンウィックがメイを演じ、こちらも見事な悪女演技。男達を振り回します（笑）何者にも縛られたくないが、男は必要で幸せになりたいと言う…。こんなキャラクターいましたね…風と共に去りぬのスカーレット・オハラだ…。ただし…こちらは妖しさ満点でかなり下卑てますが。バーバラ自体、振り幅が広い役者で巧みな方だったそうで獣のストーリーを演じてます。

優しいだけの夫に対し荒くれで荒みながらも強烈に自分を欲す男にたおれてしまう…欲望に塗れて…これ即ち獣です。自由を求め、責任を忘れてしまう…ドイツ人であるラングから見たアメリカへの皮肉にも見えるあたりがまた…。

ラングの演出はドイツ表現主義と言われた怪奇性を際立たさせる陰影の濃い撮影なので、兎に角重たく、重厚で美しい。オープニングから何度か差し込まれる雲と太陽、海、船、夜の光と影。サスペンスフル過ぎて不穏さを煽りまくる。しかもセリフに当人たちと関係ない赤ん坊の死や死体が見つかったニュースと差し込んできて、不穏さを煽りながら前振りしてくるし…。

更にこの時代ぎりぎりを攻めた欲望を表すために、女性のスリップ姿やビキニ姿が出まくる…（笑）マリリンモンローはこのビキニ要員として弟ジョーの彼女で出てくる。また不倫相手のアールをよく見せるためや、崖から踏みとどまる、獣にならずに済む対比要員として便利に使われてますから出演時間も長めです。

結末は時代にあったものではあるのですが、フリッツ・ラングがメロドラマを撮るとこうなるんだと納得する作品だと思います。強烈かつ凄まじい現代にも通じそうな昼メロ。お暇なら是非（笑）

• #時にはこんなクラシックラブロマンス編
• #時にはこんなクラシックサスペンス編