修行僧の宗朝(そうちょう)は、飛騨から信濃へ抜ける山道で道に迷い、日も暮れた頃に孤家(ひとつや)にたどり着きます。この家に住むのは妖艶で気高い女と、女が養っている次郎、そして親仁の三人。一夜の宿を乞う宗朝を、女は一度拒みますが、思い直してその願いを聞き届けると、人が変わったように優しく接し始めます。女の案内に従い、宗朝が谷川で体をぬぐっていると、女が背中を流し始め、自らも着物を脱いで寄り添ってきます。宗朝は慌てて女の手を振り払い、川から上がります。女の色気に迷い煩悩の思いが沸き起こる一方、夜更けに鳥や獣たちが女のもとに集う只ならぬ様子に恐れ慄き、宗朝は一心に経文を唱えて心を静めます...。
大正末年の1926年。新派の劇作家・松崎春孤は、落とした付け文が縁で品子という美しい女と出会う。その後も3度続いた奇妙な出会いを、パトロンの玉脇に打ち明けた松崎は、品子と一夜を共にした部屋…
>>続きを読む悪夢にさいなまれている画家・竹久夢二は、駆け落ちを約束した恋人・彦乃と待ち合わせている金沢へ向かった。しかし待てども彦乃は現れず、夢二は湖上で出会った美女・巴代に惹かれ、逢瀬を重ねる。そん…
>>続きを読む徹底した美意識で織田信長や豊臣秀吉を魅了した茶人・千利休は、秀吉の怒りを買ったことで切腹を強いられる。その時が刻一刻と迫る中、利休はこれまで歩んできた道のりや、美に対する自身の考えの根源に…
>>続きを読む江戸時代から続くという由緒ある名家・一柳家。当主・賢蔵に年の離れた花嫁・克子が嫁入りしたが、婚礼が終わった夜、ふたりの死体が発見された。現場には怪しい三本指の血痕が残されていて…。この奇怪…
>>続きを読む2003年に40歳の若さで急逝し、伝記映画『ANITA』(2021)がアジア各国で大ヒットして人気が再燃中の香港の伝説的歌姫アニタ・ムイの女優としての決定的代表作。『さらば、わが愛 覇王別…
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