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トラックの作品紹介

トラックのあらすじ

マルグリット・デュラスと、『レ・ミゼラブル』のジェラール・ドパルデューが暗い部屋で対話をしている。パリの郊外でヒッチハイクをして乗ってきた老女がトラックの運転手に向かって語るという設定について語る。女は運転手に向かってとうとうと語り始め…。

原題
Le Camion
製作年
1977年
製作国・地域
フランス
上映時間
80分
ジャンル
恋愛

『トラック』に投稿された感想・評価

一
3.0
フランスの女性作家 マルグリット・デュラス監督作品

パリの郊外を走るトラックの車窓に映る光景に被って、監督の信念が語られる実験的映画

トラックから見える美しい街並みを映しながら常に詩を朗読されているような気持ちになれる映画で、感傷的な音楽や桁違いに綺麗な田舎の景色はかなり良かった
そうはいっても、物語性があるわけでもなければ娯楽性は皆無なので、純粋に楽しめたというような映画ではない

高尚すぎてしっかりと評価をしないと足下見られそうな作品だけど、実験的映画なので正直それ以上でもそれ以下でもなかったかな
にしても相変わらずU-NEXTのこのラインナップ力よ(ステマ)

〈 Rotten Tomatoes 🍅-% 🍿57% 〉
〈 IMDb 6.5 / Metascore - / Letterboxd 3.7 〉

2021 自宅鑑賞 No.516 U-NEXT
Benito
4.0
【 デュラスの豊饒な才能が生んだ実験作品 】

原題:Le Camion
監督:マルグリット・デュラス
脚本:マルグリット・デュラス
主演:マルグリット・デュラス

本業は作家として名を知られているデュラスだが、映画監督としても1966年から1984年にかけて19本もの作品を手掛けている。そのうちの1本。

映画の構想を語り、脚本を読み合わせするデュラス本人とジェラール・ドパルュデュー。そしてトラック(Le Camion)が走るカット、車窓からの風景、劇中劇、それらが交互に映し出されるという実験的な作品。

<トラック(Le Camion)>
登場するトラックはSAVIEM(サヴィエム)、1955年にルノーの重車両部門として設立されたフランスのトラック・バスメーカーによるヨーロッパらしい質実剛健なデザインのキャブオーバー型トラック。

<出演者>
当時デュラスは63歳。
邸宅でドパルデューと向き合って椅子に深く座ったデュラスは黒縁眼鏡に煙草を吸いゆっくり語り、小柄ながら存在感もあり貫禄十分。

そしてドパルデューは29歳、ベルトリッチの「1900年」でデニーロと共演して大俳優になる少し前の若き時代の頃。


<撮影>
撮影監督はクロード・ミレール、アンドレ・テシネ、ジャン=リュック・ゴダール、クロード・ベリなどの作品で撮影を担当しているブリュノ・ニュイッテン。デュラスは彼女の作品の多くをニュイッテンに託していてその信頼関係が想像できる。


<音楽>
ベートーヴェン : ディアベッリのワルツの主題による33の変奏曲 Op.120の断片が使われていた。この選曲もなかなか渋い。バッハの「ゴールドベルク変奏曲」と並んで傑作と言われているベートーヴェン晩年の代表作品で、変幻自在に33曲が展開していてなんでもあり(行進曲、フーガ、舞曲、バロックなど)の曲スタイルが登場するユニークな構成。
gena
3.7
初マルグリット・デュラス。ドパルデューと二人のシナリオの読み合わせを撮ったもの。不思議な作品だった。劇中劇といえるのかもしれない。デュラスがシナリオを読み説明し、ドパルデューがうなずいたり読んだり質問したりする。シナリオは人気のないところでヒッチハイクする年のいった女性をトラックの運転手が乗せるロードムービーでもあった。

二人の読み合わせの映像と交互に、青いトラックが冬空の下を走っている様子が写し出される。誰が乗っているのかわからない。画も青みがかっていて寒々としている。二人が想像している世界のようだ。

二人が読み合わせしている室内の窓の外で大枝が揺れている。

デュラスの人生を写したと思わせる女性の一方的な途切れ途切れの会話。ドパルデュー演じるトラックの運転手は興味なさそうに女性の身の上話を聞くがところどころ疑問をはさむ。女性の話はつじつまの合わないところがあるとデュラスが説明する。

女性は政治活動をしていたことがわかり、運転手も労働者として党員であることを否定しない。

フランスの知識人と労働者が同じ方向に進んでいたが迷走する行き先から知識人が離れたことを示唆しているようでもあった。

そんなイデオロギーよりもデュラスがまだ若いドパルデューに一方的に愛を語っているようにみえるからおもしろい。

『モラン神父』でも感じたのだが、一方的に信じていることを伝える姿勢に色気を感じてしまう。そこには愛があるから。

ドパルデューの目が泳ぎ首をかしげしばらくしてから腑に落ちるようすを無言のまま演じている。デュラスの言葉を受け止めるドパルデュー。

寒々とした冬空の下を走る青いトラックとその背景はどこにでもある風景だった。

見終わって、直ぐに結末を忘れてしまった。行き着く先よりどこに行くのかその過程がおもしろかった。

映画も人生も。

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