1999年の夏休みの作品情報・感想・評価

1999年の夏休み1988年製作の映画)

製作国:

上映時間:90分

ジャンル:

3.6

あらすじ

山と森に囲まれ、世間から隔絶された全寮制の学院に、少女のように美しい少年たちが共同生活をしている。初夏のある夜、その中の一人、悠が崖から湖に身投げして死んだ…。夏休みになって、帰る所がなく寮に残ったのは三人。自分を愛していた悠の自殺に自責の念にかられている和彦。和彦に対して深い思いやりで接しているリーダー格の直人。そして和彦の悠に対する想いに強い嫉妬を抱いている下級生の則夫。ある日、悠と瓜二つの…

山と森に囲まれ、世間から隔絶された全寮制の学院に、少女のように美しい少年たちが共同生活をしている。初夏のある夜、その中の一人、悠が崖から湖に身投げして死んだ…。夏休みになって、帰る所がなく寮に残ったのは三人。自分を愛していた悠の自殺に自責の念にかられている和彦。和彦に対して深い思いやりで接しているリーダー格の直人。そして和彦の悠に対する想いに強い嫉妬を抱いている下級生の則夫。ある日、悠と瓜二つの転入生・薫が三人の前に現れた。薫の中に悠の面影を見て混乱し動揺する三人。そして彼らの関係性は奇妙な方向にねじ曲がっていく…。

「1999年の夏休み」に投稿された感想・評価

aiueo

aiueoの感想・評価

5.0
設定の上でも、映画としても、女の子を可愛く撮るとかいう域を超えている。ホンモノの美少女好きは格が違う。
Twitterを見る限り金子修介さんは穏やかそうな紳士であり、なぜか不思議な印象をおぼえる。
こんな映画作れる人他にいないんじゃないでしょうか。
MR8

MR8の感想・評価

2.3
特撮的に過激なアングルや移動撮影で切り取った世界は余計なまでに伽藍堂。試みとしては巧いんだけど(スペクタクルとかアドベンチャーとか言う意味ではなく)これではあまりに躍動がない。つまるとこ映画として決定的なショットがもう人押しほしいけど、まあこの味気なさが好きな人にはこれで事足りるのかも。金子修介は日本でSFを撮れる数少ない監督だったと思うよ。
だくろ

だくろの感想・評価

3.1
1988年に1999年の未来を予想して描かれた、夏休みも学校で暮らす4人の少年の話。

深津絵里がベリーショートで少年役を演じているだけで異世界。あと、靴下留めも良い。

終始謎の感情に襲われていた。見たらいけないような神秘的なものを覗いている気分だった。全員少女が演じているのでさらにそんな感じになる。女性が男性を演じるなんて、長い歴史の中では結構あることだけど、唯一無二性を感じた。

全員愛が重すぎて見ていて空気が薄くなっていく気がした。重い、重いぞ。
特に湖の中のシーンは本当にホラー。
原作も読んでみたいですね。

ちなみに、卵を割ってかき混ぜる機械みたいなのが未来の道具として描かれているけど、見事にタカラトミーがTKG製造機として発売していた。やったぜ!(買ったぜ!)
9位

9位の感想・評価

3.8
友情と性愛の狭間の形容しがたい感情を抱える少年たちが、夏、という生と死の香りが色濃く立ち込める季節を過ごす物語

子供でも大人でもないが故の少年たちの寄る辺なさが、より、孤独さを際立たせていて良い

少年たちを客観視する大人が出てこないのもまた、内に内に潜り込んで行く彼らの盲目さを強調していた。

あと、最後の1900年代の年である1999年を設定に持ってきたのも、もうすぐ大人になる少年たちの感傷、焦りを暗喩していて、映画の哀愁をより盛り立てていた

映画作品全てにテーマが必要だとは思わないが、この作品に関しては、「純愛の異質さ」がテーマなのではないかと思う。

身を滅ぼすほどの愛に振り回される苦悩する少年(少女)っていいなあ
佐藤

佐藤の感想・評価

-
最高

卵を割るというイメージを避けるために、あのマシンはあるんだよねぇ。
ごじ子

ごじ子の感想・評価

2.5
死の香りが常に張り付いた大自然の夏。時代性や地域性を排除、全編に渡って凝りに凝った映像で極限までfictionalな世界を追求した意欲作だが、拙い演技、ハマっていない声優のセリフ、絵葉書のような情景の一部になりうるにはちょっと無理のある容姿(平凡な日本人顔がfictionalな世界の中で浮き立っている)等々、作品に没頭させない一貫した不自然さにより、面白さより「珍しいものを見た」という満足感。
学生時代にオタクのアメリカ人留学生に熱烈に薦められて観たが、女子キャストだけで男女を演じていて、良さが分からず。乃木坂あたりのドラマっぽいPVに印象が近かったような。
yuki

yukiの感想・評価

4.2
原作の「トーマの心臓」の雰囲気がきちんと漂っていていい。
内容的にはBLだが、少女が演じることによって成長期の美しさが際立っているように思う。なんとなく肉体的なものを排除して、精神的な世界を表現してる感じがする。

近未来が舞台でSF味があるのに、古めかしいトランクや制服が不思議で癖になる。
Tyga

Tygaの感想・評価

3.3
サナトリウム的というべきか、友人の死で心を痛めている少年達が、閉鎖的な学園で4人だけで過ごす的なお話。
を、少女4人が演じる。

10代の少年(少女)4人だけのひと夏のお話とは思えないくらい、季節感も性のにおいもない。
唯一それ(性的)っぽいのは人工呼吸だが、あれはどちらかというと恋人の真似事をしているように見えて、性的というよりは、特別な関係への憧れのように感じた。

むしろ、そこにある問題はひとりひとりの心の問題で、だからこそその心を包み隠す肉体は究極の話をすると、男でも女でもないように感じられるものが適当だったのでは、と思った。

ドアを全部がちゃがちゃ開けていく廊下のカメラがいい。

カーテンを揺らすあの風は間違いなく外からのものだし、外からいつか夏休みを終わらせにやってくるのだ、というどうしようもない事実。
最後戻ってくる薫は、おそらく則夫にとっての(この時間が終わらないかもしれないという)希望である。

今だったら絶対にそのまま少年4人キャスティングするんだろうけど、そういう性別という概念とか背徳感的なものから切り離された物語感を出すのには、このキャスティングはありだった。
三樹夫

三樹夫の感想・評価

4.0
少年の役を少女が演じるということにより、映画内で行われていることは少年同士のBLだが、観客にとってはGLにもなるという入り組んだ構造をしていて、この倒錯している構造で、入り組んでるがゆえに余計変な気持ちになるという、BLとGLの狭間で揺さぶりをかけてくるのが快感。
登場人物は一応6人だが、役者は少女4人だけしか出てこず、映像も淡い光が降り注ぐような画で、舞台は夏休みだが夏の暑さを感じさせない(登場人物も夏の暑さゆえに汗をかくということをしない)と、完全に異空間が構築されている。異世界という感じでもなくて、異空間というのが適当のように思える。耽美というか出てくるものがすべて綺麗になるという(登場人物の葛藤や嫉妬さえも美しいという)異空間で、そこには入れるのは登場人物のような、少年を演じている少女だけと感じさせる領域ゆえに魅力がある。

監督は金子修介で、金子修介はガメラ3でも少女映画として撮っていて、ガメラ3では前田愛を中山忍が人口呼吸しているのをガメラがじっと見ているシーンがあったが、今作品でも人工呼吸があって、14番目の標的知識によると気道確保できてなさそうだったが、人工呼吸の最後の一歩踏み込んだのとかたまらん。櫻の園の糸を口で切るシーンもそうだけど、一歩っていうのが大切なんだろうなと再認識。人工呼吸してるから最後のやつなわけで、人工呼吸というクッションが無くてやると三歩四歩とかの踏み込みになっちゃうし、少量だからこそ魅力大みたいな反比例が琴線に触れる。
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