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尾崎翠を探して 第七官界彷徨
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『尾崎翠を探して 第七官界彷徨』に投稿された感想・評価

大正から昭和初期の短い期間に活躍し“幻の小説家”と言わた尾崎翠の代表作「第七官界彷徨」(1933)の映画化。作者伝記パートとの二層構成。ピンク映画を300本以上撮っている浜野佐知監督の初めての一般映画。

1971年、鳥取市で入院する尾崎翠(白石加代子)を、若い頃からの親友、松下文子(吉行和子)が見舞いに訪ねる。思い出は若い頃、文学仲間の林芙美子(宮下順子)らと夢を語り合った日々へと遡っていく。。。
【第七官界彷徨】
赤い縮れ毛の“女の子”小野町子(柳愛里)は、人間の第六感を超えた“第七官”に響くような詩の創作を目指し上京、兄二人と従兄弟が住む東京の貸家で暮らし始めた。長兄の一助は「分裂心理」専門医、次兄の二助は肥料と苔を研究する大学生、従兄弟の三五郎は音楽大学を目指す浪人生。町子は “第七官”界を探し求めて日々を彷徨う。。。

原作既読。尾崎翠のことは、「サロメ」(1923:大正12:主演アラ・ナジモヴァ)について調べていた折に、彼女が同時代に書いた映画評で知り興味を持った。映画好きで知られ文章も映像的と評されていて、確かに「第七官界彷徨」を読んだ時にも映像が頭に浮びやすかった。

「第七官というのは、いま私の感じているこの心理ではないであろうか。私は仰向いて空をながめているのに、私の心理は俯向いて井戸をのぞいている感じなのだ。」

そして本作。上記シーンを含めた原作全編を低予算ながら違和感なく映像化していて楽しめた。主人公の赤毛は少々どぎついが、原作の持つ少女漫画的なムードを表わすアイコンとして良いアクセントになっていた。

映画は「第七官界彷徨」と尾崎翠の伝記がかなりの頻度で切り返されながら進行する。そのタイミングに関連性は見当たらず、最初のうちは双方どちらにも集中しづらくて気になった。ただ、「第七官界彷徨」には明確な物語性があるわけではなく感覚的な彷徨いを描いているので、結果的には良かったのかもしれない。映画的クライマックスとなる鳥取砂丘ロケシーンが素晴らしく、伝記を遡って描いたのもこのラストシーンに帰結させるためだったのだと最後に腑に落ちた。“第七官界”とは何か?その答えが示されていたように思えた。

個人的には尾崎翠に興味があるので楽しめたが、知らない場合は説明の類が省かれているためハードルが高いかもしれない。

なお、本作の尺は108分だがDVDは再編集されて100分。カットされたのは本作の第三層目として前後に組み込まれていた“ゲイ・パーティの客たちがモニターに映った本作を観る”というパート。


浜野監督が手掛けた300本超のピンク映画を一本も知らないので、そのうち観てみようと思う。

※浜野佐知監督
東京写真専門学院在学中に若松プロに入社したが、初仕事「性遊戯」(1969)の制作進行を担当した直後に退社。その後フリーの助監として経験を積み「十七才好き好き族」(1972)で監督デビュー。
【会場に響く第八官界からの音】58

とても戦前の作品とは思えないほど垢抜けたところのある、ちょっと少女漫画みたいな世界観で人気の小説の映画化に、その作者の自伝的な映像、そしてときどきそれを見ている現在パートがはさみ込まれている、という不思議な構成。女性をエンカレッジしようという監督の気負いはわからんでもないが、こりゃなかなか伝わらんのでは。
小説パートの主人公の町子役、柳美里の妹なのかー。かわいいじゃん柳愛里。原作読んでて苔とかこやしとか、え?これどんなシチュエーション?とまるでわからなかったところが映像化されてて、なるほどこんな感じでいいのかそりゃそうかもねと脳内映像化のよいヒントをいただきました。
一方、尾崎翠パートでは、白石加代子がロングレンジで翠を演じていてそれがまた鬼気迫る演技なので、なかなか記憶に残る映像だと思います。あと鳥取の景色めっちゃ美しいです。行きたいわー岩井温泉。
とはいえ、原作読んでいてもわかりにくい映画です。隣の隣の人はけっこう早い段階から、軽やかな音を周りに響かせながら目を閉じて座ってらっしゃいました。
☑️『第七感界彷徨 尾崎翠を探して』(3.3p)及び『ユキエ』(3.3p)『アイ⋅ラヴ⋅ユー』(3.3p)▶️▶️

FAではかなり長期に亘って、1990年代の日本映画の特集をしている。その時代もう30を越してたので、熱い想いは湧かないが、安いし確認や時間潰しで観ている。只、当日か2.3日前の予約入れなので、宮崎駿なんてのはとっくに売り切れてる。わりと最近、『もののけ姫』の舞台が故郷に近い、我々の地方史の一部の話らしいと知り、観たかったが。宮崎はコロナ期に『千と~』を見るまで、30年くらい観る事もなかった、あまり興味のない作家なのだが。
今回、全く予備知識なくサラで初めて観る映画もある。1970年後半にFOXを中心に、女性映画ブームがあり、私はまだしも『SW』『CE3K』の方を支持してたが、周りは例外なくそれは馬鹿にして、女性映画を評価していた。それらより、演出も女性が多く担当、深みも増してる、90年代の日本女性映画3本。その分、男性の視点からは、ピタッとまではいかない。
浜野の作は、ピンクも含め観た事があったような、無かったような。結構高名だから、意気込んで観て、そうよくも無かったので記憶から消したのかも知れない(ピンク同僚、本作でもチョイ役出演の吉行の監督作は印象にあるが)。
まるで喜重の伊藤野枝を扱った『エロス~』ばりに、幾つかの時制、フィクションと事実が、境目無く交錯してゆく。その際、『エロス~』のような拘りが感じられなく、自由なのか⋅密度を欠くのか、ピンとこない。これでいいのか、という気もするが、個人的に古風な見方をする方なので、横移動にズームや寄る移動を加え、顔のCUや俯瞰め退き⋅軽いアクション積みで語られるメイン⋅タッチは、カット少なめにしては、美術⋅立ち振舞の密度を欠いている、と気になる(ラストの砂丘空撮の伸びやかさは気にいるも)。
クイアたちの集まった現在のライブステージでモニターが出てきて不可思議な歴史の勉強会、尾崎翠の死の昭和40年代後半生地鳥取県から昭和初期東京まで逆に辿る伝記(「監視されてる、という薬物中毒」「自然主義に毒され、冷静な説明に留まり、女性批評家もいなあ、男性中心の日本文壇の致命的偏り」)、1作品の断片連ね再現(「苔を育てる科学の臭気と⋅天上に駆け上がる音楽の、共存し難い環境」「隣家同性や、異性でも片想い留まりの、同棲⋅複数者出入りの、呼吸のある種理想と現実行き止まり」)の、3本の交錯は、自由を与えてくれるようで、男の私はおそらく女ほど自由ではなく、確証をつい求めてしまう。白石加代子は舞台を観にも行った大女優だが、もう1人のヒロイン、当時劇作家の姉と共によく見かけてた柳愛里(神代の遺作等)がやはり愛おしかった。
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似た感覚だがデリケートさはより、しっくり伝わる『ユキエ』は、日本人のスタッフと部分キャストを、アメリカでの撮影メインに押し込んだ(日本の萩の辺りの旧いイメージは、絵をズラしダブらす映像処理で挿入。アメリカのルックも淡くブラウンやグリーンのモノめ纏めが主。)作品で、戦後’50年代初め米軍基地の航空兵と当地の日本人看護師が恋に落ち、勘当されて米国で居を構え⋅子供も育てて40数年後の話。妻がアルツハイマーを発症してからの様子を、静かにしかし狂おしく見つめてゆく。姉が似た人生を歩んだ新藤の脚本が強いかというと、そうでもなく、原因を8年前起業してパートナーに裏切られ罠にはめられ⋅法や社会からも一家ごと半ば葬られた傷痕か、と名誉回復にかける夫や、日本光景がフラッシュバックの頻度強まる妻、の内面に向けられ、妻の過失火事をイメージして職場から駆け付ける(強いカットバック使用)夫の凶を含む日常の重ねもしっかり追う中、「ここが故郷」「2人(いずれ1人)だけの持てる記憶と歴史」と静かに人生の総体の肯定⋅受け入れに至る夫婦の世界は、性区別ではないが、やはり女性的なものを感じる。
構図、移動、かって、アップ入れ等、西洋的にシャープだが、緩やかな家屋など捉えと寄っていくかズームの柔らかさは、曖昧も心地いい、日本的も感じる。
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『アイ~』は、豊田市に住む消防士の夫、元⋅市役所に勤めてた聾者の妻、小学生の娘の家庭を中心に据える。聾者ら身体障害者、それに付随する手話による会話、等が劣るものとして、蔑まれもしている現状に対し、同情も嫌⋅1人で何でもと、一時過度に意地を張る面もあった(やはり助け合いつつ、へ)妻が、友だちがやってる聾者劇団再建、市の演劇祭の新プランナーのより広い(異色)劇団募集、に参画、家族や友人、若い世代やプロ俳優の厳しさ知るパントマイマーらの協力も得て、手話のあらゆる肉声言語に劣らぬ事、同じに広めてく価値を伝えた、公演を成功させる。
監督は男性だが、以前このシリーズの1本を観た事もある、聾者アクトレス1号とあったオーディションからの忍足さんの、表情⋅肢体⋅感情⋅仕草の、清潔な健康感が張りつめて、何の引けめもない美しさが作品の成功と色合いを作った気がする。分かりやすく、嫌味なく(あらゆるキャラが同調者に変わってく)、メリハリとユーモアの散りばめられて、卑屈等どこにもないタッチもいい。マトリンのこの10年前登場に併せた面があるにしても、かつての秀子=桂樹作のような、退き方はもうない。

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