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カサバー町
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『カサバー町』に投稿された感想・評価

[ある姉弟の一日、ジェイランが両親に捧げた記憶の叙事詩] 60点

Wikipediaのジェイランの写真が高校同期にそっくりだったので、我が家ではジェイランは彼の名前で呼ばれている。初ジェイランだが、デビュー作から見始めるなんて、さぞ彼も嬉しかろう。

字幕の出るタイミングが完全に読ませる気のないものだったので、私もそれに従ってほぼ読んでいない。だから内容はほとんど理解していないが、映像的な美しさは特筆に値する。学校の退屈な授業に対するささやかな反抗としての羽毛や気を散らす猫の声やらストーブに落ちる水の音など映像面でもサウンド面でも攻めてくる冒頭は中々イカしている。姉妹が学校から墓場を通って家族のいる森に戻ってからは、元兵士らしき祖父の語りが始まり、あまり聞いていない弟のように、私も字幕を追わずにボーッと聞いていた。焚き火がパチパチを音を立て、風が吹き、犬が遠吠する。そして、爺さんが話しているのを流し聞く…どうやら私もトルコの森にいるようだ。どれくらい時間が経っただろうか、字幕を読んだり読まなかったりを繰り返している内に夜が明けた。姉妹は家族とともに家に戻り、私もそれについて行った。

結局の所、内容は一ミリも追えていないが、雰囲気は楽しめた。次回見るときは是非とも日本語字幕或いは適当なタイミングで出る英語字幕で見てみたいと思う。

唐突にロバが出てきたシーンは「バルタザールどこへ行く」すぎて笑ってしまったが、それにしても雪はどこへ消えたのだろうか?
ふと久々に見てみたけど、やはりジェイランはこの長編デビュー作のように詩的な映像表現で寡黙に語ってくれた方が断然良い。

タルコフスキーファンとしての主張が強い水や風の表現も師事具合がわかって逆に良いし、こういう美的な嗜好に共通点がある人間の作品は好きにならずにいられない。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

4.0
【ヌリ・ビルゲ・ジェイラン長編デビュー作】
自宅からトルコ映画DVDボックスが出土した。トルコ映画100年を記念して、トルコ映画史に残る名作を12本収録したものらしい。トルコの名作映画12本とはいっても、結構最近の作品が多く、また日本人にとってトルコ映画といえば「路」のユルマズ・ギュネイなのだが、彼の作品は収録されていなかったりする。

今回観たのは、そのDVDボックスの中の「カサバ 町」です。「雪の轍」でパルム・ドールを取ったヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の長編デビュー作とのこと。このDVDボックスの中では唯一といっていい、日本で上映されたことのある作品。しかも東京国際映画祭では東京シルバー賞を受賞している。果たしてその中身は...

☆「カサバ 町」あらすじ
トルコのカサバの町に住む女の子と男の子の目線から見た日常を綴ったドラマ。少女と少年のパートと夜な夜なたき火で大人が語り合うパートの2部構成となっている。

☆ベルイマン愛を感じる一本
ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の長編デビュー作は、まるでイングマール・ベルイマンの作品のようでした。実際に、彼のオールタイムベストを調べたところ、2012年にSight&Sound 主催のオールタイムベスト投票で下記の順位にて投票していた。

1.鏡
(アンドレイ・タルコフスキー)
2.アンドレイ・ルビュルフ
(アンドレイ・タルコフスキー)
3.東京物語
(小津安二郎)
4.晩春
(小津安二郎)
5.抵抗 (レジスタンス) - 死刑囚の手記より
(ロベール・ブレッソン)
6.バルタザールどこへ行く
(ロベール・ブレッソン)
7.恥
(イングマール・ベルイマン)
8.ある結婚の風景
(イングマール・ベルイマン)
9.情事
(ミケランジェロ・アントニオーニ)
10.太陽はひとりぼっち
(ミケランジェロ・アントニオーニ)

こうみると、処女作はジェイラン監督の好きな作品のエッセンスを余すことなく入れ込んでいることが分かる。それでいって陳腐だったり二番煎じではないところが面白い。

物語は2部構成となっており、前半では姉と弟の生活が和やかに描かれる。先生が「んっつなんか教室臭くない?皆弁当出せ!」という下りは、日本の学校でもよくある光景。コミカルです。そう思うと、天井からふんわり綿が降ってくるシーンがあるのだが、あまりの美しいシーンにノックアウトさせられる。小学校の長閑さとあまりにかけ離れた芸術的過ぎるシーンに、そりゃベルリン国際映画祭でカリガリ賞も獲るわなとなる。

さらに、姉・弟が森に繰り出すようになるとこれまたアーティスティックな構図の連続となる。よっぽどベルイマン好きなんだろうと思わざる得ない、自然と人、光と影のコントラストで観る者を飽きさせることはない。劇中ではストーリーはなく、登場人物同士が雑談しているだけなのになんて魅力的なんだ。


☆後半は大人の世界
ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督は「昔々、アナトリアで」や「雪の轍」でもそうだが、政治や歴史、その他たわいもない話を延々とする描写を盛り込んでくる。デビュー作も同様に、後半40分ぐらいは、森で男達がずっと会話しているパートになる。大学に進学し、インテリでバビロンやメソポタミア文明を熱く語る男と、兵士として戦争に行った男のたき火を囲ってのディスカッションを少年・少女の目線から見る。

ふと、ブンブンの幼少期を思い出す。難しくてよく分からないものの、話の内容が気になってしまう感じ、大人の階段の一歩をよじ登ってみようとする感じがよく描けている。前半パートが光とすれば、後半の大人パートは闇となるわけだが、そのコントラストが決定的にブンブンの心を鷲掴みにした。

明確なストーリーこそない。言うなれば監督の幼少期を描いた私小説的映画ではあるがとっても良い作品でしたよ。

『カサバー町』に似ている作品

雪の轍

上映日:

2015年06月27日

製作国:

上映時間:

196分

ジャンル:

配給:

  • KADOKAWA
3.7

あらすじ

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上映日:

1985年10月12日

製作国:

上映時間:

95分

ジャンル:

4.0

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