火

夫を人気女流作家に奪われた醜女の復讐を描くコメディドラマ

何もが完璧な女性

バチバチです

ロザンヌ・バーが面白い
けど、途中から可哀想になってきた

記録

2025.08.30 レンタルDVDにて鑑賞
日本劇場公開時には映画館でも鑑賞しましたが、これまた同時上映は失念しました。

最近のコメディは面白くても何だか印象に残らないものが多いような気がする。もちろん才能のある監督や俳優による物の中には何度も見返したくなる作品ももちろんあります。てでもやはり80年代のコメディ映画が1番パンチがあると言うか面白いもの多いし、今では大物になってしまった俳優が出てたりするからそれも堪らない。

本作はオスカー最多ノミネートの記録を持つメリル・ストリープが初めて本格的なコメディに出演するということで当時は話題になりました。そして相手役が日本ではほとんど知られていないけれど全米では大人気のテレビ女優であるロザンヌ・バーだったこともあり当時の自分は凄いものが見られるのではと期待が高まったと記憶しております。
しかし出来としては凡庸で特に笑えないし、浮気性の夫への復讐と女性の自立みたいなものが含まれていてゲラゲラ笑って見るような映画を期待していると肩透かしを喰らいます。自分が喰らっちゃいましたから。

原作が一応あるのでそれに沿った展開になっているとは思いますが、それならば企画自体が元々失敗する運命だったのかもしれません。
ロザンヌ・バーは人気があった物の業界では独裁者として有名で視聴率が取れるからということで我儘放題だったらしく、その辺が作品に影響しているのかも？そして相変わらずメリル・ストリープはこんな作品でもオスカーを狙うつもりかよって感じの完璧なコメディ演技（もちろん嫌味です)してます。もっとはっちゃけたって良かったのでは？

1番納得がいかないのはエド・ベグリーjrがモテ男の役ということです。80年代のアメリカ人女性が理想とする中年男性像というのを知りませんが少なくとも彼では無かったはずです。それがメリル・ストリープ演じるハーレクインロマンス系ベストセラー作家のメアリーが一目惚れするようなタイプではないでしょうし、更に浮気を重ねるほどのモテ男とは思えないです。

そしてルースは復讐を計画するも全てがうまく行き過ぎで、尚且つ女性の自立を手助けするような人材派遣会社で大成功とか普通の主婦がそこまでできるのでしょうかね？
監督も女性監督ですがマドンナと組んで「スーザンを探して」をスマッシュヒットさせた実績はありますがそれくらいですね。
でもプロジェクトとしては期待はあったのかベテラン女優のシルビア・マイルズや本作の数年前にアカデミー賞を受賞したリンダ・ハントが脇を固めていましたが本当にもったいない。

観客に見えない部分で何があったのかはしりませんし、何もなかったのかも知れないですが、これだけの面子が揃っていて何とも平凡な映画に仕上がったものです。せめて笑えればいいですがクスッとも笑えなかった。