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チェリー・レイン7番地の作品紹介

チェリー・レイン7番地のあらすじ

1967年、反英デモが広がりを見せる香港。大学生の青年は英語教師のバイトで通う家の少女とその母のそれぞれに特別な感情を抱く。香港映画界の名匠が、記憶の探求を独創的かつ甘美な映像で実現するアニメーション。

チェリー・レイン7番地の監督

チェリー・レイン7番地の出演者

原題
继园台七号/No.7 Cherry Lane
製作年
2019年
製作国
香港中国
上映時間
125分
ジャンル
アニメ

『チェリー・レイン7番地』に投稿された感想・評価

[猫とシニョレと妄想天国] 100点

ヴェネツィアで上映された時は会場全体がポカンとしていたらしく、星取表でも散々な結果を残していたが、実際に観てみると確かに何が良くないのかは分かる。特に日本人であれば、目に表情がなく、もっさり動く人物たちには奇妙な違和感を覚えるだろうし、所作や動きの滑らかさというか細かさの差異が激しく、最早静止画という場面すら散見された。しかも、大量に投入されたナレーションが(官能)小説を朗読しているかのような語り口で、それに外国産のエロアニメを再現VTRとしてくっつけたかのような居心地の悪さは感じる。しかし、これがまた微妙に癖になるというか、圧倒的に尾を引く。まさか特大ホームランになろうとは…『失われた時を求めて』を浅めに引っ張りながら『紅楼夢』で妄想し、シモーヌ・シニョレと若い俳優との共演を夫人と青年に重ね合わせるその感じは、完全にスノッブそのものだが、冒頭からボールのないテニスしてて完全に『欲望』なんだけど、その後何度か言及されてて上手くないなぁと思ってしまった。一応スノッブ的な描写はなんだかんだ言って解説はしてくれるんだが、正直余計というか、突っ走ってくれ!とは思ってしまった。
(Q&Aで『欲望』のシーンですよね?と言った観客が"『欲望』だと打ったときに音が鳴ってたと思うんだけど、この映画だと鳴ってないのはなんで?"という質問してて、"君は『欲望』には気付いたけど、『欲望』の本質は忘れてたね"と結構厳しめな感じのダメ出しされてた。あれはボールが実際に出てくるとこに全裸の男たち→キンタマを掛けた二重のギャグだし、もっと何かに掛かってくる気がしているが、そんな次元で質問すんなやって顔してた。映画祭の質問って難しいね。)

イギリス統治下の香港で英語を学んでいるのは先見の明(支配言語としての英語と支配国家としての英語=利便性と感情)なのか、それとも興味なのか(文学が読みたかったとか?)はさて置き、それによって魅力的な美人親子と遭遇したイケメン主人公ジーミンが、両方から手を出されるというウハウハ物語が一応の内容である。夫人との関係は文学や映画と文化的に洗練されているものの些か古臭い趣味という感じも否めず、実際に二人の関係は会話と妄想、そしてナレーション(つまり心の動き)が主である。それに対して、娘メイリンとの関係はモダンなもので、ファッションショーやダンスパーティなど実際に体を動かすことが多い。面白いのはどちらも映画に観に行っているのだが、夫人が映画を"観る"そして"語る"ことが重要であるのに対して、メイリンは映画を観に"行く"ことが重要であるように描かれていることだろうか。夫人と観る映画はほぼ全部シモーヌ・シニョレ作品で、シニョレが若い俳優と叶わぬ恋に落ちる話は、そのまま夫人とジーミンの関係に転写され、シニョレの台詞は全部ナレーションが、つまり二人の心の動きとして捉えられていた。それが、最終的にシニョレが自分で話すことで、二人の関係が新たなステージに移ってしまったことを暗示し、実際に物語はメイリンのものになってしまう。

1967年は香港で大規模な暴動があった年で、20歳かそこらの監督もその場に居合わせたらしい。その2年前に台湾から香港に移住した(つまり夫人やメイリンと一緒)監督は、香港の自由な空気が非常に印象に残っているらしく、奇しくも公開と今回の香港でのデモが重なったことに心を痛めていた。また、原作は2012年頃から書き留めていた50作ほどの連作短編小説(来年出版!)のうちの3つを抽出したもので、それが60年代から現代に至るまでのメイリンとその家族の物語だそうな。本作品の中心にいたのはジーミンだったのだが、原作の視点人物は夫人とメイリンなのだろうか。
sonozy

sonozyの感想・評価

5.0
香港のヨン・ファン監督による美しくエロティックなアニメ。
ベネチア国際映画祭: 最優秀脚本賞

1967年の香港。
香港大学に通うイケメン君ジーミンは、友人スティーヴンとのテニスの後シャワー中。ボールを拾った奇妙な男子が二人のシャワーを覗く。

ジーミンは、メモを頼りにマンション「チェリー・レイン7番地」へ向かう。台湾から移住してきたユー夫人の娘メイリンの英語の家庭教師をするためだ。
幽霊のような男に案内され、猫が何匹もいる妖しげな部屋に入ると、メイという化粧の濃い元オペラ歌手のマダムが登場。フロアを1階間違えていたようだ。

1つ下の階に移動すると、青いチャイナドレス姿がエレガントなユー夫人と対面。18歳の娘メイリンはまだ帰宅しておらず、『失われた時を求めて』や『紅楼夢』など文学作品について語り盛り上がる。
夕暮れ、やっとメイリンが帰宅。母譲りの美しさが輝く。
『ジェーン・エア』をテキストにレッスンが始まる。

ユー夫人は、ジーミンの白タンクトップ&半袖コットンシャツ姿の若い筋肉を見て愛撫したい欲求を掻き立てられるのを抑えるように『紅楼夢』を手に寝室に移動すると、めくるめく夢の世界へ・・・

アラフォーのシングルマザー、知的なユー夫人に漂うエロス。
懐かしの山口小夜子さんやノエビア化粧品の鶴田一郎さんによる美人画のような切れ長の瞳のメイリンの小悪魔的な魅力。
ヨン・ファン監督の自伝的要素が込められているということですが、ジーミンが実体験の反映だとしたら羨ましすぎる(笑)三角関係。
絵の美しさ、人物のゆったりとした所作、ナレーション・音楽、妖しげな登場人物、猫…が醸し出す静かなエロスが素晴らしい。

ジーミンとユー夫人は何度も映画館に足を運び、シモーヌ・シニョレ主演映画(『年上の女』『素晴らしき恋人たち』『愚か者の船』)を観るという設定も素晴らしい。

「毛主席語録」を手に香港警察と対峙する左派市民の抗議シーンなど激動の1967年のシーンと、この三人のスローなエロス世界の対比も。

日本でのソフト/配信リリースを強く希望!
『遅かれ早かれ時は流れる』
香港の激動の時代を背景に男子学生とその周りの女性たちの感情が複雑に混ざり合う様子を独特のリズムでゆったりと、しかし、音楽や言葉によって艶かしく表現されていました。
孤独や悲しみを抱えて生きている彼らを、どこか懐かしさを感じる香港の街並みに風に揺れる草木で和やかに、しかしデモに揺れる人々のように激しさも感じられる。
2Dによってキャラクターの細部にまで個性が出ていて、それを、1秒ごとのコマ数を変えることでさらに深くより感情の細部までリアルに伝わってくる。
今までにない表現が満載の新感覚のアニメ映画です。

えいじ

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