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『フィルムエイジ:ザ・ストーリー・オブ・ディセンデンツ/オール』に投稿された感想・評価

高校の時パンク~メロコアのコピーバンドでベースを弾いてまして、初めてALLを聴いた時は高速でひたすら正確に刻み続けるダウンピッキング、尚且つそれで突如躍動的に動きまくるという驚異のベースラインに衝撃を受けたのを覚えています。
力強いパンクサウンドの中で、縦横無尽に泳ぎ回る彼らの極上メロディーは今でも色褪せません。
「She's My Ex」なんてイントロ聴いただけで身震いするくらい。
映画館に向かう時とか、当時通い詰めていたライブハウスへ向かっているような、とても懐かしい感覚に襲われました。

劇場内で鳴り響くDESCENDENTSとALL。
思わず声が出そうになるほど豪華な、USパンクの重鎮達によるインタビュー。
日常的なとぼけた歌詞と彼らのポップなパンクスタイルは、従来のポリティカルなパンク/ハードコアとは明らかに一線を画しており、メロディックパンクの礎を築いた異端児と言えるでしょう。
場内でも幾度となく笑いが起きたり、楽曲にのったり、一体感のある不思議な空間でした。
あと「One more day」にはそんなエピソードがあったのか…とか。

帰り道も映画の後というよりは本当にライブ帰りの心地がして、まるで十代のキッズに戻ったかのような体験。
青春時代を蘇らせてくれた彼らに深く感謝です!
パンクロッカーなのに化学者、パンクなのにメロディアス、だから型破りで最もパンクの精神に近い

ゴリゴリのパンク全盛の時代にポップミュージックに接近したメロディアスなサウンドでパンクそのものを壊しにかかったカリフォルニアのバンド・ディセンデンツとオールのドキュメンタリー。

ディセンデンツだけでなく、同時期のメロコアシーンを取り上げている珍しい作品。その筋のドキュメンタリー資料として貴重で、さらに独創的。

化学の博士号を持ち大学の非常勤講師も勤めていたフロントマン・マイロをはじめ個性的なメンバーの面々に惹かれる。インタビューでもマイペースを貫き、メンバー同士の不和などもないまま40年以上活動を継続しているのが純粋にすごい。ナードな見た目、脱力系なマイロのマスコットを用いたアルバムジャケットでありながらゴリゴリのパンク、90年代以降のスカパンクやポップパンクに多大な影響を与え、今作にもそんなバンドたちがインタビュー出演している。なにより、大病を患ったドラムのビルの生い立ちと復活劇を追ったところが素晴らしく、とてもグッときた。

音楽は言わずもがなのクオリティで、各楽曲の激情が乗った演奏、マイロとチャドの歌心があふれるボーカルが耳に残る。ディセンデンツ、オールのシンプルで無骨なのに大衆にも受け入れられるポップなサウンドは唯一無二で、特にディセンデンツのアルバム『Milo Goes to College』、『Enjoy』あたりの収録曲は名曲が多く、水準がめちゃくちゃ高い。しかし、最近の作品もクオリティが落ちておらず才能が枯れるどころかより先鋭化してきているのがすごすぎる。

ちなみにマイロは音楽に専念するため大学教員を辞めている。これをパンクと言わずしてなにがパンクか。
初回☆3.1→4.0に修正。

先週一週間入院していて、友人がDVDを差し入れてくれたので再度鑑賞。劇場で見たときはピンと来なかったのに、結局入院中5回位ラストシーンを見直してしまった。号泣。

地元の図書館(YESのロンリーハートがなぜか大量に所蔵されているアナーキー図書館、joyとかリンベックとか意味不明に熱いラインナップ)でオフスプ→エピタフ繋がりでALLを借りた思い出。ディセンデンツは全然後追い。

今作で初めてALLがけちょんけちょんに評価されてるのを知り、初回鑑賞はしょんぼりしちゃったんですよね…そっから身が入らなくなったというか…あまりにスコットが不憫だ。気にしてないっぽいけど。

今回は心の準備もしっかりして、コメンタリーも合わせて見たのでとにかく楽しかったです。
・アンビエンスレコード川崎さん
・いっそん
・TEENGENERATEドキュメンタリーの近藤監督
・アスパラ原さん
という豪華コメンタリーメンバー。
音楽に詳しい先輩の家で飲みながら解説してもらってる感じ。裏話が面白いです。特にいっそんのメガネがずっとダテだったっていう話が衝撃でした…

ラストのThank youは永遠に見ていたくなる最高のライブシーン。二番の歌詞の翻訳が最高。号泣。

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