春のめざめの作品情報・感想・評価

春のめざめ2006年製作の映画)

MY LOVE

製作国:

上映時間:27分

ジャンル:

3.9

「春のめざめ」に投稿された感想・評価

ざね

ざねの感想・評価

4.4
ツルゲーネフの初恋読んだことあったから多少の理解を手伝ったけど、展開早すぎて一回だとわからん!
ただ、この内容で時間だけ引き伸ばしちゃうとテンポ感が生み出す幻想的な部分も無くなっちゃいそうだし何回も観るのが正解な気がする


近い時代のロシアの本読んでて、時代背景わからないし、自分の中でうまくイメージできないなーと思ってたのが、これを観てかなり具体化できた
青色が印象的。
話しの展開がかなりスピーディーでちょっとわかりにくい。
ノルシュテインの弟子ってだけあって関連性がありそう。
Qちゃん

Qちゃんの感想・評価

3.8
印象派の絵画のように美しいロシアの短編アニメ。ツルゲーネフの「初恋」に憧れ、そんな恋愛がしたいと願う少年。だが、そんな彼の愛の在り方は身勝手で、現実的な恋人としての同い年の少女と相思相愛になりつつも、理想の女神像として隣に住む美しい年上の女性に熱を上げている。そして彼の愛が純粋であるがゆえに、それは残酷な結末を迎える。少年の心の有り様まで繊細にアニメで再現されていて、とても美しい。私の点が上がりきらないのは、少年の恋の身勝手さに、理解はできるけど、どうしても共感できないから。
海

海の感想・評価

4.2
ツルゲーネフの「はつ恋」にあこがれる少年。
「はつ恋」はついこのあいだ読んで、1970年版の実写映画も観たばかりだったから、とっても運命を感じた。
「はつ恋」のジナイーダを炎みたいにきっと感じていた彼は、その火を世界にも灯していく。分けていく火が彼の恋だった。

はじめての恋を見つけた感動を通り過ぎて、消しきれずにくるおしいあこがれは燃えつづけて、手紙のたった一行に心を躍らせる。夢や絵空の世界や、からだの重さや互いの差も飛び越えて、世界中のすべてを手にできると信じてしまう瞬間。
熱く燃える心さえあれば、どこまでもどこまでもこのまま進んでゆける。汚れなきまま大人になれて、あなたを傷つける事なく愛することができるのだと信じてしまう。
ほかの誰かにできなかったことを、いま自分がたどり着こうとしているんだと、その喜びにふるえながら、教会を抜ける。青い空のもとで風に揺れる草原の中を、鶯の声のつくる影を、走り抜けていく。
握った手や髪の匂いや、ひくくこの耳に届く声。恋と恋をする自分自身の美しさを、写すために欲しかったひと。どんなに汚れてしまっても、鏡であるあなたを見る時美しいのだと思いたかった。
夢のような人でなくちゃいけなかった。
遠くから詩を送るように、顔を見ないまま声を聴き手を握るように、暗闇の中でキスをするように。

愛と思っていた夢と、夢と思っていた愛。
「はつ恋」とおなじだ。あなたのためなら命さえ捧げると誓いながら、少年はあまりに傷つきやすくて身勝手で、そして幼かった。ジナイーダがそうだったように、彼のジナイーダもまた、さきに愛の答えを見つけてしまった。


ガラスと油絵の具。この方法で作られてるアニメーション映画ってほかにあるのかな。あったら観てみたいな。砂のアニメーション映画、「息ができない」にすこし似てる。水が流れるように砂を撫でていくように美しかった。

2018/5/17

この手法で、「はつ恋」も作ってほしいなと思った。
kumi

kumiの感想・評価

4.3
動く不思議な水彩画。

若い体に性がめざめるとき、
教える側よりも成熟した年上の女性に教えられたい。
そんな欲望が渦巻く。

「セラフィーマ!」の声が耳に残る。

このレビューはネタバレを含みます

聖愛と俗愛の間で揺れる童貞の苦しみを、見事に映像化している。
彼の妄想が一々壮大すぎてめちゃくちゃ笑った。

ガラスに油絵具を乗せて動かすアニメーション作品。
アニメ映画ってなかなか観ないけれど、こういう夢と現実を目まぐるしく行き来する表現はやはりアニメーション向きよなあ。
まばたきを忘れてしまう。

モチーフはツルゲーネフの『初恋』。
ロシア産の恋愛ものは高確率で両方死ぬらしい。

というか義眼そんなに駄目かよ...
nknskoki

nknskokiの感想・評価

4.1
性に目覚めた思春期少年の揺れ動く恋情

アニメだと思ってなめてたらめちゃくちゃ官能的で驚いた
内容はかなり重いけど時間は30分弱なのでサクッと見れる

動く油絵と流れる音楽がシリアスな雰囲気を醸し出していてとても良い
ムンクの叫びのような

「女性を欲望で見るものは心の中で姦淫するも同然。でも女性は美しい…。」

ツルゲーネフの初恋を愛読してしまった少年よ、ちなみに
「一発抜いてそれでも好きならその愛は本物だ」
ってアフロ田中が言ってたよ
絵が綺麗です。
ストーリーは意外と重め?というかなかなかエロい感じでした。
たまたま図書館にあったのを見ただけで、何も事前情報がなかったのですが、30分くらいの映画で意外と短くてびっくりしました。
ユウキ

ユウキの感想・評価

3.8
美しい!絵画が動いている!内容は別として見るだけでも楽しいけど、ジブリ美術館の1作だからといってもどっちかっていうと大人向けなので
小さい子には怖いかもしれない。
16歳の少年の恋心は欲張なところが純粋
素晴らしい✨ロシア油彩アニメ。

まさに動く印象派絵画。人物はルノアールかドガか、風景はシスレーかカイユボットか、アニメの概念を覆す光の描写が凄い。こと風景に関しては男鹿和雄を凌駕しているかも。
猫も2匹。白猫ミーカと茶ネコ。この猫の描き方も凄かった。茶ネコの表現に一番感動した。

▼19世紀末、革命前のロシア。16才の青年トーニチカが恋したのは掃除婦のパーシャ。そしてもう1人、隣の牧夫の妻25才のセラフィーマ。
▼トーニチカは神に聞く。
女性を欲望で見るモノは心の中で姦淫するのも同然…でも、女性は美しい。なぜいけないの?
トーニチカの煩悶に、セラフィーマが答えた時、パーシャは嫁いでいくと言う。
▼思春期の愛と仄かな官能。それを表現する為の油彩アニメの手法。変幻自在のカメラワーク。効果的な明暗差。

▼特典にはペトロフと師匠ユーリ・ノルシュテインの対談を収録。ユーリによるシスティーナ礼拝堂の新解釈が斬新でした。
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