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2046 4Kレストア版
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目次

2046 4Kレストア版の作品紹介

2046 4Kレストア版のあらすじ

1967年、香港。ある“男”が、「2046」というタイトルの近未来小説を書いている。小説の登場人物たちは、失われた愛を得られる2046という場所を目指し、ミステリートレインに乗り込む。だがそれが真実なのかどうか、誰も知らない。その“男”を除いては…。

2046 4Kレストア版の監督

ウォン・カーウァイ

原題
2046
製作年
2004年
製作国
香港
上映時間
129分
ジャンル
ドラマ

『2046 4Kレストア版』に投稿された感想・評価

中英共同声明で明示された「2046」年は、香港にとって極めて重要な意味を持つが、1960年代の最後の数年間と「2046」年を、
現実とSF小説を行ったり来たりする中で対比し、その大きな変化と不安を強調することで1997年の返還を経た2000年代初頭の香港の空気感を描く。
「花様年華」の続編というよりも、スピンオフとして受け取った方が良いと思う。さらに「欲望の翼」の世界観が好みであれば楽しめると思うが、そうでなければ難解で退屈極まりないだろう。
それくらいウォン・カーウァイの作家性が前面に出ている作品。
(1997年の返還前後の空気感について、ウォン・カーウァイは「恋する惑星」「天使の涙」で描き出していると思う)

さて「2046」、まず役者が豪華すぎる。もうキラキラしていて彼らを見るだけで充分に満足だった。
トニー・レオンを軸にチャン・ツィイー、フェイ・ウォン、コン・リー。フェイ・ウォンのたたずまいからくる非日常感は、日本語の練習シーンで増幅され、それによって劇中劇のアンドロイドにまったく違和感なく接続される。
さて、木村拓哉であるが、この作品においても一切ブレずにキムタクだった。
他の役者と比べると当然のごとく「浅くて薄い」。キムタクは、日本のTV生まれのドラマ育ちだと痛感させられる。映画のスケールにまったく合っていない。声もそう、立ち振舞いもそう。なぜキムタクを起用したのかについては色々な大人の事情もあるのだろうが、あえて「浅くて薄い」存在を入れないと成立しないくらい、香港の俳優陣のバランスが濃すぎるとも言える。
金城武だとかえってバランスが取れなかっただろうと思う。
久しぶり、でもないけど、なんか久しぶりな気がするウォンカーウァイ監督。

こんな短期間で起きるその気分さえ“ノスタルジック”なのかと錯覚してしまうようなここでしか味わえないような不思議な感覚、素敵だ。

それにしてもトニーレオン、カッコ良すぎ。
何だかんだと結構昔の作品とか、彼ではない他のスターの作品にシレッと出てる頃の作品もいくつか観てるけど、この頃のトニーレオンの大人の色気、憧れしかない。

この彼の油が乗ってる全盛期的な魅力と、ウォンカーウァイの独特の色調と世界観。
2000年代の作品でありながら、舞台は1960年代の香港。

そして、その1960年代の香港で、トニーレオンが作家をしてて、その彼が描く『2046』という近未来SFの小説の世界が入ってくる。

その物語の主人公のような存在になるのが、木村拓哉、キムタク。
キムタク、ウォンカーウァイ監督作品でトニーレオンと共演を果たす、スゴい。

かつては金城武がそこにいたりしたが、今回はキムタク。
これはこれで、ウォンカーウァイ作品としても新しいし、キムタクとしても新しい。

キムタクは“何をしてもキムタク”的なことではあるが、ウォンカーウァイは“何をしてもウォンカーウァイ”なわけで、それがどうぶつかり、化学変化を起こすのか、その答えがここにある。

トニーレオンの住まいが“2047”号室で、隣の“2046”号室にキムタクや他の住人がやってきたりしてそれぞれのドラマを産んでいく。

それを垣間見ながらトニーレオンが彼らの人生の断片から思いを巡らせながら『2046』の執筆を続けていく。

『2046』、てっきり2046年の近未来を舞台にした作品とかなのかと思ったらそれはそれで違った。

キムタクとフェイウォンがいたかと思えば、チャンツィイーもやってくる。
ウォンカーウァイの世界をトニーレオンがしっかりと屋台骨として体現し、キムタクやチャンツィイーらの新しいエネルギーにも焦点を当てる。

トニーレオンとチャンツィイーの出会いやその後のやり取り、、、もうトニーレオンの彼女を見る眼差し。
そして、彼女を口説いてるような、包んでいるような、振り回されてあげているような。

彼の大人過ぎる対応力。佇まいや仕草、一言一言の含み。
彼も男であるからゆえの下心も見え隠れしながら子供みたいな顔も見せたかと思えば紳士的な振る舞いの数々、是非、見習いたいと思う。

男と女の色んな事情と関係。
何かが沸々と温度を上げていき、それが沸騰し、熱が冷める。

1人の人間目線ではこの繰り返しかもしれない人生。
それが複数重なることで織りなす人間関係の積み重なり。

何かを求めているようで、何かから逃れているような。
現実世界と近未来SF小説を行き来することでトニーレオンとウォンカーウァイが“愛”を伝えてくる。

輪郭がはっきりした強いエネルギーのようで、吹いたら消えそうな儚なく形のない、“愛”、を。

とにかく、トニーレオン、カッコ良すぎ。
そして、あのタコ社長みたいな人、またいた。

“ハッピーエンドにしたかったが方法がわからない”。

これまた名言だが、恋愛ってそういうモノかも知れない。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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『matchypotterと映画の秘宝』
https://matchypotter.com/
作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
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F:2499
M:1883
4.0
 1966年香港、男は2046号室になぜだか無性に入りたがった。大家さんは彼を歓待するものの、2046号室は近々模様替えするからと、隣の2047号室をおススメするのだ。新聞記者で官能小説の作家として知られるチャウ・モーワン(トニー・レオン)が『花様年華』のチャウと同一人物であることに異論を挟む者などいないだろう。だが『花様年華』のチャウのうぶな姿とは少し変化した彼の姿に驚き、違和感を抱く。シンガポールのクラブで出会ったダンサーのルルの無残な死体の残り香がするこの部屋に魅了される男は、一晩だけ愛した女との思い出を愛す。それが官能小説家としての好奇心なのかは謎だ。『恋する惑星』での警官223号と633号。彼女との距離は0.1ミリ。そして賞味期限5月1日などウォン・カーウァイが拘泥した数字のレトリックは今作でも2046と2047という隣り合う2つの署名に縛られる。12月24日のクリスマス・イブを軸に繰り広げられる男女の恋の襞は『花様年華』の様な隣り合う2つの部屋で繰り広げられる。大家が誤魔化した明らかな事故物件の部屋にある日、バイ・リン(チャン・ツィイー)という若いダンサーが越してくる。当初はチャウの挑発的な瞳を断固拒否した彼女だったが、次第にチャウに心惹かれて行く。

 最初は拒絶するものの、やがて心惹かれて行くバイのキャラクターは、『欲望の翼』や『花様年華』のスー・リーチェン(マギー・チャン)を彷彿とさせる。いや、チャウ・モーワンは未だにかつて愛したスー・リーチェンに縛られている。今作の冒頭に登場する奇妙な穴のオブジェは、彼が人には言えぬ「秘密」を吐き出したアンコールワットの壁穴とも奇妙な符号を見せる。タク(木村拓哉)がwjw1967と記名されたアンドロイドに囁く愛の言葉はなぜか、『花様年華』のチャウと同じ心境なのだ。現世で大家の長女であるワン・ジンウェン(フェイ・ウォン)に呟く情熱的な言葉は日本人に差別感情がある香港の大家に咎められる。それゆえ姉妹は互いに父の伺い知らぬところへと逃避行する。チャウの兄的な憧憬に見初められたバイはそれゆえにチャウにのめり込んでいく。アパートで繰り広げられる昼も夜もない恋人たちの秘め事は熱を帯び、男女は互いに深く依存して行くのだが、スー・リーチェンの面影に縛られたチャウだけは正気を維持する。ギャンブルに明け暮れ、借金を抱えた男は二重三重の苦しみに縛られるものの、いつも左手に黒手袋をした賭博師の女にすんでの所で救われるのだ。実は、彼女の本名は、チャウがかつて愛した女と同じ名前をしているのだ。

 数字的なレトリックと、登場人物たちの名前とが奇妙な符号を見せる今作は、ある意味これまでのウォン・カーウァイ映画の集大成と言っていい。狭い廊下と隣り合う部屋同士で繰り広げられる物語は、かつて愛した人々の面影を仄かに残す。奇跡のような永遠のような一瞬はもはやここにはない。あの日あの時愛する人に抱いた幸福な感情を登場人物たちはノスタルジーのうちに思い出す。一瞬のような永遠は永遠の様だった一瞬を切り取り、不意にあの頃が思い出される。すれ違う時空を連想する物語は、同じ空間にドラマチックに登場人物たちを結ぶものの、決定的に時間軸がずれている。国際マーケットを意識したウォン・カーウァイ×クリストファー・ドイルのカメラはこれまでで一番凡庸に見えるものの、『欲望の翼』、『花様年華』と続いた彼のキャリアを丁寧に紡いで行く。ウォン・カーウァイのフィルモグラフィにとってある意味過渡期を迎える様な重要な作品である。

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