民話の萌芽のような時間を描いた奇跡の映画 2018年、4人の旅人が陸前高田を訪れる。まだ若いかれらは、“あの日”の出来事から、空間的にも時間的 にも、遠く離れた場所からやって来た。大津波にさらわれたかつてのまちのことも、嵩上げ工事の後につくら れたあたらしいまちのことも知らない。旅人たちは、土地の風景のなかに身を置き、人びとの声に耳を傾け、 対話を重ね、物語『二重のまち』を朗読する。他者の語りを聞き、伝え、語り直すという行為の丁寧な反復の 先に、奇跡のような瞬間が立ち現れる。
かつて栄えた町の記憶を巡る、町⺠とアーティストたちの物語 ギャラリーを運営する麻子は映像作家の谷繁に展示を依頼し、部屋を貸し出す。元々麻子とルームシェアするスミレは不信感を募らせるが、谷繁…
>>続きを読む『春を告げる町』が描くのは、華やかでシンボリックなセレモニーの後景で、こつこつと日々の暮らしを築いていく人びとの営み。この土地で新たに生まれ、すくすくと育っていく子どもたちの物語。被災体験…
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