自由だ～٩(//̀Д/́/)۶


リチャード・ドナー監督 2006年製作
主演クリストファー・リーヴ


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
クリストファー・リーヴのお誕生日レビュー第2弾！

昨日レビューした「スーパーマンⅡ 冒険編」に続くレビューですので、まずはそちらをチェック(ˆωˆ )ﾌﾌﾌ…


「これは本来の着想で作った『スーパーマンⅡ』です」のテロップに感激。なかなかこうしたものが作品化されるケースは少ないですよね。


今回は予告通り、劇場版の「スーパーマンⅡ 冒険編」と「リチャード・ドナー・カット版」を比べてレビューしたいと思います。

コメンタリーを聞いていると、僕は2作目のコミカルな展開はリチャード・レスター監督の好みだと思っていたんですが、レックス・ルーサー絡みのシーンはドナーが撮っていたんだそうです。ジーン・ハックマンとネッド・ビーティを生かすために考えられた脚本だったんですね。

本当は共同監督としてドナーの名前を出す提案もあったのに、エッフェル塔の場面を観ただけでガッカリし、断ったと答えていました。名前を出されることすら嫌だったんですね。

さて、以下はその「ドナーカット版」です。
比較のため、ネタバレレビューになりますことをお断りします( •̀ω•́ )و✧








オープニングが全く違うんだなぁ。
圧倒的に素晴らしいオープニング。
まず、何が違うと言って、マーロン・ブランドの出演です。スーパーマンの父親ジョー=エルを演じたマーロン・ブランドは、とにかくギャラが高かったらしい。
それは主演のクリストファー・リーヴの数倍とのこと。
そのため、2作目は予算の関係でマーロン・ブランドの出演シーンが全てカットされました。
でもそれはないよね～。

「冒険編」で北極のスーパーマンの秘密の部屋を見つけたルーサーが、ホログラムの母親に質問するシーンは、本当は全て父親ジョー=エルのシーンでした。
このドナー版は、それが全てマーロン・ブランドに戻っています！マーロン・ブランドがジョー・エルを演じるシーンだけで、満点計上です( •̀ω•́ )و✧
そして、しっかりと父子のストーリーに戻りました。これだけで確かに「ドナーカット版」の価値がある( ˘ ˘ )ｳﾝｳﾝ


そして、タイトル・ロールの最後に"Directed by Richard Donner"の文字が出てくるところで、グッときましたね( •̀ω•́ )و✧


このドナー版ではゾッド将軍らがファントムゾーンから解放される核爆発も違います。
本来は、前作のルーサーの企みを回避するために核ミサイルを宇宙へと飛ばしたことで、ゾッド将軍らが解放される展開で、前作との繋がりが強かったし、前後編的な意味合いもありました。

ところが「冒険編」は、核爆発を起こすために、わざわざテロリストを登場させ、スクープを得ようとロイスがパリのエッフェル塔に登ります。そして、危機に陥った彼女を助けるために核爆弾を宇宙へと運び、それによりゾッド将軍らが解放されました。
だから、このエッフェル塔のシーンは「ドナー版」には丸ごとないんです！僕は驚いちゃったなぁ。
ねっ？全然違うでしょ？


また、ロイスがクラークをスーパーマンだと白状させるためにとる行動も違います。
「ドナー版」では、冒頭いきなり会社の窓から飛び降りるロイスが描かれますが、このシーンも「冒険編」にはありません。その代わりにナイアガラの滝でのイチャイチャシーンが加わるんですね。あのおっちょこちょいで火の中に手を突っ込むシーンなんかはないんですよ。やっぱりね。
代わりに出てくるのが、スクリーンテストで撮ったシーン。ピストルの空砲を使ったロイスのトリックにしてやられたスーパーマンでした。ロイスの「ガッチャ！」が可愛い！


ラストの描き方もまるで違う！
これが決定的ですね。
実は、第1作のラストの地球を逆回転させ時間を巻き戻すのは、第2作目用のアイデアだったようです。でも、とにかく1作目を完成させねばと考え、1作目に使いました。
ドナー版は、その本来のエンディングである地球逆回転を採用しています。そして、ゾッド将軍らがファントムゾーンから解放させること自体を元に戻すのです。

本来、クリプトン星には死刑がありません。
そこから考えると、ゾッドらを殺して終わるのではないラストは、極めてスーパーマンらしく、やはり正しいエンディングだと思いましたよ( ˘ ˘ )ｳﾝｳﾝ



それにしても、CGのない時代に今作の特撮は素晴らしいよね。見事な合成です。特に「ドナー版」は2006年にブラッシュアップしていますし、音も映像も別のもののように綺麗になりました。
未見の方は必見！
ぜひ、お手に取って観てください( •̀ω•́ )و✧

• #今日は何の日シリーズ
• #誕生日
• #クリストファー・リーヴ
• #スーパーマンシリーズ

1作目に続き鑑賞。

ヒロインがスーパーマンの正体を暴くため、建物から飛び降りたり空砲を撃つシーンは面白いと思った。

街を破壊するゾッド将軍達に市民が立ち向かおうとするところも短いが好き。

これがなければMCUもDCEUなかったスーパーヒーローものの「幻の金字塔」でした。前作に続いてリチャード・ドナー監督＋マリオ・プーゾ脚本＋ジョン・ウィリアムズ作曲＋マーロン・ブランド、ジーン・ハックマンにクリストファー・リーヴというドリームチーム。

本来の姿である本作リチャード・ドナー監督『スーパーマンII』が日の目を見たのが2006年でした。わお！全然違う映画じゃないか！

プロデューサーのイリヤ・サルキンドは製作費を抑えるために前作『スーパーマン』（1979年）と本作も同時に制作することを決めます。だから、前編と後編の合わせて一作なんです。しかし、プロデューサーとリチャード・ドナー監督は途中でケンカ。70％の撮影が終わっていたのにリチャード・レスター監督に途中交代してしまいます。結果的にリチャード・レスター監督『スーパーマンII／冒険篇』（1981年）は本来の姿とかなり違うものになってしまいました。演奏もジョン・ウィリアムズではないし、マーロン・ブランドの登場シーンも丸ごとカット。

まず、オープニングとエンディングが全く違います。リチャード・レスター監督『スーパーマンII／冒険篇』はコメディータッチでしたが、リチャード・ドナー監督『スーパーマンII』はスーパーマンの葛藤に焦点が当てられています。レックス・ルーサー（ジーン・ハックマン）がコメディーリリーフとして登場するのでスパイスとしてコメディーが入る程度。テーマ、ストーリー、雰囲気も前作とのつながりがより明確です。

テーマであるスーパーマンの苦悩を描くには父親のジョー＝エル（マーロン・ブランド）が絶対に必要だったんですよ。マーロン・ブランドの出演料をケチって出演シーンを全てカットするプロデューサーにリチャード・ドナー監督が反発したのはよくわかります。リチャード・レスター監督『スーパーマンII／冒険篇』ではお母さんラーラ＝エルでしたからね。厳しさがない。

とにかく白眉はエンディングだよなあ。一作目で本作のエンディングを使ってしまったから、どうするんだ？と思ってましたが、そうきたか！と。一作目の『スーパーマン』も偉大な作品でしたが、本来の姿の『スーパーマンII』も負けず劣らずの傑作でした。まあ、そもそも二つで一つの作品だったのだから。

• #ジョン・ウィリアムズ