その街のこども 劇場版の作品情報・感想・評価

「その街のこども 劇場版」に投稿された感想・評価

maki

makiの感想・評価

4.0
森山未來が当時小学4年生、佐藤江梨子は中学1年生、ということで映画でもその実年齢から経た時間で描かれているけれど、森山未來が発したように、この年頃の子供の記憶というのは、1、2歳でも大きく違う。ましてや、同じ地震を経験してもその被害は人によってかなり違うし、受け止め方も違う。可能なこどもたちは早くに近くの親戚の家へ預けられたりもした。その微妙だけれど、大きな違いは、人それぞれ内側に抱える多様な想いを共有する難しさがあるし、こどもならではの言葉にしにくい想いは、どれだけ街が復興しようとも、10年、20年、という時間でしか向き合えない。

そういうことなんだ、ということを、こういう災害でのそれぞれの想いを抱える同じような経験をした元こどもたちに届けられる映画。

森山未來と佐藤江梨子という、俳優としても相入れなさそうなキャスティングが、神戸という街でしか繋がらない絶妙な距離感をリアルに感じる。
ギャス

ギャスの感想・評価

3.3
久々に2度目。

全てがスッキリすることはない。
誰かに話せれば少しは楽になるかもしれない。が、心に持っているものの重さが無くなることはない。
わだかまりも悲しさも持ったままでいい。
忘れようとしてもいいし、楽になる工夫をしてもいい。

みんなそれぞれがそれぞれの想いを持って、それぞれのスタンスで生きてることを知ることができるドラマ。


(惜しむらくは佐藤の関西弁だった。関西の当事者が視聴者に多いと思うのだが。ストーリーや感情に身を任せたいのに、どうしても聞いていてつんのめってしまう。)
こく

こくの感想・評価

5.0
時々起こるNHKの奇跡。ドラマフォーマットの作品だが、このクオリティに映画界の人は嫉妬したのでは。

阪神大震災から15年、鎮魂の会場に徒歩で向かうひと組の男女をドキュメンタリータッチで撮った作品。夜通し歩いてるだけなのに、あまりに映画的です。

サトエリ史上最高に女優なサトエリが観れる。自身の体験含め出演には切実な想いがあっただろう。

若者の感じる震災との距離感も絶妙だった。

ふたつの大きな震災や原発被害を、映画人の左視点から「ちょいとつまんだ、触れてみた」感じの映画は沢山観てきた。それらを遥かに超える作品がNHKから誕生したのは皮肉だ。
muscle

muscleの感想・評価

-
すげぇゼロ年代jブンガクな空気。渡辺あやのフィルモグラフィがそういうことなのか。そんないい映画ではないが、事象と時間との向き合い方がちょうどいい。311にしても手つきが早すぎる。唐木隆一のRIVERにとても似ている。
阪神淡路大震災後の当時幼かった子どものその後の人生。躓きながらも懸命に生きていく姿に感動
登場人物ほぼ2人。一晩だけの物語。でもなんかとても良かった。

森山未來も佐藤江梨子も上手い!ドキュメント撮ってるのかと思うくらい自然体でわざとらしくなくて入り込むことができた。

愛や恋や変なエッチ系もなく暴力もグロもなく、淡々と、でも震災のことが常にベースにあって、友達のうちに行くところで盛り上がり号泣…

成長途中で震災のような人生を揺るがす大事件があると、心に大きな跡が残るんだなぁと思った。みんなその跡を心の奥に秘めて、でも何かの拍子に思い出す。いやいつでも傷として持ってる。辛いことです。

森山未來は安定感。安心して見ていられる。
佐藤江梨子はもちろんスタイル抜群!だけどそれだけだと思っていたが、俳優としてもいいねぇ〜👍🏻見直しました🙋🏻‍♀️
トシ

トシの感想・評価

4.0
DVDを買ってそれっきりになってたけど、やっと見られた。無理せずしんどくない方法を考えようって、ひたすら優しい。やっぱり主演の二人がすごく良かった。
ayaka

ayakaの感想・評価

1.4
10年前を感じる服装、巻き髪。女の人の演技と、そもそもプロット自体が…。
でも演者のリアルだと思えば、遺すべき作品なのかもしれない。

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個人的に阪神淡路大震災といえば、私が幼かった頃はもっとつい最近起きたことのように扱ってた気がする。神戸のことも何となく「震災後の街」みたいな見方をして、ポートアイランドに行ったりしてた記憶。
小学生の頃は遊園地ならぬ防災センターに遊びに行って、地震マシーンに何回も乗ってた。防災意識も他のどの天災よりも地震が桁違いに高かったなあ、と。
この映画の2010年前後のリアルな服装からもだけど、自分が生きてきた20数年の時の流れを感じた。震災に限らずだけど、出来事って風化するなぁ必ずしも悪い意味じゃなくて。(これちなみに深いこと言ってる風で超浅い、日記です)
dita

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4.5
@ シアターセブン(5回目) 2021.1.20

5回目なので映画的な見方をと思って、(この森山未來の表情すごいな)とか(サトエリのこの顔かわいいな)とか思いつつ(映画的ではないしそもそも映画的ってなんやと今書いてて思った)観ていたけど最終的にはやっぱり気持ちがボロボロになってただただ泣いてしまう。

この映画が、あの大地震を経験した人にもしていない人にも響くのは、あの日の「出来事」ではなく、ただひたすらに「体験」を描いているからなのだろう。出来事も体験も同じ意味だろうしことばのあやかもしれないけれど、ニュアンスとして浮かぶことばがこれしかないのでごめんなさい。

美夏のように大切な誰かを失うこと(出来事)はとても悲しく辛い。でも、勇治のように誰も失わなくても環境が変わること、傷付く(体験)も同じように辛いし、ふんぎりをつけることは後者のほうが難しいのかもしれないと思った。以前の感想にも書いたけれど、わたしは身近な人を誰も失わなかった(怪我をした人、家が壊れた人はたくさんいた、学校の校長は亡くなった) 。でも辛さはずっと続いていて、何年経ったから、で解決できないのではと思い始めている。だから、15年目の「節目」の年に美夏は横断歩道を渡り、勇治は渡れなかったのではないかと。

わたしがいつ横断歩道を渡れるようになるかはわからない。でも勇治はきっと生きて毎年同じように悩むのだろう。
わたしも歩いて休んで食べて生きて、渡れなくても走れなくてもまた来年同じ場所でふたりに会おう。

※コメント欄は過去鑑賞分の感想です、長くなるのでネタバレを押しています
抱えなくていい罪悪感を抱えてその葛藤と向き合う男の子と逃げ出した罪悪感から向き合う事を決めた女の子。

そこには小さな二人がいてその子供達を大人のふたりが罪悪感をおろせるように歩んでいく。

トラウマや罪悪感が心を傷つける。

最後には少し罪悪感が昇華されたような感じで良かった。

ガマン強くなくていい。

我慢イコール自分を傷つける事だから。
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