第七の犠牲者を配信している動画配信サービス

『第七の犠牲者』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

第七の犠牲者
動画配信は2025年6月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

第七の犠牲者が配信されているサービス一覧

第七の犠牲者が配信されていないサービス一覧

Prime Video
U-NEXT
DMM TV
Rakuten TV
FOD
TELASA
Lemino
ABEMA
dアニメストア
Hulu
Netflix
JAIHO
ザ・シネマメンバーズ
WOWOWオンデマンド
アニメタイムズ
Roadstead
J:COM STREAM

『第七の犠牲者』に投稿された感想・評価

4.4
死は善…😭

リュートン×ロブソンの傑作!超好き!
姉が行方不明に…。数日前の目撃情報はあるのにどこにも見つからない。しかも姉が暮らしてた部屋の天井には首吊り用のヒモ…😱朧げな姉の面影を辿って街を行くうちに様々な恐怖現象に見舞われ、自分が知っていた姉のイメージがどんどん覆されていく…。

「不在」を延々と追いかけるうちに、今まで姉だと思っていた者が自分の中でまるで別人と化していき、どんどんとイメージが混濁していくのが堪らなく好き。姉ってなんなの…?的な。「不在の実在」を描くという点では、やはり『レベッカ』の影響(リュートンはヒッチコックとも親交があったらしい)だろうし、そのヒッチコック『サイコ』に影響を与えたと良く言われているシャワーシーンがあったりと巨匠同士の関係性が熱い!!

ちなみに監督のマークロブソンはウェルズの『偉大なるアンバーソン家の人々』やターナー作品で編集をしてた人。それもあってターナーみが凄い!『キャットピープル』のヒットでAクラスな予算でOK出てたのに、あえてそれを断りBクラスで作成することで外野に何も言わせないようにしたリュートンさんも相変わらず素晴らしい!

主人公姉妹は孤児。(恐らく)キリスト教の寄宿舎で育った主人公は化粧品工場を経営してる姉の仕送りで暮らしてる→姉からの仕送りが突然ストップ→え?姉なにしてんの?→探しに姉のいるニューヨークへ→どこにもいない…っていう流れ。その不在の流れから「生と死」についての形而上学的な問題へと発展していくのは、現実世界で起こっている戦争と絡めることで非常にペシミスティックな奥行きが生まれてきて良かった!

姉は悪魔崇拝集団に属していたことが割とすぐにわかるんだけど、DVD解説によれば姉は同性愛者で当時の時代的な抑圧から望んでいない異性婚を選択したというのが通説らしい。そのあたりに世相への反抗としての悪魔崇拝者の選択意図も浮かびあがってくる。主人公がキリスト教寄宿舎から出る時に「もう戻ってくるな。生きていくには勇気が必要」とアドバイスされ、実際に男性からの言葉に「私に命令をするな」と強気に反抗する姿にも旧来的・男性的価値観→フェミニズムという当時としては先鋭的な内容となっているのも驚き。

批判を恐れてか、古くから継承されてきた規則・ルールの矛盾に思い悩む信者たちをキリスト教ではなく対抗馬である悪魔崇拝者の中で描き隠れ蓑とすることで強調し(恐らく7つの大罪のパラレルで姉は怠惰の派生な気がする…)、「自殺の強要」という戦争批判も盛り込む。そんな虚しさしかない社会に突きつけられる扉越しの「音」のインパクトは映画史に残すべき素晴らしいシーン!

ターナー『キャットピープル』『レオパルドマン』のような夜の帰り道のトラッキングの不穏な雰囲気が素晴らしく、冒頭で「喧騒」を扉の向こうに封印した妹と呼応するかのように「喧騒」が姉を救うというカチッとハマる感じが気持ち良い!殺害シーンでの2人にかかる光と闇の対比、ずっと規則正しく流れる時計の針の音、そして表情を見せないトラッキング…と鳥肌たつレベルの美しさ。そこからの地下鉄での行って戻るという心的治療過程の中に投入される核爆弾クラスの恐怖等々恐怖演出の素晴らしさは流石のリュートン!

彼女の部屋番号から既に「死」は決まってるわけで、それに向かい一方通行で進んでいく感じは『プロミシングヤングウーマン』みたいでもあるな〜と思った。『プロミシング…』は復讐したけど、本作はしない。それこそ時代抑圧の力の差なのだろうし、「死は善だ」と語ったリュートンの皮肉屋な感じも好き。すんごいよかった!
No.173[ある邪教脱会者の末路] 90点

RKOの敏腕プロデューサーであるリュートンは短時間低予算を条件に奇っ怪な映画を作りまくっていた。今回も「私はゾンビと歩いた!」と同じく邪教をうっすら描いており、おどろおどろしさのスパイス程度にはなっていたと思う。

女学生メアリーが失踪した姉ジャクリーンを探しにニューヨークへやって来る。ジャクリーンの痕跡はあるものの彼女は見つからない。やがてメアリーはジャクリーンの夫グレゴリーや同じアパートに暮らす詩人ジェイソン、ジャクリーンの主治医ルイスなどと出会い、ジャクリーンが悪魔信仰のメンバーであると明かされる。ルイスに悪魔信仰のことを話したジャクリーンは組織から追われていたのだ。メアリーの熱意に納得したルイスはジャクリーンを隠れ家から元のアパートに帰すも、紆余曲折を経てジャクリーンは自殺する。

悪魔信仰という割にはメンバーの"にわか"感が拭えない。やたら教典を暗唱したがったり、毒入りワインを呑めと圧力をかけたり(普通に殺せよ)、極めつけはルイスが主の祈りを暗唱すると"それ言われるとキツいな"みたいな顔して俯くのだ。しかも、ジャクリーンは悪魔を信仰する前から精神が不安定であり、自殺する理由も不明瞭。

ただ、前半のおどろおどろしさは非常に良かった。特にメアリーが探偵と夜の工場に忍び込むシーンの光の使い方は狂ってる。そして、そういう引き込むような演出があったからこそ、つまらんメロドラマみたいになった後半が勿体ない。

キム・ハンターが途中から星野みなみにしか見えなくなったのはいいとして、"ジャクリーンは一度見たら忘れないくらいの美女よ"とフラグ立てといてジーン・ブルックスのあの髪型は悪意しか感じない。吹いちゃったじゃないか。

追記
アテネ・フランセ文化センターって上映環境悪すぎて、だいたいのやつがChoo Choo TRAINやってんだよね。
マーク・ロブソンの作品を初めて見たが、はっきり言ってこの作品はある一点を除いて平凡(というかジャック・ターナーの劣化版)と言わざるを得ない出来だった。

しかしそのある一点であるジーン・ブルックスの存在感とインパクトは絶大で、中盤になってようやく出て来たときも話している姿を徐々に寄ってクローズアップにしていく画面も、彼女に関する場面はとにかく素晴らしかった。(出番が限定的なせいで途中アムロの活躍が見たいテム・レイ状態になってしまったが)

他に面白かった映像は後のサイコみたいなシャワーシーンくらいで全体的には退屈感を覚える内容だったから、マーク・ロブソンの他の作品にさほど興味を抱くことにはならなかったけど、ジーン・ブルックスの出演シーンだけで見た甲斐はあったように思えたから彼女の他の出演作品はもっと見たくなった。

『第七の犠牲者』に似ている作品