アッシャー家の末裔の作品情報・感想・評価

「アッシャー家の末裔」に投稿された感想・評価

【ゴシックホラーの要素てんこ盛り】
枝が剥き出しの木々と霧が立ち込める人里離れた場所に佇む謎の洋館、そしてそこに住む妻の肖像画ばかり描いている主人と神経衰弱なその妻。エドガー・アラン・ポーの原作『アッシャー家の崩壊』、王道(の中の王道!)ゴシックホラー。
白黒無声映画のゴシックホラーほど味わい深いものはないと再認識。蝋燭や燈や重厚なカーテンとかいかにも病んでる瞳や生気のない色白さとか…。たったの48分間なのに、久々にゴシックホラーの世界へ誘われた。
はぎの

はぎのの感想・評価

4.0
どこか不自然な廊下に、カーテンが揺れているというだけでここまで不気味なものかと。ストーリーに関して特筆すべき点はないですが、映像美にゾクゾクしました。
ギターの音色を表現するモンタージュがとても好き。サイレントなのでバックにはばっちりピアノの音楽が入っているのに、ただ自然の映像(川のせせらぎや、揺れる木々)を挿し込むだけで亭主が奏でる音色が聞こえてくるんです。
助監督にルイス・ブニュエルの名前があり、なるほどと。
不気味で詩的な映像が美しい。スローモーションの使い方が独特。
dude

dudeの感想・評価

3.8
ほとんどイメージ映像で話はよく分からないが何やらすごい。カーテンや枯葉は風に煽られ、本棚は崩れ、館は燃え落ちるという必然。色々と幻視してしまいそう。
ショットが冴え渡ってて惚れ惚れする。
モンタージュもすごい、マデライン=ロウソク

てかまずアッシャー家の崩壊が大好きなのです。
kyon

kyonの感想・評価

3.5
風や火や水、煙、ドレスのはためき、髪の毛のゆらめき、ヴェールのなびき、運動に注目していたジャン・エプスタインのやろうとしていることがわかる。

特にアッシャー家の主人が妻を絵画に描く度に妻の命が削られて、とうとう命途絶えるときの何重にも重ね合わされた画面が凄かった…。
ここでは死ぬ瞬間とその世紀を失う瞬間を表現する必要があったと思うけど、いくつもの妻のミドルショットを重ね合わせて、さらに動かして不安定な画面のゆらめきが見事に成功していた。

あとは妻がもう一度現れる(生き還る?)とき、ミディアム・ヘアがロングの黒髪になってるのも印象的。

1920年末、『サンライズ』とかも似てるけど、ヨーロッパの映画では映画の表現をめぐる実験が数々やられていて、この時代にあの妻の死の瞬間に到達してるのにほぅ…っとなった。
とんでもないモンタージュ。揺らぐカーテンとロウソク。
最後の方はカオスで訳分かりませんが、この不気味さが偉大である。
ブニュエルが助監督も納得できる。
ゴシックの金字塔でした。早く見ればよかった。
pogo

pogoの感想・評価

4.2
昔図書館で観て凄く良かったので、再鑑賞。

ポーのアッシャー家の崩壊の映画化。
原作は妹マデラインの話だけど、本作は妻になってたりで、ライジーアが混じってる。

瘴気に包まれるアッシャー館のカットは、おどろおどろしくて素晴らしい。サイモンマースデンを思い出した。

葬列のシーンで、蝋燭が二重に写されてるけど、雰囲気出してて非常に良い。

揺れるカーテン、崩れる本棚、葉の落ちた木々、揺れる川面と印象的なカットが多かった。
Yn

Ynの感想・評価

3.0
物語自体は簡単で分かりやすく、若干物足りない。
でも、無声映画で臨場感や緊迫感がこんなに表現できるのかと、一気に引き込まれる役者の演技もすごい。
様々な角度から漂う気配、スローや反復の効果も当時の傑作だと思う。
本筋は『アッシャー家』だけど複数の作品の要素を混ぜているため一貫性に欠けているところは否めない、それでもなお圧倒的な演出力
>|