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息の跡
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『息の跡』に投稿された感想・評価

Benito
4.0
【陸前高田にある種苗店 佐藤さんの物語】

2011年3月、津波で一度は店を流された佐藤たね屋(種苗店)の店主 佐藤貞一さんの'復興'を何年もかけて撮影をした監督の小森はるか。そこにナレーションはなく、佐藤さんの独特な語りと、時々小森のボソボソっとした声にどこか引き込まれてしまう、そんな映画。

そして佐藤さんは、津波の体験を描いた手記「The Seed of Hope in the Heart」があって、日本語で書く事が辛いからと英語て製作していて中国語やスペイン語版もある。それを朗読する場面が印象的。

津波の経験とそれを学びを伝える事、震災後に様々な国からもらった好意に感謝を伝える事、という強い意志が佐藤さんを動かしているのだろうし、井戸を掘り、苗を育て、店を再建していく不屈の精神にはリスペクトしかない。

2022年3月現在、佐藤さんの店は姿を変えて今も営業しているし、Twitterもやってる。多くの人が彼の苗を買い、育てられるといいなって思う。
Moomin
5.0
講義内にて 小森はるか監督3作目
報道とは違う これが映画だ 記録とも似ていて少し違う そこには編集という作業があるから これがドキュメンタリーだ
今作は震災後の更地に自身のタネ屋を再開し営む佐藤さんが主人公の作品 佐藤さんの人柄と小森さんとの二人の空間の関係により作品が進んでいく
震災の当事者であることを胸に記録を英語や中国で語り継ぐ手段を選んだ佐藤さん ほとんど密着という形で 佐藤さんの日常やタネ屋さんのお仕事を撮る 一見退屈に思えるが
それがずっと見てられる
対象者の面白さは作品に出来に大きく関わることが分かる

祭りのシーンの祭りの音を消して後ろの音だけ細く流し200度ぐらいのパンをしていたショットが印象的であった それまで語られていた消される記憶 残された記憶 当てにならない記憶 今作っている記録 周りは田んぼの更地だ そして数年後には嵩上げされる事実がある 
要素が重なり合った状態であの祭りでの人々を見せる意味 そこには消されていく記録に対して抗おうとする佐藤さんと一緒に、小森監督自身もまたそれに抗おうとする姿勢が見えるショットであると考えた

観賞後小森監督とのzoom対談
 テロップを入れない演出はショットで映像を見せていくのに無駄な要素は入れたくないから 一見不親切であり しかし今作では映像作家の小森さんらしい素晴らしいショットが数多く並べられている どこか柔らかくて儚いショット 彼女が対象者を捉える姿が考え込まれているのが良く分かる
 また小森さんは対象者の身体性にどれだけカメラがついていくかが大切であると それは手の動きであったり事象に対しての反応 これを撮らなきゃ が小森さんは感覚で分かるらしい 天才か
カメラの前と後ろの会話がいろんな意味で結実しているところが、小さなエポックメイキング。
(会話があるドキュメンタリーも多いが、
撮る側と撮られる側の凝視しているであろう時や場所が同じ、アプローチが違う、という意味で結実。2人の想いが異音同義のユーモア入り)

カメラが入るとノンフィクションもフィクション、カメラの前ではドキュメンタリーも意味合いが違ってくるとはよく言われる。

そんな境界線を消すような、
カメラの前と後ろの会話。

半径数メートルの世界でも、
ひとと土と空とその先の繋がりや、向こう側を描ける人もいる、

スペクタクルな世界でも、
ひと1人描けない人もいる。

キラキラ輝く瞳、口紅が真っ赤な、
ポリタンクの上に、
I saw the seed of hope in my heart.

フィクション、ノンフィクションを超越した
バディムービー(と呼ぶのが私にとっては腑におちる)の傑作。

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