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『ホウ・シャオシェンの レッド・バルーン』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

3.5
 少年はターミナルの出入り口に赤色の風船を見つける。風船は風に揺れ、ゆらゆらと漂いながらしばらくそこに留まっているが、少年が手を伸ばした瞬間空へと解き放たれる。赤い風船はその後もこちらをあざ笑うように少年に着いて来る。リー・ピンビンのカメラはいったいどうやって撮っているのかと思うくらいあらゆる角度から風船を取る。特にホームを漂いながら列車すれすれに避けるように揺れる風船の動きが秀逸だ。7歳の少年シモン(シモン・イテアニュ)は忙しい母親スザンヌ(ジュリエット・ビノシュ)になかなか遊んでもらえない。兄弟がおらず、シングル・マザーの母親は人形劇の上演で忙しく、少年に構うことが出来ない。そんな息子の気持ちを知ってか知らずかある日、母親は中国人留学生ソン(ソン・ファン)をベビー・シッターとして我が家に呼ぶ。彼女は大学で映画を勉強した才女で、夢であった芸術の街フランス・パリにやって来た。スザンヌの家は古き良きアパルトマンで、最上階に部屋があった。エレベーターもなく、階段で入る部屋は女性や子供にはしんどいが、ここで母子2人で賑やかに暮らしていた。人懐こいシモンは最初からソンによく懐いていた。

 アルベール・ラモリス監督の「赤い風船」にオマージュを捧げた今作は、大人の視点から「少年と風船」の関係が描かれている。風船は手の届きそうなところにありながら少年の手をするりと抜けるが、遥か遠くには飛んでいかず、少し離れた所から少年の姿をじっと見つめているように見える。母親のスザンヌは子供よりもまず自分自身を優先するような女優で、常に忙しなく動き回り息子をゆっくり見守る余裕がない。スザンヌとソンは同じ芸術家気質の人間でありながら、生活のテンポは実に対照的だ。ソンはシモンの当たり前の日常から少しずつ言葉を聞き出そうとする。健気なシモンは決して母親への文句など口にしないが、母親は既に離婚していること、父親違いの姉がいることをそっとベビー・シッターであるソンに打ち明ける。スザンヌ母子の家もまた、多くの人物たちが忙しなく行き来する。階下の芸術家は家賃をちっとも払おうとしないし、その結果彼から没収した不協和音だらけのピアノは聾唖の調律師によって美しい音を奏でる。かと思えばブリュッセルに住む娘はこの忙しない家に帰ろうとしない。様々な事件が起こり、3歩進んで2歩下がるようなフランス人家庭の日常を、赤い風船は物言わずに見つめている。少年がファインダー越しに凝視した世界や仰ぎ見た赤い風船は、少年の確かな目線を伝える。彼の成長が実に楽しみで仕方ない。
gaku

gakuの感想・評価

4.2
珈琲飲みながら独りでぼーっと見れる。母と子、ベビーシッターの何気ない生活が淡々と約2時間流れる。その中に風景の美しさだったり、親しみある生活感だったり。全てが自然体。
金髪ビノシュママは勿論、息子のシモン君とシッターの中国人ソンがめちゃくちゃ良かった。シモン君の愛らしさと無邪気さ。ソンの温厚かつ穏やかさ。この2人の存在がママの仕事や隣人トラブルによる苛立ちを緩和していく。その様が見ていて気持ちいい。印象的だったのは外の風景がガラスに反射して映り込むカットと聞こえて来る日常の音の楽しさ。特にシモン君がPS2で遊ぶシーン。画面は映らないがゲーム音が1分程聞こえる、明らかにドラゴンボール 。そんな発見すらも楽しめた。
mimicot

mimicotの感想・評価

3.7
ガラスの反射を利用した映像が
とっても美しかった
その内側にある母と子の家庭を
外側から赤い風船が見守ってる
そんな作品だった

アルベール・ラモリスの
「赤い風船」は
絵本のようなお話
オマージュを捧げた
ホウ・シャオシェンのこの作品は
日常の小さなお話

パリの空をふわりふわりと浮かぶ赤い風船🎈
時々、ガラス越しに少年を覗いて
見守ってる

生活感ある部屋のように
感情の整理が出来ない母ジュリエット・ビノシュを
ちゃんと理解してる幼くとも頼もしいシモンくんの
「ボクも男だよ」が可愛かった
そして台湾人のシッター、ソンの
静かで凛とした佇まいが素敵

カフェで頼んだ
柘榴のシロップとミント水
パリの子供は洒落てるなぁ

台湾人形芝居のアテレコ
喜怒哀楽の激しさ
ジュリエット・ビノシュって魅力的

ストーリーらしいものはないけど
淡々と映し出す日常のさりげない空気感が好き
木漏れ日みたいな柔らかい光に優しく包まれてた

パリ・オルセー美術館の開館20周年記念事業の一環として製作された作品
フェリックス・ヴァロットン作の「ボール」が登場します🎈

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