近所のイオンに突如現れた謎のレンタル落ちDVD販売スペースで発掘。数日迷った末に購入し、鑑賞(数日後、まるで幻だったかのように販売スペースは消えていた)。

2005年に覚醒剤所持で逮捕された豊田利晃監督が、それから数年を経た2009年に公開した監督復帰作。

リベンジもの説話｢小栗判官｣を基にした歴史ファンタジーで、腕利き按摩(マッサージの中でもなでる、押す、揉む、叩くを得意とする人物)のオグリが生死の狭間を彷徨い、少女・テルテのために悪の大王に立ち向かうさまを描く。

純粋にどこでロケしたのかが気になる"灰色の峡谷"で、ヤンキーみたいな輩がぞろぞろ出てくる冒頭から中々にワクワクさせられる作品(この約5年後に『クローズEXPLODE』を撮っているのも頷ける)。

そして、その十数分後に起こる予想外の超展開には困惑した(不意に登場する板尾創路さんの名演も見所、悪役としての説得力がありすぎる渋川清彦さんの怪演は全編見所)。

と、正直、期待値は上がっていたものの、それ以降の約30分は、観客の集中力が試される試練的パートが続くので、かなりキツい。

やけにもったいぶった長回し、自然の映像、それを補うように鳴り続けるドラムが印象的な劇伴……。

このパターン、どっかで見た覚えがあるなぁと思ったら、同監督のドキュメンタリー『プラネティスト』だった(本作では自然の映像を映しながら迫力満点の音楽が続く、ほぼイメージ映像みたいな構成)。

そのため、本当にその辺りは記憶が皆無なのだが(今後はこの状況を"プラティネスト効果"と呼ぶことにした)、なんとか耐えて、クライマックスまで見ると、一気に盛り返してきて、面白さの波がスゴい。

映画史上類を観ない生首タイマンバトル(その決着を踏まえたナンセンスなジョークセンスなどに北野武監督『首』を想起したり)が始まり、劇中の悲劇すら許したくなるようなラストの展開で全てを持っていかれた。

正直、｢シャブを決めた人間が作れる映画｣、｢監督のファン向け｣という他の方のコメントは至極全うなので、あまり万人にオススメはしない。

しかし、｢絶対、この映画観た方がいいやろ｣と思う人物が浮かぶ内容ではあったし、初期の3作のみだが狼蘇山シリーズを観てきた自分にとっても、その原点が浮き彫りになった(首斬り映画という意味では『全員切腹』が一番近いかも)という点で、個人的には、最重要カルト映画ではあった。

• #蘇りの血
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• #プラネティスト
• #首(2023)
• #全員切腹

シャブ打ったもんにしか描けない小栗半官、って嘘嘘。話はどうってこと無いから、やっぱり見るべきはキャスト、中村達也に渋川清彦、超絶可愛い草刈麻有に、それより可愛いマメ山田！マメさん！マメさ〜ん！時に優しく、時に激しく全体を包み込む勝井祐二のヴァイオリン、zAkと伊賀大介のいい仕事。ただやっぱり中村達也は喋らせないで、そこに置いておくだけの方が効果的だと思う、それこそKEEさんがあんだけお喋りなのだから。豊田作品の入り口としては不適格。この世は地獄、どこまでも落ちて行く闇、だってさ。ラスト１０分がシュール過ぎる。

• #1円で買える名作シリーズ

豊田利晃監督の復活作品。
この監督は、実話を膨らませて創作していくタイプの方で、この作品も小栗判官をパンクアレンジした感じ。
感想は、監督の復活の叫びです。

主演の中村達也は多分素でやってる。タイコ叩きでなければ、俳優でもいけたかも（役は限定されるが。。）

草刈麻有がかわいすぎる。