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蜷川幸雄シアター2「身毒丸 ファイナル」の作品紹介

蜷川幸雄シアター2「身毒丸 ファイナル」のあらすじ

母を売る店で買い求められた女、撫子と、死んだ実母を慕い続ける義理の息子身毒丸。「家」という呪縛の中で、愛しあい、憎しみあい、拒絶しあい求めあう二人の宿命の出会いが向かう先は・・・

蜷川幸雄シアター2「身毒丸 ファイナル」の出演者

藤原竜也

白石加代子

三谷昇

蘭妖子

石井愃一

笠原織人

原題
製作年
2002年
製作国
日本
上映時間
90分

『蜷川幸雄シアター2「身毒丸 ファイナル」』に投稿された感想・評価

4.2
藤原竜也さんのデビュー作。
私がこれを映像で初めて観たのは確か中学生の時だったかな?鼓動が止まらず、観てはいけないものを観た感覚に襲われた!
なによりも藤原さんはもちろんのこと、白石加代子の存在感めちゃ強烈で忘れられず再鑑賞させてもらいました。
映像を通してあんなに衝撃なんだからこれを舞台で生で観た人はどんなだったんだろう?
観た当時はなんも考えないです衝撃だけを享受したけど、2度目で観た時に初めてこの話に大元のものがあるのだと知った。
「俊徳丸伝説」と呼ばれるその話には毒々しさは特にない。
仏教的で教義的な要素があったこの伝説を大胆にも取り払った折口信夫さんの『死者の書 身毒丸』を舞台版として発展させたのが寺山修司率いる「天井桟敷」だったという。
生演奏オペラなどを用いてなかなかエキセントリックだったというそれを演出家蜷川幸雄さんが1995年、(武田真治さん版).そして1998年に発表したがまさか15歳の美少年のデビュー作がこの衝撃作って・・・
少年ならではの初々しさと妙な色っぽさ、ベテランの白石さんの存在感にかき消されない激しい演技は必見です。
公演当時はどのくらい話題になったんだろうか気になりますが、間違いなくここでよ経験ががあってのいまの藤原竜也さんなのかもしれませんね。
4.2
おどろおどろしい寺山修司ワールドを万華鏡に詰め込んで、穴を覗いて回転させると、夢幻的な蜷川幸雄の世界が見えてきました。そんな作品だった。

一度観てみたかった、藤原竜也が出演する蜷川幸雄演出の舞台。

物語は、継母・撫子と義理の息子・身毒丸(しんとくまる)の禁断の愛憎劇です。

撫子を演じる白石加代子の圧倒的な存在感!時に鬼になり、女になり、母なのに少女を覗かせ、妖艶なのに清純さをチラつかせる。頭の天辺から足の爪先まで意識が通った鬼気迫る演技は、本当に美しく巧みだった。

そして身毒丸を演じる藤原竜也の震えるような全身の演技、表情の一つ一つに見入っしまう。ベテラン俳優と若い彼が同じ線上にいること自体が天才だと思う。

お母さんというのは家の光
我が家という入れ物を支度して
母を売る店で撫子を買い
擬似家族をつくる父
義母を拒絶し
亡き母に異常に執着する身毒丸
しかし心と身体は..
女として目覚めてゆく撫子...

流れる歌まで台詞のようで、目に見えない役者がそこにも。

狐のお面を被った花嫁衣装の女
生きてる誰かのお面を売る、
大きな顔のお面売り
この世ならざる世界に彷徨う人々に、シュールで夢幻的な和の世界へ連れて行かれる。
 
まなざしの
おちゆく彼方ひらひらと
蝶になりゆく🦋
母のまぼろし
てのひらに
百遍母の名を書かば
生くる卒塔婆の
手とならむかな
(劇中台詞より)

寺山修司が主催した『実験演劇室 天井桟敷』の舞台劇『身毒丸』を
共同脚本の岸田理生が改訂し、蜷川幸雄が演出した作品。
天井桟敷の作品も観てみたい。
gena
4.7
寺山修司原作、蜷川幸雄演出「しんとくまる」は白石加代子と藤原竜也が魂を削り合い、「胎内回帰」を目指す物語。創造の源泉は混沌。生き難い時代に自然発生し語り継がれてきた説経節を舞台演劇の力で甦えさせ、やり直しできない人生に一縷の夢を与える。深い感動体験だった。

夜叉にもグレートマザーにもなる白石加代子と永遠の少年性を纏う藤原竜也の組み合わせしかキャストは考えられない。

最初は役割としての過度な母性は暴力に等しく、世間体を整えるだけが家族の柱だという空っぽな父性が強調され、空虚に支配された近代的家族をグロテスクに皮肉っていると見ていたが、次第にこれは「女の生き方」と「役割からの解放」がテーマではないかと思うようになった。

寺山修司の劇団天井桟敷で初演されたものを観ていないので想像でしかないが、寺山なら美形の藤原竜也を選ばなかっただろう。なんせ主人公は自身の分身だから。そしてエンディングでは蜷川のように観客に継母に好感を抱かせる形にはせず、最後まで継母を突き放し、まぶたの母を求めて放浪する魂を描いたのではないか、そんな風に思った。

と同時に、中世からの民間伝承や江戸時代初期の説経節、そして芝居(映画含む)へと形を変えて、元ネタが時代を超えて生き続けていることに、(いつの時代も)生きづらいと思っている人々を癒し解放させるエンタメパワーがあることに感動した。心動かす物語は転生するんだなと。

物語は寺山から蜷川へと繋がり、
「女の生き方」と「役割からの解放」は蜷川の解釈であり、母とともに解放されない寺山修司をも解放させようとしたのではと、私は勝手に解釈した。

音楽が素晴らしく、浄瑠璃、民謡もあればムード歌謡もあった。

演出は寺山修司らしいおどろおどろしい世界観が表され、夢と幻の中を漂っていた。やはり今敏監督の『パプリカ』は寺山修司へのオマージュに感じた。

撮影も、舞台のハイライトをうまくクローズアップしたり引いたりでよかったが、ライブで観たかったな。天井桟敷の作品も観てみたい。

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