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アランフエスの麗しき日々

アランフエスの麗しき日々の作品紹介

アランフエスの麗しき日々のあらすじ

100%思いのままに撮った生涯で初めての映画だ―ーヴィム・ヴェンダース ルー・リードの名曲『パーフェクト・デイ』とともに映し出される無人のパリ やがてカメラは、柔らかい夏の風が吹く木陰のテラスへ… 巨匠ヴィム・ヴェンダースが、盟友ペーター・ハントケの戯曲を映画化、『ベルリン・天使の詩』以来となる二人の5本目のコラボレーション。ヴェンダース最新作にして初のフランス語作品。主演は、『ヒポクラテス』で、セザール賞助演男優賞を受賞したレダ・カテブと、ヴェンダース映画は『愛のめぐりあい』に次いで2本目となるソフィー・セミン。

アランフエスの麗しき日々の監督

ヴィム・ヴェンダース

原題
Les beaux jours d'Aranjuez
製作年
2016年
製作国・地域
ドイツフランスポルトガル
上映時間
97分

『アランフエスの麗しき日々』に投稿された感想・評価

3.1
 Lou Reedの『Perfect Day』がかき鳴らされる中、幾つかの美しいパリの風景が描写され、自然豊かな土地にある邸宅へと足を踏み入れる。観光客がいない朝方に撮られた無人の風景はパンデミックの今を映し出しているようにも思え、少しぎょっとする。緑がかった光に彩られたジュークボックスの曲が終わりを告げ、書斎のある部屋にカメラはゆっくりと忍び込むと、男はタイプライターの前に座りながら抜け殻のような背中を曝している。ヴェンダースの映画ではしばしばスランプに陥った作り手が登場するが今作も同様で、それでも何か書かねばならないと捻りだされたのは、2人の男女のゆったりとした会話劇だった。『アランフエスの麗しき日々』というタイトルだが、撮影地が風光明媚なアランフエス宮殿であるかどうかは疑わしい。それでも自然の中に建てられた主人公の作家の邸宅の周りには緑が生い茂り、フランスの自然豊かな風景が見渡せる絶好のロケーションである。『ベルリン・天使の詩』では天上の世界から地上を見下ろしたが、今作では作家の空想世界が開け放たれた窓からワイドに拡がって見える。置かれたテーブルの前には男と女が少し離れたところに座っている。男は少し構えながら、女に初体験について幾つかの問い掛けをするのだ。

 80年代からヴェンダースのフィルモグラフィを絶えず観続けている者にとってもやはりヴェンダースの衰えは感じるもので、その作風は少しずつだが確実に老いに差し掛かっている。それが具体的にどの地点で始まったかというのは野暮な質問で、ゆっくりとだが確実にヴェンダースのキャリアが終焉に近付いているのは間違いないことなのだ。残念ながらもうヴェンダースは『パリ、テキサス』や『ベルリン・天使の詩』のような作品を撮った頃には戻れない。だが今作で実に5度目のタッグとなるノーベル賞作家ペーター・ハントケの散文的な物語と初めて調和が取れたことに、ヴェンダースはえらく満足していたという。映画は主人公となる作家の脳内に浮かんだ幾つもの会話劇を全編に渡って敷き詰める。主人公はこの書斎からほとんど動くことはないし、男女2人も窓枠から見える開け放たれたベランダから離れることはない。つまり人間たちの動きは制限される。作家はドイツ語を話し、登場人物2人はフランス語を話す。それはさながら世界が終わる日の語らいとなる。男女は互いの言葉に耳を傾け、木々がその姿に呼応するように共振する。その細やかな自然の予兆を男女はバイノーラルに受け止めるのだ。

 ペーター・ハントケのモノローグにルー・リードの歌、おまけにかつての盟友ニック・ケイブまでを招き入れ撮られた映画はこれまでで最も充実した内容と話すのだが、その作家としての充実ぶりに反比例するかのようにいまいちピンと来ない。確かにブノワ・デビエのカメラワークはこれまでのヴェンダースのどの作品よりも静謐で穏やかな印象を与えるが、監督の意向は組み入れても私にはひどく退屈に映る。
riekon
2.0
男性の質問がなんか嫌で
初めはこんな会話が続いたらしんどいぞ
と思いましたが
彼女から話始める頃には
大丈夫になってきました😄
女性のワンピースの色が変わるのには
意味があるのかな❓👗🤔
たまに男性も話出すけど
主人公の思い出なのかな❓
難しいです😅
庭は風が吹いてワンコが寝っ転がって
気持ち良さそうでしたね😊
始めの「パーフェクトデイ」
途中の弾き語りのN.ケイヴ🎹
(曲もご本人も素敵でした✨)
選曲が良いです😊
KUBO
2.5
2018年、映画館初めは「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」の名匠ヴィム・ヴェンダース監督最新作「アランフェスの麗しき日々」。

率直な感想から。私は映画観賞で、ほとんど眠くなることはないのだが、かなり睡魔に襲われた。

冒頭、ルー・リードの「パーフェクト・デイ」が流れ、フルコーラス聞いてから男女の会話が始まる。

夏の日差しの強い庭で、男性が女性に「初めての男性経験」について聞く。女性は赤裸々に語りはするが、具体的にではなく、抽象的で観念的。正直、何を言っているのかわからない。

男性が「愛」について聞くと、女性は「愛について聞くのはルール違反だ」と返す。どうやらこの会話は、あくまで「セックス」についてであり「愛」については聞いてはいけないことになっているらしい。

庭で会話する男女は、その庭を臨む部屋でタイプライターを打つ作家の創り出した登場人物のようだ。彼の、彼女の台詞が作家の打つ原稿と重なっていく。

庭で話すふたりの会話と、入れ替わるように現れる作家の姿は、導入だけの演出か?と思いきや、2時間ずっと、構図も構成もほぼ変わらずに続く。

ペーター・ハントケの戯曲の映画化ということだが、確かに舞台の二人芝居そのままだ。ヨーロッパ絵画のような「絵面」は美しいが、これだけ長時間変化がないと、どうしても眠くなる。なんとか眠らずに聞いても、会話の内容も難解なので、言わんとするテーマも掴めない。

ヴィム・ヴェンダースが「生涯で初めて100%自分の思いのままに撮り上げた映画」とまで言っている本作。「しあわせな『愛』などない」終盤、作家が口にするこの台詞がテーマなのであろうか? 映画もかなりの本数見て、私なりに「映画力」も上がったつもりでいたが、本作の良さが理解できないのは残念だった。

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