
19 世紀フランス、ロワール河近くの丘隆地帯に建つ「ざくろ屋敷」に、ある日、謎めいた夫人とふたりの男の子が移り住んできた。母子は、屋敷から離れず、密やかな生活を営んでいる。街の人々は美しい夫人の素性について噂をするが、誰もその過去を知ることは出来ない。 静かな、3人だけの美しい日々が季節と共に過ぎていく。しかし、ロワールの光に満ちたその生活には、常に不安の影が差していた。ある逃れられない病気から、夫人には死にゆく時が刻一刻と近づいていたのだ。
四国山脈に隔たれた高知県。いまだダムのない暴れ川の異名をもつ四万十川。太平洋に流れ出るその川の流れと共に、生きてるものが死んでいて、死んでるものが生きてるかのような土地で老いた祖父と余命を…
>>続きを読むある日、息子への子守歌が生まれた――。 “ろう”の写真家、齋藤陽道。20歳で補聴器を捨てカメラを持ち、「聞く」ことよりも「見る」ことを選んだ。彼にとっての写真は、自分の疑問と向き合う為の表…
>>続きを読む自然豊かなパリ郊外に家政婦と共に暮らす老画家・ラドミラル。日曜日にはパリから息子夫婦が孫を連れてやってきて、一家団欒の光景に満足げに微笑む。そこへ、滅多に来ない娘・イレーヌが訪ねてくる。恋…
>>続きを読む1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現し、そのダンス歴は現在までに3000回を超える田中泯。映画『たそがれ清兵衛』(02)から始まった映像作品…
>>続きを読むどこかの田舎町に住む、年老いた医者が1人。彼は雪が降り積もるその夜、遠く16km(10マイル)も離れた急病患者の元へ行かなくてはならず、困り果てていた。女中が馬を貸してくれる人を探している…
>>続きを読むある古びた運河の町が火事で焼けたというニュースが流れた。江口は大学生の頃、卒業論文を書くために、その町の旧家・貝原家に泊まりこんでいたことを思い出す。彼は何かと世話を焼いてくれた娘・安子と…
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