2021年90作目(劇場17作目)
(A24 22作目)

崩れた積み木。

何でそんなことしちゃうの！
もう…全部台無しだよ…
そんなことを思いながらも、
主人公のおばあちゃん｢クリシャ｣の
言動が哀しくも理解出来てしまう。

私含め皆さん共感出来るはず。

上手くやろう上手くやろうとして、
益々失敗してしまう、その負の連鎖。
人が弱い状態で頑張って取り繕って
積み上げた、不安定で脆い積み木は、
ちょっと事で一瞬で崩れ落ちてしまう。

クリシャのバックグラウンドは、
想像するに酷いものだったでしょう。

ただ家族からクリシャへの
腫れ物を触るかのような対応、
クリシャと家族の縮まらない距離、
自業自得と言えばそれまでですが、
人間関係の難しさを痛感させられます。

そして家族を繋ぎ止める七面鳥が、
床に落ちた時全てが崩れ落ちます。

人が複数人集まって出来るものは、
絆という美しいものもあれば、
一方で恐ろしいものにもなります。
ミッドサマーでもそうでしたが、
集団というものは良くも悪くも
共鳴し合うナマモノですよね。

本当の家族"愛"とは？

ホラーテイストの怪ドラマをぜひ。

• #A24_SO

　パンデミック映画で家族地獄（『イット・カムズ・アット・ナイト』）、青春映画で家族地獄（『WAVES/ウェイブス』）を撮っている家族地獄映画の新騎手トレイ・エドワード・シュルツ監督の「原点にして頂点」家族地獄映画。
　感謝祭の1日を舞台に、1人の女性クリシャがアルコールに狂う様子をとても不快に描く古典的なアルコール中毒映画ですが、不気味な撮影・音響により、その地獄度は『失われた週末』を10倍にも煮詰めた最高度数を誇ります。クリシャを見つめる化粧室に飾られた家族写真が、余りにも暴力的で素晴らしい。【記録】

表現の仕方とか音楽の入れ方がとても上手で、クリシャの気持ちをとても分かってあげたいって思いました。

簡単な内容は、親族たちから煙たがられているクリシャ。そんなクリシャは姉と相談した上で感謝祭に参加した。みんな意外と良い雰囲気で迎え入れてくれて、クリシャも変わったことを証明するために、努力をする。
しかし、息子のトレイはあまり良いと思っていなかった。そして、精神的に不安定になったクリシャはお酒に手を出してしまう。。。というような内容でした。

めちゃめちゃ観たかったのですが、上映館が1つで時間が合わず、やっと合う時間があり観に行きました！

誰にでもあると言ったらあれかもしれませんが、頑張って良い方向に行こうと努力しすぎてそれが空回りしてしまうようなことが少なからずある僕にとっては、クリシャは辛かっただろうなと思いました。

また今まで積み上げてきたものが一瞬にして、崩れていく感じがクリシャの表情やシーンごとの音楽の入れ方がとても合っていましたし、崩れていく感じが伝わってきました。
さらにそれを少しホラーっぽく描いているのも凄いなと感じました！

アルコール依存症から抜け出す事の難しさや、周りの家族環境や、本来楽しく明るいはずの感謝祭が一気に暗くなってしまう雰囲気がとても伝わりました。

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